尾の付け根に切れ込みを入れます。ちょうど身の中心部付近に線が見えますが、ここに背骨がありますのでこのラインに沿って切れ込みを入れます。中骨に包丁の切っ先がコツンと当たるまで、丁寧に包丁を入れて行ってください。
カレイの捌き方⑤骨と身を分ける
中心に入れた切リ込みから、えんがわに向かって身を剥がしていきます。骨に沿って、ゆっくり包丁を滑らせて行く様に、丁寧に剥いで行ってください。あらかじめ入れておいたえんがわ沿いの切り込みまで到達したら身を取り外します。同様にして逆側、更には裏側も身を剥がして行きます。
表の2枚、裏の2枚、骨を合わせて5枚。これで無事五枚卸の完成です。切り落とした身は、生食用の刺身やカルパッチョ、ムニエルや唐揚にも適しています。釣りだけではなく料理も楽しめるカレイ。次からはいくつかレシピもご紹介します。
カレイのおすすめのレシピ|カレイのムニエル
ムニエルとは、下味をつけた魚に小麦粉をまぶしてバターで焼きあげたフランス料理のことです。外はカリっと、中身はジューシーな2段階の食感を味わうことが出来ます。良く混同してしまう調理方法にソテーがありますが、こちらは「跳ねる」と言う意味の調理方法で短時間で焼き上げていく方法。肉や野菜など、魚料理以外にも用いられます。
カレイのムニエルの特徴と魅力
フランス料理としても有名な一品です。手順も簡単なので、五枚卸を頑張った後は手軽なこちらの料理がオススメです。家にあるものでできてしまう手軽さも魅力の一つです。ちょっとしたコツで本格的な出来栄えが望めます。
カレイのムニエルのレシピ
材料(2人分)
- カレイの切り身 4枚
- バジル 大さじ1
- 塩 少々
- オリーブオイル 大さじ1
- バター 大さじ1
- 小麦粉 適量
- おろしにんにく 小さじ1/2
手順
- カレイの表面にバジルと塩を振り、数分なじませる
- 小麦粉をまんべんなくまぶして、余分は払っておく
- フライパンを熱し、オリーブオイル、バター、おろしにんにくを入れる
- バターが溶け出したら、手早くカレイを入れる
- 色がこんがりしてきたら、ひっくり返して両面に焼き色を付ける
- 網などにあげ、余計な油を落とす
カレイのおすすめのレシピ|カレイのアクアパッツァ
油にアクア(水)を入れると水がまるでパッツァ(暴れる、狂った)様に跳ねると言う由来のイタリア料理です。主に白身の魚類、野菜、香草を用いて仕上げます。こちらではカレイとあさりを使ったアクアパッツァをご紹介します。
カレイのアクアパッツァの特徴と魅力
見た目にも鮮やかでにんにくをと白ワインの香りが食欲をそそるおしゃれ料理です。低脂質かつ高タンパクで、更にはビタミンやミネラルと言った美容にも最適の食材にオリーブオイルのオメガ9脂肪酸も加わった最強レシピでもあります。また、その見た目とは裏腹に意外と手順が簡単なのも魅力の一つです。
カレイのアクアパッツァのレシピ
材料(2人分)
- 鰈の切り身 70g × 4切れ
- 塩、コショウ、小麦粉 各少々
- オリーブオイル 大匙1
- にんにく(微塵切り) 2片
- イタリアンパセリ(飾り用) 少々
- 白ワイン、水 各1/2カップ
- コンソメ 小匙1
- レモン(薄切り) お好みで
- ★ プチトマト(1/2カット) 8個
- ★ あさり 16個
手順
- 鰈の切り身に塩、コショウで下味をつけ、5分ほどしたら小麦粉を両面にまぶす
- フライパンを中火で熱し、オリーブオイル、にんにくを入れて香りを出す
- 香りが立ってきたら1を入れ、両面に焼き目を付ける
- 2のフライパンの空きスペースを使って、★を軽くソテーする
- 4に白ワインと水を回し入れ、ふつふつと煮立って来たらコンソメで味を調える
- 火を止める直前にお好みでレモンを入れる
- 仕上げにイタリアンパセリを飾って出来上がり
カレイのおすすめのレシピ|鰈の煮付
素材にしっかりと煮汁の旨味が染み込み、煮汁がほぼなくなるまでしっかりと煮込んで甘辛く仕上げた調理方法のことです。和食の煮付は肉、魚、野菜、どれをとってもホッとするものです。味を上手く回すために用いられる落し蓋もポイントの一つです。
鰈の煮付の特徴と魅力
日本人なら恋しくなってしまうおふくろの味、鰈の煮付です。あえて漢字で表示してみました。一番シンプルでカレイの旨味を感じられるレシピを紹介します。こちらは五枚卸をせずにその身そのまま調理できます。
鰈の煮付のレシピ
材料(2人分)
- 生カレイ 2切れ
- 水 2カップ(400cc)
- 酒、醤油 各大さじ2
手順
- 水、酒、醤油を鍋に入れ、強火にかけ沸騰させる
- ぐらぐらとに立ってきたら、強火のままカレイを1切れずつ入れていきます
- 落し蓋をします。蓋の脇からぼこぼことなるくらいまで煮詰め、吹きこぼれそうになったら中火~強火にします
- そのまま触らずに15分煮詰めます。中火にして更に10~15分。崩れてしまうため、魚には触りません
- 煮汁が減ってとろみが付いてきたら、骨と身が離れてくる頃です。火を止め、味が染みてくるまでじっくりと冷まします
- 冷めてきたら、フライ返しの様なもので身が崩れない様に皿へ盛り、煮汁を掛けます
カレイの楽しみ方は人それぞれ
ここまでカレイを吊り上げるところからさばき方、調理方法まで見てきましたが、どちらの工程に興味がありましたか。釣りが好きな人もそうでない人も楽しめるカレイ。その一風変わった容貌に惹かれる人もあるかもしれませんね。ダイエット食、健康食としてもうれしい栄養たっぷりのカレイです。今一度皆さんの生活に取り入れて頂けたら幸いです。