【桶川ストーカー殺人事件】警察のずさんな捜査と事件の真相、その後も

それに対して『桶川ストーカー殺人事件』の犠牲者となってしまった女性にも非があったかのように、情報操作、先入観を生ませるために、証拠品といて押収した高価な『ブランド品』ばかりを強調したのです。

もっと分かり易く言えばブランド好きのちょっとやんちゃな女性であったと印象付けて、焦点をずらそうとしていたのです。この会見は見るだけで不快感、不信感、怒りを覚えるのはずでしょう。

最終的に「殺害は避けられた」として国民に謝罪

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警察は1人の記者が独自の調査で明らかとなった記録に記した『桶川ストーカー殺人事件』の全貌と、担当した警察の見解、記録が大きく食い違うところから、内部的に調査を行いました。

その結果やはり何度か女性、家族が相談しに来ているのにもかかわらず、相手にしようとせず適当にあしらっていたことが明らかとなった。

更には覚悟を決めて、意を決して提出した、裁判を起こして『民事問題』として解決するという意思表明でもある届け出を『被害届』に改ざんしていることも明らかとなりました。

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これまでの不祥事、失態、怠慢さを全面的に認めて最終的には1人の女性の命を救えた。『桶川ストーカー殺人事件』という悲劇は未然に防げた。として遺族、国民に謝罪しました。

尚、警察はこの落とし前・処分として次の様な罰を設けました。まず調書、届け出を改ざんしたのに直接的な関与をした警察官は『クビ』となり、県警や上層部の警察官は一定期間『減給』となりました。

一部の世間からはこの処分内容についても『甘すぎる』などの批判が上がりました。警察は一連の失態により失われた国民の信頼を取り戻すのはそう容易なことではないであろう。

桶川ストーカー殺人事件に関する問題②マスコミの事実無根報道

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『桶川ストーカー殺人事件』において不信感、至らない実態が浮き彫りとなったのは『警察』だけではありませんでした。報道する立場の機関『マスメディア』も世間から問題視されました。

昼夜問わず記者が家に押しかける

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悔やんでも悔やみきれない、想像を絶する喪失感、悲しみ、苦しみを抱いている当時の遺族たちの住まいに、多くのマスメディアが押し寄せて、報道のネタを収集しに時間帯を問わず取材を試みたのです。

良心やモラルのへったくれもない行動をしたマスメディアも国民、世論から痛烈に批判されました。

マスコミはキャバクラ嬢やブランド狂などと事実無根な報道

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『桶川ストーカー殺人事件』に関わった警察官も悪いですが、その警察が会見で発表した嘘の報告、誇張した内容(自分たちの失態ではなく、被害者女性にも非があったかのように焦点をずらすため)

その内容をそのまま受け止めて、被害者女性が高級ブランドにしか目が無い女性。非行に走っていた人柄であったと先入観を働かせるような誤情報を報道したのです。

僅か数日間だけ友人に頼まれて働いたスナック、それも一切給与を受け取っていないのに、水商売関連で働いていた女性とあまりに事実無根すぎる内容を報じました。

桶川ストーカー殺人事件後「ストーカー規制法」が成立

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『桶川ストーカー殺人事件』そして1人の熱いジャーナリストの働きによって、付きまとい行為、嫌がらせ行為、束縛行為などの『ストーカー』が社会問題となり、日本の法律が見直されて新しい法律が設立された。

それは『ストーカー規制法』なるもので、その法律により『ストーカー行為』の対象となる行為が広く、多くなり、また警察は法律上相談を受けた場合適切な対応をするものとなりました。

この日本の法律もまだ完全にストーカーを抑制できるものではありませんでした。集団のグループで犯行に及んだ場合は対象外となってしまうので、詳しく詳細を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

桶川ストーカー殺人事件被害者の父が語る思いと現在

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『桶川ストーカー殺人事件』という悲劇で大切な娘の命を奪われた、遺族の1人である父親はその後積極的にメディアに露出して心情や思いを語りました。現在はどのように暮らしているのかクローズアップします。

詩織さんの実名報道について

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父親は『桶川ストーカー殺人事件』において被害者である女性が、実名で報道されたことに関して、実名で報道されてことにより、事実無根の情報が報道されていることも発覚した。

さらに実名や実写真が明るみにならなかったのなら、日本の世間や社会に『桶川ストーカー殺人事件』の酷い警察の実態、マスメディアの至らなさ、凄惨さ残虐さがよく伝わらなかったとした。

そのようにして父親は、実名報道を肯定して大切さを語りました。

現在も納骨できずにお骨と一緒に寝ている

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悔やんでも悔やみれない、現在も大切な娘の命が奪われてしまった事実を信じられず、受け止められず、今でも遺骨を納骨できずに娘の亡き『お骨』と一緒に就寝しているそうです。

