免田事件は最悪の冤罪事件|死刑判決から再審無罪となった事件の結末と現在

本来あるべきのことが奪われた生活が続いたのです。失った時間を公表するため、また自身の生活状況を発信するためメディアに姿を現します。本人が出演した番組に「あの人は今」がありますが、そこで語られる内容が現実でしょう。長きに渡り何もできなかったこと、自白について、世間からはまだ偏見の目で見られることを語っています。

番組の中では賠償金の使い道についても語られていますが、そこで語られたことこそ現実と言えるのではないでしょうか。実際働けなかった期間が長いこと、受けられることは少なく、反対に使い道についての内容にこそ本当の意味が含まれているのかもしれません。

半分は支援団体に寄付

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受け取った金額の全額を使って遊んでいたわけではありません。死刑制度の廃止のために動く資金にも活用したことでしょう。それだけではなく、半分は支援団体に寄付し、弁護団に謝礼として渡したことも明かされています。

免田事件をみると年金がないことで、残りに人生に不安もあったことが伺えますが、半額を寄付する行為はそれだけ感謝の意味が込められていたのではないでしょうか。老後の心配より、支えてくれた周りに対しての配慮が見て取れます。それだけ支援団体や、弁護団への感謝の気持ちが大きかったことが見受けられるのではないでしょうか。

残りの半分は生活費

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2009年になり年金の受給がない中、今までに払えなかった年金の納付を行います。そのため、残りの金額の全てが安泰というわけにはいきません。決して贅沢が許された生活ではないことが、言えるのではないでしょうか。賠償金の残りの半分は、生活費として暮らしているのです。

免田事件の賠償金とは本来受け取るべき妥当な金額であるにも関わらず、偏見の目で見らえることは十分おかしな話ですが、生活が楽ではなかったことなど考えになかったのではないでしょうか。後の事を考えると決して贅沢ができるはずもなく、生活費として残るのみであることが伺えます。更に偏見の目で見られることで引っ越しもあったことから、生活は厳しかったのではないでしょうか。

免田事件は冤罪後も世間の目が厳しかった

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前例がないことによって不信感は募ってしまうかもしれません。いくら無罪になったとしても、受け入れない人たちはたくさんいるからです。世間の目は厳しいものがありました。本当に無罪なのか、真犯人が捕まっていないのであればやっぱりなどあらぬ話は後を絶ちません。

ありもしないこと、いわれのないことが取り沙汰されることは、避けられなかったのでしょうか。自由を奪われ辛い中、更に耐えないといけない現実があったのです。長きにわたって自由を奪われた心境よりも、疑いの眼差しの方が多かったことは否めません。

週刊誌での誹謗中傷

女性関係についても免田さんは結婚し、慎ましく生活をしていたにも関わらず取り上げられたことがあります。免田事件そのものに関係ないことこそ、本来関与してはならない領域だったのではないでしょうか。反論することができないことを逆手にとるように、あたかも派手な女性関係があったように週刊誌に書かれたのです。

誹謗中傷は矛先を様々変えて行い、自由の身で慎ましく生活している家庭に水を指します。賠償金を使って豪遊していたかのようにも書かれるのですが、反論できない一般人に向けての誹謗中傷があってはなりません。生活を切り詰めていたこともあり、安らぐ日は訪れるのでしょうか。

公共の場で冤罪を口にする事が許されない

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強要された自白、捨てられてしまった証拠、アリバイすらすり替えられてしまいました。ただし、声を大きく自らは無実であるということを言えない現実が当時にはあったのです。免田事件が冤罪であることが確かなことにも関わらず、口にすることさえ許されませんでした。今では考えられないようなことも実際あったのです。

裁判が終わり、無実が証明されたから終わりというわけにはいかなかったことは確かでしょう。公共の場で冤罪であることを言えなかった苦しみは、長い年月を経て勝ち取った事実を知ってのことなのでしょうか。長い間の苦しみが、一言で流されてしまう現実はあってはならないことです。大きな声で冤罪と主張できない苦しみは、当事者でなければ理解ができない苦痛であることは間違いありません。

