ブリとはどんな魚?
ブリは日本全国で親しまれており、寿司屋でも人気のネタとして毎年挙がっている魚です。そこでまず、ブリの基本的な情報や知っておくと便利な情報を紹介します。ブリの基本的な性格や習性を前もって学習し、釣りの時に生かして対応できるようにしましょう。
ブリはスズキの仲間!
出世魚であるブリは、実はスズキの仲間の魚です。正式な科目は「スズキ目アジ科ブリ属」と言います。名前からも、スズキの仲間であることが分かりますが、同時にアジの仲間ということもわかります。
この他にも、同じブリ属であるヒラマサやカンパチもスズキの仲間です。ちなみに、ブリは漢字で書くと「鰤」となりますが、これは師走(12月)の時期に脂がのって一番おいしい時期になる魚であるという意味から来ています。
ブリは大型のフィッシュイーター!
ブリは、泳いでいる小魚を狙って捕食するフィッシュイーターでもあります。フィッシュイーターは肉食魚とも言われ、このような魚を釣る為に魚の形をした、今では主流となっているルアーが誕生しました。
ブリは日本に馴染みの深い食用魚!
様々な種類の魚の中でも、ブリは日本の食文化の中で昔から根付いている食用魚です。関西では、大晦日や年越し時に食べる「年取り魚」とされており、地方ごとでも様々な食べ方で親しまれています。
ブリ釣りの魅力
ブリは1年を通して釣ることができることが魅力の魚ですが、もっといろいろな魅力があります。ブリの生態や季節によって変わる旨味の違いなど、ブリの魅力をまとめました。ブリの魅力をもっと知ることで、釣る上げたときの嬉しさも倍増します。
ブリは日本全国で釣ることができる!
ブリといえば富山などの北陸付近が有名なのですが、実はブリは全国各地で釣ることができます。これはブリは回避魚で、春〜夏は冷たい海を求めて北海道へと、また初冬になると主な産卵場所とする九州へ移動することが要因です。
ブリ釣りはパワーのある釣りができる!
ブリは基本的に船釣りなのですが、好奇心が旺盛なので、食いつきが激しくパワーのある釣りを楽しむことができます。それが故に、1m近くの大物と対峙した時には竿が折れることもある程激しくなります。
また、30cmほどのサイズでも自由に動き回るので、引きが一定して強く、振り回されるなどパワフルな釣りを期待できます。シーズンになるとそのようなアタリがポイントでは頻繁に来るので、よりパワーのある釣りをすることができます。
ブリ釣りは達成感がある!
激しい攻防が繰り広げられるブリ釣りは、釣り上げた時の達成感は他の魚と比べても格段に違います。竿一本で大物のブリを釣り上げるのは相当難しく、時間をかけて釣り上げた時は思わず感動してしまうほどです。
海上の船釣りで大物を狙うだけではなく、沖からでも大物や30~40cmほどの中盤サイズをどんどん釣り上げることもできます。そして、一匹の攻防が激しいので、何匹も釣り上げた時にはより達成感を味わうことができます。
ブリ釣りの時期
ブリ釣りの時期は各地方によって様々です。北陸地方では、12〜1月がピークでいわゆる「寒ブリ」のシーズンです。その後の3月までは、日本海側の九州地方までの道のりでピークがきます。そして、産卵期の3〜4月は九州地方でピークが来ます。
ただ、1~3月以外はそこまでサイズがないですが、全国的に釣ることができるので、ほぼ1年を通して楽しむことができる釣りでもあります。なので、ずっとブリを求めて一年間釣りをしているアングラーもいます。
ブリは出世魚!
ブリは、「出世魚」と言い大きさによって名前が変わる魚です。この呼び名はブリの大きさで変わり、また地域ごとでも呼び名が違います。ただ、例えば、関西ではツバス・ハマチ・メジロ・ブリで、関東はワカシ・イナダ・ワラサ・ブリと呼びます。
北陸ではツバイソ・フクラギ・ガンド・ブリです。大きさで名前が変わるといいましたが、地方ごとで変わり目の大きさが違います。すべての地方を平均すると約20cmほどで変わります。ただし、ブリは80cm以上と全国共通の呼び名です。下にワラサに関する記事を載せておきましたので、若魚がどのようなものか参考にしてみてください。
ブリを狙うなら冬!
ブリの美味しい時期は特に脂の乗った状態で北海道から泳いでくる冬です。特に、北海道から泳いできたブリはそのまま富山や石川県で多く釣り上げられます。この地方で取れるブリは他で釣り上げるブリよりも格段に美味しいです。
また、その北陸地方で冬に捕れたブリを「寒ブリ」と言います。この「寒ブリ」はある一定の漁獲量とサイズを満たすとそう呼ばれるようになり、その年ごとによって月日が変わってきます。富山では、テレビのニュースで「寒ブリ宣言」を毎年行っています。
全国各地のブリ比較!
