投げ釣り仕掛けの種類をご紹介!
投げ釣りの仕掛けは大きく分けると本流となる仕掛けはたった3種類です。無限にあるようにすら思える仕掛けですが元はたったこれだけです。仕掛けは英語でトリック。魚釣りは魚との知恵比べでトリックの掛け合い騙し合いです。
投げ釣り仕掛けの種類① 天秤仕掛け
天秤のトリックは投げ釣りの本流に当たる仕掛け。ビギナーの方で仕掛けは全然わからん!そんな方だって聞いたことがあると思います。特に天秤の意味を気にすることもなく使っていた人もいるのではないでしょうか?実はこの天秤はなくてはならない大切なアイテムです。
天秤投げ釣り仕掛けの基本構成は?
天秤トリックの最大の特長はオモリである天秤の位置。天秤がハリより上にあって、海中でハリが動くのを邪魔しないのがこのトリック最大の特徴です。ハリの先にオモリがあると、潮が流れていても動きは不自然になりますが、天秤仕掛けの場合はそれがありません。
天秤投げ釣り仕掛けのメリットは?
天秤仕掛けは仕掛けのメリットは何といっても糸が絡みにくい所にあります。あんな長い仕掛けを遠くまで投げたら絡み合うのが普通です。天秤仕掛けの役割は、とにかく仕掛けを絡ませない!これが最大の使命です。だからと言って大きすぎる物だと釣りの醍醐味を損ないます。出来るだけ小さく、しかし絡みにくいものが理想です。
天秤投げ釣り仕掛けのデメリットは?
天秤仕掛けは片方を道糸に、もう一方をハリスにを結びつけます。魚がエサに食いついてもオモリの違和感を感じてしまい、針掛りしないということがあります。そんな時はラインの中を移動できる浮動式の天秤を利用します。
投げ釣り仕掛けの種類② 胴突き仕掛け
胴突き仕掛けの基本構成は3本程度の針で先頭にオモリが着いた仕掛けです。海中ではおもりが海底に付き、針が直線に並ぶイメージです。足先に水深がある堤防から投げることの多い仕掛けです。また、底を探りやすい形状の為、根魚を狙う仕掛けにも使われます。胴突き仕掛けのメリットとデメリットを紹介します。
胴突き投げ釣り仕掛けの基本構成は?
胴突き仕掛けはオモリが先頭についているので底取りしやすい仕掛けです。底取りというのは仕掛けや、針が海底に付いていることを意味します。胴突き仕掛けで釣れる魚は様々ですが、海底にいる根魚が狙いやすい仕掛けです。
胴突き投げ釣り仕掛けのメリットは?
夏から秋にかけて、魚影が濃い時期に堤防からキャストすると根魚を中心に色々な魚が釣れる「五目釣り」が面白い釣りです。オモリが先頭で針と道糸の間には障害物がありませんのでアタリが明確に伝わってきます。魚の躍動感が直接感じられるのでとてもスリリングな釣りです
胴突き投げ釣り仕掛けのデメリットは?
胴突き仕掛けのデメリットはハリが沢山あるので初心者の方だと絡んでしまう事がある点です。また、ハリの数だけエサを付けなくてはいけません。魚が好んで潜む海藻や岩場付近の「しもり」を狙うと根掛かりも多くなります。根魚狙いだと荒れたポイントが多く根掛かりとの戦いにもなります。
投げ釣り仕掛けの種類③ 中通し仕掛け
中通し仕掛けとは投げ釣りの仕掛けの中でも最もシンプルな仕掛けです。オモリの中に穴があって、そこを道糸がスルスルと通る仕掛けです。道糸の先にはハリスを結びエサを付けるハリがあります。投げ釣りの中でも大物を狙った釣りに使用される仕掛けで、警戒心の強い種類の魚も釣りやすいという特徴があります。
中通し投げ釣り仕掛けの基本構成は?
中通し仕掛けは「オモリ」に影響されずに道糸が自由だというのが最大の特長です。通常はおもりと道とは連結されているのでリールを巻くとおもりの重量感が伝わってきます。それはエサを咥えた魚も一緒です。中通しはその違和感がほとんどないのです。
魚はおもりの重量感に違和感を覚える
魚はエサを咥えたときにオモリの重量を感じると吐き出してしまう事があります。この傾向は警戒心が強い大物の方が顕著です。大物を狙う時は中通し仕様にするのが一般的。オモリの重量感を感じさせず自然にエサを飲み込ませる!これが中通し仕掛けの真骨頂です。
中通し投げ釣り仕掛けのメリットは?