芸能人も免田さんを誹謗中傷した

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世間に広まっただけではありません。そこには、メディアで活躍する人間も同じことが言えました。メディアとは情報の発信源なので、当然芸能人にも当てはまることを指します。情報の発信源である芸能人までも、免田事件を誹謗中傷したのであれば大きな問題に繋がることは間違いありません。メディアを通してのみ伝えられることが、世間が知りうることだからです。

何故、誰がいつ免田事件を語り誹謗中傷したのでしょうか。世間にとって不信感を煽るような行動はとってはなりません。そこについて詳しく見ていくと、簡単な言葉が大きな問題に繋がる側面が垣間見れるのではないでしょうか。

免田事件の真犯人は?

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本来の殺人に触れてみると、謎に包まれていることがたくさんなことが伺えます。証拠がないのになぜ犯人が特定できたのか、隠蔽により大切な何かを見失っているか、隠されていたかもしれません。免田事件は初動段階で捜査は適切に行われ、犯人の疑いのある人物は1人に絞られるかも疑問です。免田事件とは、全てが決めつけで行われた中で、本来の真犯人はどういう人物なのかも含め、全てが謎に包まれています。

初めの捜査段階がどうだったかによるかもしれません。きちんとした捜査が行われなかった背景に迫ってみると、ずさんな警察の姿が現れているのです。覚えていないまでも、娘2人の証言でも重傷を負った時の判断が、正しくできたかどうかについて適切だったとは言えません。

警察は免田さんを犯人と決めつけ捜査しなかった

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初めの段階での扱いは致命的ではなかったのではないでしょうか。初動段階で浮かび上がった人物がいないこと、元から凶器があったにも関わらず特定できなかったこと、全ては捜査をしていなかったことに繋がります。免田事件とは警察は最初から犯人を決めつけていたため、捜査が難航していたのではなく、していなかったことが言えるのではないでしょうか。

いくつもの視点や目線から捜査することが通常だとしても、決めつけから入ってしまったことで捜査をしていなかった可能性は十二分にあります。そのため早期に誤認逮捕され、起訴も早急にされ、片付かれてしまったことは言えるのではないでしょうか。

時効が成立し、真犯人は見つからないまま

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免田事件を見ると時の経つのは早いようで、途方もなく長い時間が経過していることが分かります。その間にも可能性をいくつか考えたら、本来の殺人は動いていたのではないでしょうか。真犯人が浮上してこない理由は、意外にも単純な理由が考えられます。決めつけによる断定で、捜査をしていなかったことです。免田事件では犯人を断定し、警察は終わったものと扱ったからではないでしょうか。

過ぎていく時間の中で安心でもしていたかのように、真犯人は見つからず迷宮入りになり、時効が成立してしまい取り返しはつきません。警察のとった行動に誤りがあることは否めません。

免田事件で立川談志が失言?

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先程も少し触れましたが芸能人も誹謗中傷した件についてになります。免田事件を語った内容に、相手の立場で考えない姿勢が明らかになっているかもしれません。メディアの失言は大きな事柄へと発展します。

語ったのは「プレステージ」という番組でのことでした。口が滑っただけで済まされるはずもなく、戦って人生の大半を失ったことを考えると、とてもショッキングなことだったでしょう。安らかな生活が訪れることを期待していた家庭に、水を差すようなことでした。

テレビ番組で立川談志が「やってないわけない」と失言

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公共の場で、冤罪であることを話すことさえ許されなかったからこそ、メディアを通しての発言は重要です。そのような状況にあるにも関わらず、立川談志が元法務大臣の言葉として、とんでもない失言をしてしまいます。無罪、冤罪という言葉が頭にはなかったのでしょうか。

立川談志の発言により、穏やかに暮らしたい一心の状況で、ありもしないことが言われるのでした。免田事件に対して「やってないわけない」とは、どんな根拠で話したのでしょうか。失言によって、待っていたのは当然の結果だったかもしれません。

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