潮目ってどんなもの?
どこで釣りを行うのがいいか自分で見つけられるようになったら一流の釣り師と言えるでしょう。一流の釣り師に近づくためにもまずは「潮目」が何なのか説明していきたいと思います。ここでは、潮目がどういうものなのかという部分からメカニズムまで説明していきます。
潮目とは
これは簡単に説明すると、海水の境目のことです。この説明だけでは何のことか分からないと思いますが、見極めるために確認することは、海の色が変わっていること、泡立っているように見える、水面上に1本の線のようなものができているかということです。
海を見て色が変わっている部分などは潮目といい、海の中に見られる部分を潮境と言います。2つとも同じ意味だと考えていいでしょう。見る部分の違いによって呼び方が変わるだけなので難しく考える必要はありません。
潮目のメカニズム
海には場所によって流れの速さや水温、塩分濃度が違う部分があります。そのような性質の違う海を1つの水塊と言います。その水塊がぶつかり合うことで発生します。魚からすれば、自分の生活している海域に違う海水や淡水が混ざってくるので間に1つの板のようなものがあるように感じているそうです。
魚は、自分の安全のためにも他の海域に入りたくないと感じ、その板に沿って泳いでいることが多いです。そこを狙って釣りをすると大量に釣れるという理由があるのでここを狙うのをおすすめします。
潮目のメカニズム:温度差
まずは、温度の違う海流がぶつかることによって出来る場合があります。海水の温度の差は人間の目では判別しづらいので分かりにくいかもしれません。しかし、温度の違う海水がぶつかり合うことで海の色が違って見えたり1本の線が入っているように見えるので発生していれば見つけやすいです。
潮目のメカニズム:塩分濃度
次に、塩分濃度の違う海流同士がぶつかり合うことで発生する時もあります。塩分濃度の違いも人間にはその場で判別できないので分かりづらいです。しかし、この場合も温度差のときと見え方に変わりはなく色が変わったり、1本の線が入っているように見えることがあります。
潮目のメカニズム:海水と淡水
最後に、海水と淡水が混ざり合うことにより発生する場合もあります。海に流れ込む川などがあれば潮目が出来やすい特徴の1つですので見逃さないようにしましょう。この場合の出来方、見え方も他の場合と変わりはないです。
潮目の出やすい場所とは?
ここまで説明したことが分かったら、次は実践で活かすために発生しやすい所を覚えましょう。メカニズム的に予想しづらい部分もありますが、出やすい部分が分かれば釣果も上がってきます。まずは出やすい部分の特徴をお伝えしていきます。
港湾
まずは「港湾」の紹介です。港湾とは、船が出入りしたり停泊する所のことです。海が近くにある地域の方は、船の出入りなどの光景はよく見ることだと思います。港湾は人が乗り降りする場所でもあり、安全に作られていることがほどんどなので初心者の方でも安全に釣りが出来るおすすめのスポットの1つです。
サーフ
サーフという場所を知っていますか?普通に生活しているとあまり聞きなれないかもしれませんが、釣りをする方にすれば当たり前のような言葉なのでぜひ覚えていきましょう。簡単に言うとサーフとは「砂浜」のことです。
ここでは、家族で遊びに行った時でも釣りが出来たりと比較的安全に釣りが出来ると思います。そして子供と一緒に楽しめるのもサーフの特徴の1つです。子供と一緒に楽しむことができたら幸せでしょう。
汽水域
まず汽水とは、淡水と海水が混在した状態の海のことです。そして、汽水域は汽水がある区域のことを言います。汽水域の混ざり具合は、潮の満ち引きによって変動するので時間によって変わります。満潮時は海水がさかのぼり、干潮時は淡水が下流まで降りてきます。
沖合
次に紹介するのは「沖合」です。沖合は知っている方も多いと思いますが、そのままの意味で沖のほうのことです。沖合の潮目を狙って釣りをする場合は船が必要になります。また、沖合の潮目は流れが速く波が荒い傾向があるので細心の注意が必要です。
港湾の場合
先ほどの説明で港湾がどのような場所か分かって頂いたと思うので、次は発生しやすい所や特徴をお伝えしようと思います。港湾は安全に釣りを楽しめるポイントの1つなので、どのような時に発生するのか理解して釣果を上げて行きましょう。
港の出入り口
船が出入りする港の出入り口には、海流同士がぶつかり合うことが多いです。岸に向かってくる海流と船が出航しようとして発生する海流でぶつかって潮目が発生します。ここの海流は波が荒れることが少なく、見つけやすいので初心者の方にもおすすめできる場所になります。