中通し仕掛けの最大のメリットは魚に違和感を感じさせないことです。更に、オモリに邪魔されることが無く魚のアタリが直接伝わってくるのもメリットです。オモリは海底で固定され、ラインだけはその中をスルスルと移動できるので、小さな前アタリも見逃さないのです。
中通し投げ釣り仕掛けのデメリットは?
中通し仕掛けはハリスを長めにとるのでハリが絡みやすいデメリットがあります。またオモリの中を通るのでラインがキズ付きやすいです。中通し仕掛けは大物が釣れることも多くラインの傷は大敵。こまめなチェックが必要です。
ラインの傷つき防止対策は?
中通しのオモリにはゴムが付いたオモリがあります。ゴムがクッションになるのでラインの傷つきが軽減できます。また、オモリが動ける範囲を限定した「中糸」と呼ばれるリーダーを付けることもあります。リーダーは太い糸で傷に強いです。
中通し仕掛けで狙える魚は大物が多い!
中通し仕掛けは別名で「ぶっこみ釣り」とも呼ばれます。ぶっこみ釣りで狙う魚は大物が多いです。ターゲットとなる魚は、クロダイ、スズキ、マダイ、うなぎ、キジハタなど豊富な顔ぶれです。シンプルな仕掛けで作るのも簡単です。
ぶっこみ釣りの基本は置き竿
ぶっこみ釣りの基本は置き竿です。置き竿だから、素早い合わせを入れることはできません。魚はハリを見分けて吐き出してしまいそうです。合わせをいれなくてもハリがしっかりかかるのは、向こう合わせという魚が勝手にハリに掛かっているからです。
投げ釣り仕掛けの自作方法を解説!
投げ釣り仕掛けの自作の方法を解説していきます。仕掛けを作ったことがないビギナーの方でも分かりやすいように仕掛けを構成するアイテムから紹介します。作成する仕掛けは天秤投げ釣り仕掛けの2本ハリ使用。必要な仕掛けアイテムは6種類です。
自作時の仕掛けアイテム① スナップ付きスイベル
リールから出てきた道糸に最初に結ぶのがスナップ付きスイベルです。サルカンとも呼ばれます。スナップは安全ピンのような形状で、仕掛けやオモリをワンタッチで接続することが出来るフックの構造になっています。
スイベル(より戻し)の役目は意外と大事
スイベルは回転式になっています。この回転はラインや仕掛けが生じる「よれ」を防ぐもの。スイベルが無いと各所で発生するよれがハリまで伝わりエサがクルクル回転することになります。回転するエサには魚は食いつきません。
自作時の仕掛けアイテム② 天秤
天秤はL字型になった海藻天秤を使用します。道糸に結んだスナップ付きスイベルに連結します。オモリのサイズは25号。このサイズは飛ばす距離、ターゲット、潮の流れ窓の状況に応じて臨機応変に変えていきます。
アームの長さがラインの絡みを防止する
天秤の針金のアームの長さがラインの絡みを防止する働きをします。アームの分だけ道糸と仕掛け本体の間に空間が出来るのです。アームは持ち運びに便利なように閉じている物があるので使用前に90度に広げます。
ジェット天秤とは?
投げ釣りの天秤仕掛けにはL字型の海藻天秤の他にジェット天秤があります。ジェット天秤の良さは根掛かりしにくいところ。リールを巻くと一直線になるので障害物に引っかかりにくいです。また、オモリにプロペラの様な構造があり、リールを巻くと水流によって浮き上がる力が発生し「底」が簡単に切れます。
潮の流れが速い時はスパイク天秤
魚は潮が動いていないと釣れません。大物を狙う時は特に潮の流通しを意識します。ところが潮の流れが速すぎると釣りになりません。そんなときの使いたいのがスパイクオモリ。その名の通りオモリに棘の様なスパイクがあります。
自作時の仕掛けアイテム③ 幹糸
幹糸とは仕掛けの中心となる糸を指します。モトスと呼ばれることもあります。糸に使われるのは、ナイロンとは違う特性を持つフロロカーボンという特別な素材。海藻天秤の道糸の反対側に連結します。
フロロカーボンはなんで使うの?
