カセットガス発電機の特徴
カセットガス発電機は家庭用のカセットボンベを燃料として発電可能なエンジン発電機です。ガソリンや軽油を使用するものと比較すると出力や燃費こそ劣りますが、手軽に入手可能なカセットボンベを使用するため、燃料の調達が容易で使い勝手が良く、駆動音も比較的静かである事など、優れた面も多くあります。
取り扱いが簡単なカセットガス
カセットガス発電機はとても取り扱いが簡単です。基本的にはカセットボンベを装着してからダイヤルを回す、リコイルを引くなどの数手順で簡単に始動、発電でき、専門的なエンジンや電気などの知識も必要ありません。
さらに、ガソリン式のエンジン発電機と違ってカセットガスボンベをセットするだけなので、軽油やガソリンと違って手の汚れや臭いを気にしないでもよい点、カセットボンベを利用するために汚れが少なく、ほぼメンテナンスフリーな点も非常に嬉しいポイントです。
長期保管後でもスムーズに始動可能
カセットガスボンベを燃料とする利点はまだまだあります。ガソリンは酸化したり揮発したりするので長期の保存には向きませんが、カセットガスボンベなら5年以上、最長でも7年は保存可能です。
基本的にはボンベが錆びたり劣化したりしていなければ正常に始動するので、燃料劣化による故障リスクはほとんどありません。
カセットガス発電機の選び方
カセットガス発電機を選ぶときには、どの様なシーンで使用したいのかを考え、重量やサイズなどをチェックしておきましょう。例えばキャンプ場やバーベキューなどで使用したいなら、ある程度移動に便利な軽量コンパクトで駆動音が静音なタイプを選ぶ。自宅の庭でDIYなどに使用するなら重くうるさくても高出力なものを選ぶなどです。
また、使用する電気機器の「消費電力」や「起動電力」も確認し、それに合ったカセットガス発電機を選ばないと使用することができないという事態になってしまいます。特に「起動電力」に関しては「消費電力」の何倍もの電力を必要とする機器もあるためしっかりと確認しておきましょう。
簡単に持ち運ぶことができる
カセットガス発電機を選ぶ際にチェックしておくポイントとして、持ち運びが簡単にできるかどうかというポイントは重要です。アウトドアやイベントなどで使用する際に、コンパクト軽量なタイプであればストレスを感じずに移動させる事ができます。
指定のカセットガスは簡単に入手できる
また、カセットガス発電機には機種ごとに燃料となるカセットガスが指定されています。例えばこの後で紹介する「ホンダ エネポ EU9iGB」という機種では「東邦金属工業株式会社製のカセットガス」が指定されています。東邦製のカセットガスは、ニトリなどのホームセンターやイオンモールなどで簡単に入手可能です。
この様に、指定されたカセットガスが入手が簡単かどうかも重要です。大手メーカーから販売されているカセットガス発電機であれば、この点は心配ありませんが、自宅の周辺にある店舗なども考慮に入れておけば、より快適に使用できるものを選択できます。また、安全のために必ずJIA認定カセットガスを使用しましょう。
カセットガス発電機はこんな時に使える
カセットガス発電機は様々なシーンで使える心強い存在です。家庭で一台常備しておけば、遊びや活動の幅が広がったり、家の庭などでの工務作業や清掃などにも活躍。また、万が一の災害発生時にも電源を確保できて安心です。
アウトドア、キャンプなどのレジャー
カセットガス発電機はキャンプやバーベキューなど、様々なアウトドアや野外でのレジャー活動で大活躍します。一台車に積み込んで持っていけば、電源のない場所でも、電力の心配なく照明やちょっとした電子機器を使用できたり、遊びの幅が大きく広がります。
屋外などのイベント会場
屋台の横で発電機を回しているのを見たことがある人も多いかと思いますが、この様に屋外でのちょっとしたイベントでの電源としても活用できます。カセットボンベ式のものは長時間連続利用には向かないので本格的な商売ごとには向きませんが、身内でのちょっとしたイベントには、手軽に利用できる事から非常に適しています。
停電や災害時
また、災害による停電などのライフライン断裂時の非常電源としても有用です。災害時にカセットガスボンベの入手は困難ですが、それはガソリンや軽油も同じです。カセットガスボンベは長期保存に向いており家庭に常にストックを保管しておく事で、災害の備えに最適なインバーター発電機となります。
初めてでも簡単な操作!発電機の使い方
カセットガス発電機は非常に操作が簡単です。ここでは使いやすさ、性能ともに高く、人気の面でも代表的な機種である「ホンダ エネポ EU9iGB」を例にあげて始動方法と停止方法をそれぞれに解説します。
始動方法
まずは始動方法になります。基本的には、カセットガス発電機はどの機種もこの流れで始動を行いますが、安全のためにもそれぞれの機種のマニュアルを見て、使用環境を確認の上、指定された通りの手順、カセットガスボンベを使用して始動を行なってください。
事前の確認を行う
まずは正面のメンテナンスカバーを取り外して、周波数切替スイッチを利用する電気機器に合わせて50Hz、60Hzの切り替えを行います。エンジンオイルの残量を確認して、少ない場合は補充を行います。メンテナンスカバーを元どおり付け直します。
カセットガスボンベをセットする
本体上部のボンベカバーを開け、操作レバーが「解除」の位置にある事を確認します。カセットガスボンベの切欠き、または赤いラインを下向きにして、ボンベの先端から奥にしっかりと差し込みます。2本目も同様の手順にて差し込み、操作レバーを「固定」の位置に切り替えます。
発電機を始動させる
エンジンスイッチのダイヤルを「停止」から「運転」の位置に回します。本体上部のボンベカバー部分をしっかりと押さえながら、正面向かって右側にある始動グリップをゆっくりと重くなるところまで引き、そこから勢いよく引いてエンジンを始動させます。グリップはゆっくりと戻してください。
電気機器を接続する
電気機器の電源スイッチが切られている事を確認の上、本体右横部のコンセントへと電気機器のプラグを差し込みます。電気機器のスイッチを入れると、本体正面にある負荷警告灯が点灯します。正常の場合は緑に点灯、過負荷運転や使用機器に異常がある場合赤色に点灯するので注意しておきましょう。
停止方法
続いては、「ホンダ エネポ EU9iGB」の停止方法です。基本的にどのカセットボンベ発電機でも流れは共通ですが、安全のためにそれぞれの機種のマニュアルに沿っての停止作業を行なってください。
電気機器を取り外す
接続している電気機器の電源スイッチは必ずオフにしてください。電源スイッチがオンのままで、プラグを抜くと電気機器が故障する恐れがあります。確認の上でコンセントから電気機器のプラグを抜きます。