食べると危険!?沖縄で有名なアオブダイの毒に注意!毒がある理由も徹底解説

アオブダイとは真っ青な大きな体が特徴的なスズキの仲間です。鋭く鳥のような歯を持ち、雑食で何でもエサにしてしまう魚です。沖縄で主に見かけることができ、古くから親しまれています。この記事ではアオブダイの生態や魅力についてしっかり紹介していくので、ぜひ最後までご覧ください!

この記事をかいた人

炭酸と申します。趣味は絵を描くことで、キャラクターをよく描いてます。よろしくお願いします。
Array

アオブダイとはどんな魚?

鮮やかな見た目をした大型の魚で、食べることもできます。名前にダイとついていますが鯛の仲間ではありません。魚なの中でも他にはない少し変わった特徴もあるので詳しくご紹介していきます。

雑食の魚

顎の力が強く丈夫な歯を持っているため堅い殻をもった生物でも食すことが可能で、その対象は藻類から甲殻類や貝類まで幅広くなっています。また藻類の食べ方が特殊で、むき出しになったくちばしのような歯を使い珊瑚礁をかじりとり、そこに付着している藻類を食します。

体の大きな魚

ブダイ科に属する魚なだけあって体長が最大で1m近くにもなる大型の魚です。体の形はぱっと見では鯛などに似ていますが、細かく見ていくと口元や頭の盛り上がりなど多少の違いがあります。

生息している地域

世界各地の暖かい海に分布しています。気候区分でいうと温帯より暖かく、岩礁地帯や珊瑚礁のある海に生息します。ブダイ科に属する魚の中では温帯にも生息するのは珍しく、日本では東京湾から沖縄までの太平洋側に広く生息しています。

アオブダイは沖縄で有名

沖縄県の海では色鮮やかな見た目をした魚を多く見ることができます。アオブダイも例外ではなく、沖縄県では昔から市場で売られていたり食されています。そんな沖縄県との繋がりを詳しく見ていきましょう。

よく見ることができる理由

温帯にも生息することができるので、東京湾などの岩礁域でも見ることが可能ですが、珊瑚礁が多く海も暖かい沖縄県でよく見ることができます。中には沖縄県でしか見ることのできないブダイもいたりと、暖かく珊瑚礁の多い沖縄県の海はブダイとの相性が良いです。

沖縄の市場で見かけることができる

沖縄県では昔から刺身やあんかけとして食べられ親しまれていたため、市場で見かけることができます。狙って漁をする人は少ないですが、他の魚を狙っていてたまたま掛かったりする混獲としてあげられることがあります。

アオブダイの見た目

魚の中でも目立つ色をしていたり、特定の部位の形などにも他には見られない特徴があります。他の魚と見分けられるように特徴を詳しく見ていきましょう。

名前の由来でもある体色

体色は名前の通り青色をしています。鮮明な青というよりは深く濃い青色をしていて、中には赤黒や白っぽい斑点が現れた個体もいます。その見た目通りの名前が付けられたようです。

くちばしのような口

これも他の魚とは少し違った点で、口が鳥のくちばしのような見た目をしています。魚の多くは口の中に歯がありますが、アオブダイの場合は上下に一つの大きな歯が剥き出しになっています。

使い方は鳥とは違い、かじり取って食事をします。このかじる力は珊瑚礁を楽々かじりとれるほど強力なので、もし指などをかまれてしまった場合そのまま引きちぎられてしまうため注意が必要です。

おでこに突起がある

理由は解明されてませんが、前頭部に瘤のような突起があります。この突起は若い個体にはなく、成長とともに徐々に表れてきます。成魚の雄と雌どちらにも存在します。

アオブダイの毒性

あまり知られていませんが実は毒があり、それによる事故も過去に何件か起きています。しかし体内で自力で毒を作ることができないことから、敵を攻撃する目的ではありません。雑食により外部から取り入れたものが分解されずに残ったものが原因です。触れただけでは影響はありませんが、誤って食べてしまうと大変危険なので詳しく知っておくと良いです。

どんな毒?

有毒な魚と言えば捌くのに免許の必要なフグが有名ですが、それの何倍もの強さがある猛毒が含まれています。この毒は水で流したり加熱してもなくなることはなく、解毒方法も発見されていません。

この毒で引き起こされる症状はいくつかありますが、主に筋肉痛や麻痺などとなっています。重症になると、呼吸困難やショック、腎臓の障害が起きることがあります。家庭でできる処置はないので、痺れや筋肉痛を感じたたらすぐに病院へ行き診てもらう必要があります。発症まで30時間以上かかることもあります。

毒性を持つのは餌が原因

藻類や貝類など幅広く食べる雑食と紹介をしましたが、その中にはスナギンチャクという生物も含まれています。この生物の生息地も亜熱帯以上の暖かい海のため、餌として食べるということも珍しくなく、食した個体の内臓には毒が蓄積してしまいます。

アオブダイに毒を持たせるスナギンチャクについて

毒の原因であるスナギンチャクですが、それはスナギンチャク目に分類された生物の総称で、約240の種類が属しています。見た目は種類によって違い、色鮮やかなものから岩と見分けるのも困難なようなものまで存在します。

毒をもった別の魚

海に生息する生き物の中には毒をもった種類は少なくありません。危険度は様々で幅広く存在しているので、その中からいくつかご紹介していきます。

ソウシハギ

口が尖っているのが特徴で、薄黄色に水色の斑点がついたような特徴的な色をしています。この魚もとても強力な毒をもっていて、事故も起きています。食べることができますが、特段美味しいわけでもないため、食べるのは避けた方が良いです。

イシガキダイ

あまり知られていない魚ですが、実は高級魚で刺身で美味しく食べることができます。しかし毒をもっていて、それによる事故も起きています。温度感覚が異常になってしまう症状がこの毒特有のもので、他には筋肉痛や下痢、腹痛などがあります。死者が出る事故は起きてませんが十分危険です。

アオブダイとイラブチャー

沖縄県でよく親しまれている魚の総称でもあり地方名でもあります。ブダイ科の魚の一部がこの名称で呼ばれていて、そのため見た目も名前も似ています。しっかりと見分けられれば安全に美味しく頂くことができますので、見分ける方法をいくつかご紹介していきます。

イラブチャーはよく似ている別の魚

同じ科に属するため見た目は似ていますが、ナンヨウブダイやヒブダイという別の種類の魚です。ぱっと見だと体の色や形がほとんど同じようですが、違いはいくつか存在するため、しっかりと見極めることができれば毒の心配はありません。

見分け方:体色

どちらも青系統の色をしていますが、多少の違いはあります。濃い青色に比べ、緑っぽい色をしているのがイラブチャーになります。しかし、体色の違いは並べて比較でもしない限り判断するのは困難です。あくまで判断材料の一つとして考えるようにしましょう。

見分け方:突起

NEXT 見分け方:突起