市販で売っている仕掛けの幹糸はほとんどがフロロカーボン。フロロカーボンは傷に強く切れにくいという特性を持っています。ハリの近くで岩や海底の障害物で擦れる幹糸にはフロロカーボンを使うのが鉄則です。
幹糸のサイズは何号がいい?
幹糸の太さは釣る魚のターゲットに合わせて決める。一般的には細い方が良いとされています。理由は魚に違和感を与えない為。道糸は太くても良いのですが、魚の近くにある幹糸は細い方がベスト。
カレイ | キス | セイゴ |
4号~8号 | 2号前後 | 5号前後 |
自作時の仕掛けアイテム④ ハリス
ハリスは幹糸から枝分かれした針を結ぶ糸です。素材は幹糸と同じフロロカーボンを使います。ハリスも幹糸と同じように細ければ細い方が良いです。最も魚に近づくハリスは細くて透明で魚に違和感を与えないのが絶対条件です。
ハリスは幹糸よりも細くする
幹糸とハリスの太さの関係は「ハリスの方が弱く」です。これは根掛りした時に、一本のハリスをロストすれば済むからです。幹糸全てを喪失してしまうと、復旧に時間が掛かり貴重な時合を逃すことにもなりかねません。
自作時の仕掛けアイテム⑤ ハリ
ハリはケン付き丸セイゴという種類を使います。丸セイゴ針とは投げ釣りの基本形のハリでフトコロが狭く、吸い込むようにエサを食べる魚に向いている針です。万能針という位置づけで大物狙いの投げ釣りにも向いています。画像は20号ですが6号~32号まであります。
カレイ | キス | セイゴ |
10号~13号 | 6号~8号 | 15号 |
ケン付きとは何のこと?
ケン付とはエサがズレるのを防ぐ溝がハリの胴に掘ってるタイプを指します。ジャムシをエサにすることが多い投げ釣りではエサがずれたり、キャストの影響でエサが外れたりすることも。エサずれは釣果に直結するのでケン付きを忘れずに選んでください。
仕掛けによってハリの種類は使い分ける
ハリの種類は丸セイゴ以外にも沢山あります。各メーカーはオリジナルのハリを開発して市場にアプローチするので、ターゲットの魚ごとに専用のハリが存在する!そんな状況になりつつあります。最も基本的な5種類のハリと特徴を簡単に説明します。
- 「丸型セイゴ」胴が長くフトコロが狭い。万能タイプ
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「伊勢尼針」胴が短めで丸い。針先が外に向きフックしやすい
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「袖針型」軸が長めで針掛が良い。アジやハゼに使われる
- 「流線型」袖とセイゴの中間型。シロギスやカレイのハリに
- 「ムツ型」針先が極端に内向きで根掛かりしにくく根魚向き
自作時の仕掛けアイテム⑥ 各種装飾用アイテム
カレイ釣りには装飾が必要だと言われます。市販されている既製品の仕掛けにも、装飾が施されています。自作の面白さはココです。装飾だって自分で試行錯誤して作れるところ。カレイ釣りで効果的なのは赤やピンクと言われています。夜光やビーズでアピールするのも釣果を伸ばすポイントです。
カレイを喜ばす装飾アイテム
カレイ釣りには装飾アイテムが必須だと言われています。上記商品はヤマシタのマシュマロボール。ハリの根元の部分にセットします。カレイ釣りはハリスを1m近く長くとります。エサを自然な感じで潮に流すためです。装飾品もエサが優雅に流れ漂うイメージでセットします。
投げ釣り仕掛けの自作方法② 実際の作り方
ココでは実際に天秤仕掛けを自作で作る手順を紹介していきます。使うアイテムは上記で説明した6種類のアイテムです。作り方をが分かる動画も挿入してありますので適宜参考にしながら読み進めて下さい。ビギナーの方を対象にしているのでとても簡単です。
実際の作り方① 幹糸にエダス用の輪を作る
仕掛けの基本となるフロロカーボンの幹糸を用意します。幹人にハリスを出すための輪を作ります。輪の数はエダスを出す数だけ作ります。輪と輪の感覚はエダスの感覚になります。キスの場合は25㎝前後。カレイの場合は40㎝程度の感覚を開けます。釣れている魚より間隔を大きくするのがセオリーです。