ここでは、ブリのサイズやどの時間に釣れるのかなどを全国的なデータから見ていきます。日本全国で釣ることが出来るブリだからこそ分析できるデータが揃っているので、ブリ釣りに行く際にはこのデータを参考にすることをおすすめします。
ブリの平均的なサイズ(12月~2月)
ブリが釣れるシーズン真っ只中である冬(12月~2月)に、全国各地で釣れたブリの平均的なデータを見てみると、12月は約86cm、1月は約93cm、2月は約78cmという結果になりました。結果だけ見ると、寒ブリ宣言が毎年12月には出されるので、そこから栄養を蓄えた1月が一番大きくなっています。
ブリの時間別の平均釣果
24時間のうちに一番ブリが釣れる時間帯は、朝の7時という結果が出ています。7時の後はガクンと釣果が減りはしますが、その後の朝10時に2番目のピークがやってきます。その後は、増えて減っての繰り返しですがそこまで差が無いようです。この結果を見ると、朝の7時~10時がブリ釣りに適した時間帯です。
ブリの釣り方
ブリの釣り方は、大きく分けて4種類あります。どの釣り方もブリはダイナミックな釣りができ、ワクワク感を味わうことができます。ここでは、おもな4種類の釣り方を紹介します。大体のブリ釣りの方法を覚えて、実戦に備えておくことが大切です。
ブリの釣り方:船釣り
基本的なブリ釣りのメインはこの船釣りになります。船上から行う場合は大物があたることも多くなり、より激しくダイナミックなブリ釣りを楽しむことができます。小さなものでも50cmは超えるものばかりです。
船釣りでは、船の上で他の釣り人と情報交換をしながら、タナを探ることも大切です。また、タックルも基本的なもの以上の品質を求めたほうが良いです。より激しい相手に対して基本装備だけで挑むのはおすすめできません。
ブリの釣り方:ジギング
ブリは主にジギングによって釣ることができます。ジギングはルアーの中の疑似餌にあたるもので、主流なものではメタルジグなどがよく使われています。ジグは海中でもしっかり沈みながら跳ね上がるので、ブリの食いつきも良いです。
そんなジギングで狙いたいのは、やはり80cm以上のブリと呼べるものです。ジギングで使うメタルジグはそれぞれ重さや長さが違い、それらを潮の流れや水深によって変えていきます。ここの対応をしっかりするかどうかでそのポイントで泳いでいるブリを釣れるかどうかが決まります。
ブリの釣り方:ルアーキャスト
ブリ釣りのルアーキャストゲームは本当にパワフルで爽快な釣りを楽しむことできることが魅力です。海の真ん中に向かって全力でルアーキャストをして、回遊魚特有の激しい動きに対応しながら釣り上げる楽しさは格別です。
ルアーキャストで大切なのは、より遠くまで投げるロングキャストに適しているかどうかと、それに加えてそのポイントの状況とマッチしたルアーを選べるかどうかです。また、そのルアーの操作性も魚をおびき寄せることができるかどうかが変わる要因です。
ブリの釣り方:かご釣り
かご釣りは、一般的な仕掛けでは届くことができない沖付近を狙って、針と撒き餌を特殊な仕掛けによって届かせる釣法です。ブリのような回遊魚は、動きが速いですがその分沖の波止などに寄って来ることも多く、そこを狙うと魚拓にできるぐらいのサイズを釣り上げることもできます。
かご釣りの仕掛けのかごには、主にオキアミが入っています。このオキアミが集魚力が強く、海で泳ぎまわるブリのような回遊魚をおびき寄せます。そして、沖近くの仕掛けに食いつかせてあたりを狙います。
ブリ釣りのタックル
ブリ釣りは地方ごとで釣り方や条件が大きく変わる難しい釣りです。その為、ブリ釣りのタックルも少しの違いで釣果に直結する場合も多いです。ここでは、基本となるブリ釣りのタックルについて紹介します。
ブリ釣りのロッド
ブリ釣りのロッドは、どの釣り方を選択するかによって大きく変わってきます。例えば、ジギングで釣りたいのなら長さは6~6.5フィートで100~150gのメタルジグを扱えるようなロッドがおすすめです。この重さのジグはブリ釣りでよく使い、このぐらいだと最初に狙うサイズのブリでも耐えられるロッドです。
また、船釣りの場合だとロッドの長さは3m前後のものを必要とします。そして、錘が30号~50号ほどのものに耐えることができるロッドでなければなりません。そして、かご釣りでは遠投で沖に潜んでいるブリを狙うので、長さが4mほどある投げ竿が良いでしょう。このように、条件によっていろいろと仕様が変わります。
ブリ釣りのリール
ブリ釣りの場合、スピニングリールとベイトリールの両方を使います。特にジギングでブリ釣りを行う場合、「どのようにジグを動かしたいのか」でも変わってきます。例えば、素早く冶具を動かして魚の反射的にエサに食いつかせる習性を生かして食わせるならスピニングリールがおすすめです。