証拠品について虚偽の報告書を作成
罪なき女性の命が奪われるという悲劇が起きてしまい、世間に報道されて、それまでにあり得ない対応を繰り返していた、警察はすぐに不味い状況、都合が悪くなることを予期してある対策を進めていました。
その対策とはなるべく自分たちの失態を突っ込まれないように本来の実態とは、大きく異なる嘘っぱちの調書をまとめました。言ってしまえば『隠蔽工作』を水面下で行っていたのです。
勿論この際もまだ『桶川ストーカー殺人事件』の元凶の男、犯罪者集団たちが検挙されていませんでした。そんなさなかであり得ない真似事を平然とやってのけてしまうので、驚かされるばかりである。
こうした事態、つまりは警察たちの立場がなくなる状況に立たされる。など都合が悪くなると迅速な対応をするくせに、本来の役目である民間人、一般人の相談にはまともに対応しようとはせず適当にあしらう。
これはもう国民から、世間からの信頼を一切なくしてしまったと言っても過言ではないでしょう。
こうして証拠品として押収したアイテムを事件解決の糸口に使うのではなく、自分たちを守るためのアイテムにしようとして、事実無根の報告書をまとめていったのです。
記者会見では「派手な女子大生」を強調した
ここまで酷い失態をしているのですから、部下のせいだろうと誠心誠意謝罪するのが筋であるはずですが、会見の前に立った警察官は、終始ふざけた態度を見せたのです。
まず犠牲者となってしまった女性は身体のどこを刃物で刺されたのかを質問された際には、大体この辺り・・・とニヤニヤしながら説明しました。またあくまでも自分は『代理』でこの場に立っている。
という自分からは言わなくていいことを主張して、あまり問い詰めないでほしいとここでもニヤニヤしながら言いました。『桶川ストーカー殺人事件』に関わる警察官は何故こうもふざけた人物ばかりなのか・・・?
記者、報道陣は『付きまとい行為』の実態については把握していたのか?などの質問には『ストーカー』の実態については分からないの一点張りでした。
それに対して『桶川ストーカー殺人事件』の犠牲者となってしまった女性にも非があったかのように、情報操作、先入観を生ませるために、証拠品といて押収した高価な『ブランド品』ばかりを強調したのです。
もっと分かり易く言えばブランド好きのちょっとやんちゃな女性であったと印象付けて、焦点をずらそうとしていたのです。この会見は見るだけで不快感、不信感、怒りを覚えるのはずでしょう。
最終的に「殺害は避けられた」として国民に謝罪
警察は1人の記者が独自の調査で明らかとなった記録に記した『桶川ストーカー殺人事件』の全貌と、担当した警察の見解、記録が大きく食い違うところから、内部的に調査を行いました。
その結果やはり何度か女性、家族が相談しに来ているのにもかかわらず、相手にしようとせず適当にあしらっていたことが明らかとなった。
更には覚悟を決めて、意を決して提出した、裁判を起こして『民事問題』として解決するという意思表明でもある届け出を『被害届』に改ざんしていることも明らかとなりました。
これまでの不祥事、失態、怠慢さを全面的に認めて最終的には1人の女性の命を救えた。『桶川ストーカー殺人事件』という悲劇は未然に防げた。として遺族、国民に謝罪しました。
尚、警察はこの落とし前・処分として次の様な罰を設けました。まず調書、届け出を改ざんしたのに直接的な関与をした警察官は『クビ』となり、県警や上層部の警察官は一定期間『減給』となりました。
一部の世間からはこの処分内容についても『甘すぎる』などの批判が上がりました。警察は一連の失態により失われた国民の信頼を取り戻すのはそう容易なことではないであろう。
桶川ストーカー殺人事件に関する問題②マスコミの事実無根報道
『桶川ストーカー殺人事件』において不信感、至らない実態が浮き彫りとなったのは『警察』だけではありませんでした。報道する立場の機関『マスメディア』も世間から問題視されました。
昼夜問わず記者が家に押しかける
悔やんでも悔やみきれない、想像を絶する喪失感、悲しみ、苦しみを抱いている当時の遺族たちの住まいに、多くのマスメディアが押し寄せて、報道のネタを収集しに時間帯を問わず取材を試みたのです。
良心やモラルのへったくれもない行動をしたマスメディアも国民、世論から痛烈に批判されました。
マスコミはキャバクラ嬢やブランド狂などと事実無根な報道
『桶川ストーカー殺人事件』に関わった警察官も悪いですが、その警察が会見で発表した嘘の報告、誇張した内容(自分たちの失態ではなく、被害者女性にも非があったかのように焦点をずらすため)
その内容をそのまま受け止めて、被害者女性が高級ブランドにしか目が無い女性。非行に走っていた人柄であったと先入観を働かせるような誤情報を報道したのです。
僅か数日間だけ友人に頼まれて働いたスナック、それも一切給与を受け取っていないのに、水商売関連で働いていた女性とあまりに事実無根すぎる内容を報じました。
桶川ストーカー殺人事件後「ストーカー規制法」が成立
『桶川ストーカー殺人事件』そして1人の熱いジャーナリストの働きによって、付きまとい行為、嫌がらせ行為、束縛行為などの『ストーカー』が社会問題となり、日本の法律が見直されて新しい法律が設立された。
それは『ストーカー規制法』なるもので、その法律により『ストーカー行為』の対象となる行為が広く、多くなり、また警察は法律上相談を受けた場合適切な対応をするものとなりました。
この日本の法律もまだ完全にストーカーを抑制できるものではありませんでした。集団のグループで犯行に及んだ場合は対象外となってしまうので、詳しく詳細を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。