意外と思われるかもしれませんが、シリアス路線の漫画家よりギャグ漫画家の方が繊細で落ち込みやすいという意見もあるのです。
人を傷つけない絶妙なギャグ加減やネタが被らないような工夫、つらい時も面白いことを描き続けなければいけない環境は想像以上に過酷です。そのため、特にネット上では死因が自殺なのではないかと多く囁かれました。
奥様曰く宗教熱心だったため自殺はしない
しかし、事件後奥様は「夫の宗教上、死因が自殺ということはありえません」とコメント。
これに関し、「ここまで言い切るということは、臼井儀人先生には深く信仰していた宗教があったのでは?」という声が浮上し、段々と真相が見えてくるようになりました。
同じく奥様のコメントの中に、以下のような文面が見られます。
私たち家族は将来の希望として、主人と再会できる日を心から楽しみにしております。(引用:SuponichiAnnex)
臼井儀人先生との関連が噂されていた新興宗教は聖書を元に活動しており「人は死後復活し、楽園で再会できる」という教えがあるのです。そのことから、臼井儀人先生はその宗教に入っていたと考えられました。
また、臼井儀人先生はその宗教に非常に熱心だったともいわれています。それが本当だとすると、遺書がなかったこと、残された写真の風景からも死因が自殺とは言い難いのではないでしょうか。
臼井儀人は宗教に入信し母親ともめていた?
死後、奥様の発言から臼井儀人先生は新興宗教に入っていたとの噂が広まりました。
そして、その入信を巡り実の母親ともめていたとの証言も飛び出します。真相は一体どこにあるのでしょうか?臼井儀人先生が信仰していた宗教やその影響に迫ります。
臼井儀人が入信していたのは「エホバの証人」?
臼井儀人先生が入信していた新興宗教は「エホバの証人」だといわれています。
これはある雑誌の中で臼井儀人先生が「家に来た宗教関係の人の影響で、今は聖書の勉強をしている。漫画のネタにするつもりで始めたが大変面白かった」と書き記しているためです。
実はこの宗教の布教活動は、家庭を訪問し行うことで有名です。またキリスト教の聖書を元に独自の解釈で教えを広めており、その点でも臼井儀人先生の話と一致するのです。
エホバの証人とはどんな宗教?
それでは、新興宗教・エホバの証人はどのような宗教なのでしょうか。その教えは「終末論」と言い、もうすぐ神が世界を破壊し、世界を全て作り直すというものです。
その際、同じ教義の人だけが生き残ることができる、だから布教をして1人でも多くの人を救おう、という理論なのです。活動としては訪問しての布教活動、定期的な集会と勉強会等があります。
また、戒律としては結婚前の性交渉や不倫、デートの禁止、信者以外と仲良くすることの禁止、輸血や国旗敬礼の禁止、冠婚葬祭やクリスマス等各宗教儀式の禁止が挙げられます。
臼井儀人の自宅の隣の宗教施設に土地を提供した説
臼井儀人先生は入信後、自宅隣の宗教施設に自身の土地を提供していたといわれています。真相は不明ながらネット上では、臼井儀人先生の個人事務所の隣に宗教施設が建っているという書き込みも見られました。
また臼井儀人先生は他にも、宗教本部へ多額の出資をしていたといわれています。
印税の一部が入金される通帳を宗教関係者へ渡し、好きに使わせていたとの証言もあるほどです。臼井儀人先生の同居の母親は息子の入信を反対しており、度々もめていたと近所住民も話しています。
クレヨンしんちゃんの作風が変わったのも宗教が原因?
臼井儀人先生が亡くなる2年前の2007年、突如漫画版の作風が変わったと大きな話題になりました。
多くの人が抱く「明るいギャグ漫画」というイメージとは180度違う、暗く衝撃的なエピソードが掲載されたのです。
これに関しては漫画家のいしかわじゅん先生も「ファミリー向け漫画にしては展開が重く、自分も周りの漫画家、編集者もどうしたんだろうと話していた」と語っています。
また、この時期に臼井儀人先生が入信したのではないかとも考えられていますが、真相は闇の中です。臼井儀人先生が入信していたとされる宗教・エホバの証人については、以下の記事をご覧ください。
臼井儀人の作風の変化とは?
では、臼井儀人先生が亡くなる2年ほど前に起こった作風の変化とはどのようなものだったのでしょうか?
様々なエピソードがありますが、ここではまつざか先生、そしてシロに関するものを中心にご紹介します。
また、作風の変化に関して出版社は「臼井儀人先生がやりたいと言った」と回答。臼井儀人先生死後、病んでいてこんな展開を描いたのでは、やはり死因は自殺なのではないかと話題になりました。