えたひにん苗字一覧はあるのか?
自身の苗字のルーツが気になり、調べたことがある人もいらっしゃるのではないでしょうか?こうした好奇心が派生して、えたひにん苗字一覧といったものが作られ、ネットで公開されています。
えたひにん苗字一覧はネットで出回っている!
えたひにん苗字一覧をご覧になったとしても、鵜呑みにしないよう気を付けましょう。これらは政府から正式に発表されたものではなく、信憑性に欠けるものです。
デリケートなこの問題を扱う上で、不確定な情報を信用するのは大変危険です。
えたひにん苗字一覧の中には『田・杉・山』の漢字も含まれる
えたひにん苗字一覧の中には、日本人に多く見られる苗字も含まれています。また、一覧にある苗字に使用される漢字の中には、田・杉・山といった高頻度で含まれるものも入っており、見分けることは一層困難になります。
『鈴木』や『佐藤』もえたひにん苗字?!
えたひにん苗字一覧には『鈴木』『佐藤』といった、なじみの深い苗字も掲載されています。しかも『佐藤』という苗字は、日本で一番多い苗字として有名なものです。
ネットで掲載されているえたひにん苗字一覧になぞらえると、日本人の殆どがえたひにんだったことになってしまいます。
当時、人口の多くを占めていたのは平民だったとされており、えたひにん苗字一覧に登録されている名前の全てが、賤民であったとは到底考えられません。
えたひにんの苗字は同和地区に関連している?
えたひにんだった人々の居住区が、『部落』と言われることをご紹介しましたが、ここで起きていた差別の悪習を改善すべく、国が動きました。
えたひにんに関係している?同和地区とは?
悪習と生活環境改善のために国が発足した『同和対策事業』の対象となる地域のことを、『同和地区』と呼びます。この政策は1969年に国政として決定され、2002年に終息しました。
33年という四半世紀以上の期間で行われた事業でしたが、地域により現在も同政策が続けられています。
荒れている地域は元被差別部落?
この同和対策事業により概ね解消されてはいますが、えたひにんの居住区は、水道や道路といった厚生事業が遅れている傾向がありました。そのため、荒れた生活をしている地域は元々そういった場所だったのではないか?という先入観を持つ人もいたようです。
同和地区問題を掲げる地域は多い
この問題を抱える地域は、1993年に確認されたもので4500地区を越えるものであったと判明しました。地域の生活環境が改善しても、人々の心までは政策で変えることは出来ません。
長年にわたり染みついてしまった差別を当たり前とした人々の心に訴えかけるため、現在でも活動が続けられる地域があるのです。