被害者、遺族の皆さまに向けて、心よりお悔やみ申し上げます。またご冥福をお祈り申し上げます。

学校や行政機関で精力的な講演活動を行う

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父親は『桶川ストーカー殺人事件』の後、娘が亡くなり自身ができる事が何かを考えて、2019年現在に至っても各地で自らストーカーから身を守るための心得、心情などを伝える講演活動を積極的に行っています。

桶川ストーカー殺人事件に関する書籍

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今回の記事でご紹介している『桶川ストーカー殺人事件』は色々な方面が問題視されて、関心を集めました。本来は熱心に民間人の相談に乗って適切な対応をとるはずの国会機関である警察。

そんな警察があろうことか100悪いと言わざるを得ない、あり得ない対応を繰り返して国民、世間から不信感を抱かれ激しくバッシングされました。

こうした失態が明るみなったのも『桶川ストーカー殺人事件』が解決の兆しを見せるきっかけを作ったのも1人の熱いジャーナリストによる、独自の調査、働きがあったからなのです。

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そんな1人の熱いジャーナリストはセンセーショナルを集めるノンフィクション作品の書籍を執筆して、世に放っているのです。

その作品がどんな内容なのか簡単に皆さんにご紹介していきます。気になった方は是非一度手に取って読んでみてください。

ジャーナリスト、マスコミの存在意義についてよく理解できて、その当時の警察の怠慢さや失態、被害者の悲痛なSOSなど『桶川ストーカー殺人事件』の裏側をよく知ることができるのではないでしょうか。

桶川ストーカー殺人事件ー遺言

桶川ストーカー殺人事件―遺言 (新潮文庫)

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この本を読んでいただければ著者であり、『桶川ストーカー殺人事件』を真の意味で解決に導いた1人のジャーナリストがいかに危険に身を投じて、犯人をあぶりだしたがよくわかるのではないでしょうか。

よく分かるのはそれだけではありません。この1人のジャーナリストは、単に警察を出し抜こうとして耳寄りな情報だけを欲する記者ではなく、犯人を突き止めようとする警察より刑事らしい記者なのです。

そんな彼の働きによって『桶川ストーカー殺人事件』が解決の兆しを見せました。犯罪者集団たちの悍ましさや卑劣さについてもクローズアップされており、恐怖に感じることになるはずです。

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しかしそれ以上に私たち民間人、一般人が『もしも』の場合に助けを求めて信頼を置く存在。日本の国家機関の1つである現代の『警察』がいかにレベルが低く、怠慢さに恐怖を覚えることになるでしょう。

この一冊であり得ない実態を明るみにして世に知らしめたのは『警察』だけではなく、『報道』についても、いい加減な実態を明るみして世に知ら閉めました。そういった意味でも非常にセンセーショナルを集める。

この本の著者、1人のジャーナリストがいなかったらより良い日本を作るための法律も見直されることはなかったかもしれません。多くの読者から支持、評価を得ている作品なので是非一度読んでみてください。

桶川ストーカー殺人事件はTVでも再現された

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今回ご紹介しているセンセーショナルを集める事件は、その当時から数年後にTVで再現ドラマとして報道されました。どんな番組でいつ放送されたか簡単にご紹介します。

帰らぬ遺品

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平成14年6月にTVで放送された『ノンフィクション検証番組』です。ワールドカップの裏番組として放送されましたが、大きな反響を呼び関心を集めました。

『桶川ストーカー殺人事件』で立て続けに問題、不祥事を起こしている警察から、更に被害者女性の所有物を返されていないという実態にスポットを当てた内容です。

世界仰天ニュース

平成24年の9月に放送された回で取り上げられました。その際には実際の警察の記者会見の映像が映されて、視聴者の多くから警察官に対して批判、非難のコメントがSNSなどで相次ぎました。

後を絶たないストーカー事件

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今回の記事でピックアップしている『桶川ストーカー殺人事件』ではその名称からも察せる通り、行き過ぎた嫌がらせ行為、脅迫行為、付きまとい行為、などのストーカーが始まり。

それが最期には人の命を奪う大惨事になってしまったわけですが、日本の法律が見直されてからストーカーとして立件される事案の件数が急速に増え続けているのが現状なのです。

『桶川ストーカー殺人事件』の後に、法律が見直されてからは些細な事、ちょっとした事が『ストーカー』と見なされたり、対象となる行為が増えたのです。

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現代ではSNSも多様化しており、より離れていても簡単に身近に連絡が取れてしまうので、そういった時代背景も事案が増える要因の一つとして十分に考えられます。

これまでは警察の発表では付きまとい行為、嫌がらせ行為、などから命を奪うという『殺人』に発展したケースがなかったそうです。

ですがそれからというもの現在まで『桶川ストーカー殺人事件』同様の事件、つまり『人の命を奪う』重大な事件が何度か起きてしまっているのです。こちらではそんな凄惨な事件をいくつかご紹介します。

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