しかし注意したいのが、船を停泊するために使用するロープです。このロープと釣り糸が絡み合ってしまうということが多いようです。糸が絡み合っても大丈夫なように、替えの糸を用意したりそもそもロープに絡まないようにする必要があります。
流れ込み
港湾に流れ込む川などがあれば潮目が発生する可能性があるので注目してみてください。元々ある海流とそこに入ってくる海流の塩分濃度の違いや水温の違いによりここで発生しやすいです。そしてここも比較的波は穏やかなので初心者にもおすすめです。
サーフの場合
次はサーフの潮目が発生する場所の紹介をしていきます。先ほどお伝えしたように、ここは家族連れでも釣りがしやすいので、家族と一緒に釣りを楽しんでください。そして潮目が出現する所を理解して釣果を上げていきましょう。
駆け上がり
駆け上がりはブレイクラインとも呼ばれ、海が荒れている時や高い時に出来ます。海流が複雑に動き合うので海流同士がぶつかり合い潮目が発生します。また、横に逃げようとする海流と岸に向かう海流同士がぶつかることで発生することもあります。しかし、潮目が遠くに出来ることが多いので見つけるのに時間が掛かる場合があります。
消波ブロック
消波ブロックがあるサーフでは、消波ブロックにぶつかって跳ね返される波と岸に向かってくる海流によって潮目が発生します。ブロックがある場所は潮目がよく発生するポイントなので狙い目でしょう。しかし、ブロックでの釣りは滑りやすくなっていたりと危険も伴いますので注意も必要です。
汽水域の場合
この部分では、日によって発生場所が変わってくるので初心者には見つけるのが少し難しいかもしれません。ですが、1度発見すると釣りがもっと楽しくなると思います。それでは出現する所を見てみましょう。
河口
河口とは、川が海に淡水を注ぎ込んでいる場所のことです。先ほど説明した通り、この部分は時間帯によってどちらの水が流れてくるか変わるのが特徴です。この付近で、潮目が発生するのは満潮時です。この場所は流速が遅いことが多いので見つけやすいでしょう。
船道
船道は、船の通る少し深くなっている道のことです。元々その道に合わせて魚が泳いでいることが多いです。それに加え、船が通ることにより海水の流れが変わり潮目が起こりやすいです。この2つの特徴からこの部分でも大漁になる可能性があります。
沖合の場合
ここは、先ほどもお伝えした通り危険も多いところの1つです。船で行くことになるので、船長の言う事をしっかりと聞いて、自己判断は絶対しないようにしましょう。そうすることで安全に楽しむことができるでしょう。
ここは、海流同士のぶつかり合いがあるので塩分濃度の変動や海水の温度の違いにより潮目が発生します。そして釣りをする場合は、海に投げ出される危険性もあるので注意が必要になります。この場所にしかないメリットもあるのでぜひ参考にしてください。
潮流の影響
潮流とは、潮の満ち引きにより周期的に発生する海水の流れのことです。潮流は、地球の周りをまわっている月の引力の関係でおきます。内海と外洋で満ち引きの時間に差がある時に、境にある海峡で激しい海流の流れが発生します。そしてこの海流同士がぶつかり合う時に潮目が発生します。
波が荒いという特徴があるので揺れもすごいです。なので、船酔い等するという人にはおすすめできません。反対に、沖はたくさんの種類の魚が生息しているので大物を狙いたいという方はここで釣りをするのがいいでしょう。
風や波によるもの
風が強くなると波が高くなりうねりを発生させます。うねりは他の海域で発生した波が伝わってきたできた波のことを言います。元々海流にある波と他の区域から伝わってきた波同士がぶつかることにより潮目が発生します。
この場合に発生する潮目も、風が強いことがあり波が高くなる可能性があります。なので、安全には十分気を付ける必要があります。安全に気を付けることができれば絶好の釣り場になると思います。
潮目に魚が集まる理由とは?
ここまでの説明で発生する場所が分かって頂けたと思います。そこで次は、魚が集まる理由を説明していきます。魚が集まる理由は大きく分けて2つあります。魚の習性を理解して釣果をあげていきましょう。
酸素が豊富
魚も生きていくために酸素を必要とします。潮目は、海流同士がぶつかり合うことで発生することが多いので水中に酸素が取り込みやすくなっています。酸素を求め小魚が集まりその小魚を狙って大きい魚が集まります。酸素が多いと魚の活動も活発になり活き活きとした魚が釣れます。
活き活きとした魚がかかると駆け引きを楽しむことができ、大量に釣れること以外の楽しみも味合うことができます。違う釣りの楽しみ方が増えるのでおすすめです。大量に釣れる楽しみを覚えたら駆け引きの楽しさを味わいましょう。