暗器の種類②グピティー・アガー
2つ目にピックアップするこの暗器はその聞きなれない横文字からも、どういった形状、仕組みの武器・ウェポンなのかあまり想像つきません。
果たしてどんなものなのか?分かり易く解説していきます。
グピティー・アガーはインドの仕込み刀
前述して一番初めにピックアップした、お年寄り、足腰が弱く不自由な方、ご年配がよく使用する『杖』に扮して、隠れている『刀』とほぼ同じ仕組みとなっています。
仕組みや用途もほぼ変わりませんが、こちらは日本、世界で使用されているのではなく、タージマハルで有名な『インド』限定なのです。
グピティー・アガー王族の護身用暗器
その聞きなれない名前も『インド』で使われていたものだからという理由であれば、納得できるはずです。
その名前の由来は『ダガー』という他の刃物からの語源ではなく、古来のインドで勢力を伸ばしていた『とある王族』たちの名称がそのままなぞらえて由来となっているのです。
前述の通り、仕組みや用途は『仕込み杖』とほぼ一緒で、王族という言葉からも連想できるように、こちらも『暗殺』などの危険から自分を守るために使用される場合がほとんどなのです。
暗器の種類③袖箭
3つ目にご紹介するこちらの『暗器』はこれまでピックアップした上記の2つのものとは、打って変わって何かに擬態している扮しているわけではないのです。
では一体どのような武器・ウェポンであるのか、分かり易くお話ししていきます。
袖箭は袖の中に隠して矢を放つ中国の暗器
名前に漢字が使われている点に注目すれば、どこの国のモノであるかある程度絞れるはずですが、こちらは『何千年の歴史』という言葉があるように、歴史が古いお隣『中国』が発祥となっています。
その見た目は、まんま『アロー』『矢』であり人を傷つける武器・ウェポンであると、すぐに危ないと察知できる凶器なのです。
ですが小型の筒状になっているので、古来の中国の人たちが来ていた衣類の袖に仕込ませておくことができるのです。
袖箭は三国志の時代から使われ進化を重ねる
今から約1800年前の3世紀、三つ巴の国々が血を流し策略を練って群雄割拠を目指した『三国志』の時代から既に使用されており、そこから現代にかけて何度も改良されて『進化』を重ねてきました。
その進化を経て、初めは一発ごとにしか発射できませんでしたが、段々と改良されて『連射』できるまでになったのです。
筒の中に仕込まれているその『矢』は鋭利なだけではなく、重量のあるので、その威力はすさまじく、それを勢いよく飛ばすのは『火薬』ではなく、もっと原始的な『ばね』の力だというから驚いてしまいます。
暗器の種類④枕槍・忍び槍
4つ目にピックアップするこちらの暗器は、何か扮している擬態しているタイプのモノではなく、剥き出し状態だと武器・ウェポンそのものとなっています。
どのように相手に悟られないように『隠しておける』のか、その仕組み・機能について迫っていきます。
枕槍は武士の護身用暗器
こちらの4つ目の武器・ウェポンも名前から、日本、中国といった国で使われてきたことが分かります。
パッと見ただけで、危険を感じさせるただの槍なのですが、一般的なモノよりも小さく、部屋の中、物置、引き出しの中など、隅々にしまえて隠しておけるのです。
古来より刀を所持して『戦』で戦い抜いてきた『武士』たちが、その戦ではなく日常的な暮らしの中で襲われたときの万が一の場合に、自分や家族などを守るために使用されてきました。