必要な数の輪が出来たら幹糸をカットします。 カットした後にスナップ付きスイベルを結ぶので10㎝程度の余裕があった方が後々の作業が楽になります。ギリギリだと大変です。この時点ではどちらを先バリ側にしても天秤側にしても構いません。作った輪の中にエダスを結ぶときに上下がはっきりします。
実際の作り方③ 幹糸にスナップ付きスイベルを結ぶ
次は幹糸にスナップ付きスイベルをクリンチノットという方法で結びます。初めて目にする!そんな方もいると思います。最初は難しいと思います。上手くできないときは、釣り糸ではなく動画のようにタコ糸や太い糸で練習してみると、指先が結び方を覚えてくれます。
実際の作り方④ ハリにハリスを結ぶ
次はエダスに釣り針を結びつけます。簡単に結べる、でも大物が掛かっても決してハリは外れない!そんな結び方が内掛け結びです。クルクルと釣り針のちもと部分に釣り糸を巻き付けるような結び方で、摩擦の力を利用した締め込みはとても強度が高いです。
内掛け結びでハリを結ぶ
内掛け結びのコツは、ハリのちもと部分に釣り糸をクルクルと巻き付けるところです。冬場に釣りに行くと手がかじかんで結べないことがあります。そんな時はハリに糸を巻き付ける専用の道具もあるので使ってみるのもおすすめです。ベテランもこれを使う人が多いです。ズルという人もいますがそんなことはありません。
実際の作り方⑤ 幹糸にハリスを結ぶ
ハリスが出来たら幹糸に結びつけます。糸と糸を結び付けた結束部分はどうしても強度が落ちてラインブレイクの原因になります。大物とのファイトを楽しんでいる途中にプツンと途切れるように糸が切れてしまったらとても悲しいです。クリンチノットは糸と糸を摩擦で縛り付ける方法。とても強度が強くおすすめの結び方です。
実際の作り方⑥ 天秤を接続する
最後に天秤を結び付けたら仕掛けは完成です。自作の仕掛けはとてもコストが安いです。仕掛けは根掛などで、傷がついたり、切れたりと消耗品です。予備を用意しておくに越したことはありません。釣り場ですぐに交換できるようにエダスや幹糸をストックしておくと便利です。
Contents
ターゲット別の投げ釣り仕掛けをご紹介!
基本の仕掛け作りをマスターできたので、ここからはターゲットごとに仕掛けを作る方法を紹介します。ターゲットは5種類。キス、ハゼ、カレイ、根魚、真鯛です。既製品の仕掛けをサンプルにして構成を説明します。仕掛けへの理解が深まれば釣果アップ間違いなしです!
ターゲット別投げ釣り仕掛け① キス
キス用投げ釣り仕掛けの基本構成は?
上記商品はハヤブサのちょい投げで狙うキスの仕掛けです。この商品をサンプルに仕掛けを解析してみます。先頭にスナップサルカンが付き小型天秤を連結します。ワンタッチで仕掛けは連結でき、スルスルと糸を引き出せばすぐに釣りが開始出来る優れものです。天秤は小さな小型を使い、ナス型おもりをセットします。
ハリス周りの仕掛け構成
仕掛けの全長は60㎝で幹糸の長さは35㎝。ハリスは2本です。上から1本目のハリスは長さが5㎝で2本目のハリスまでの感覚が25㎝空いています。キスの全長よりやや長めのスペースがとってあります。ハリの色は赤と金でアピールにビーズを付けてあります。
- ハリ9号
- ハリス2号
- 幹糸4号
- 全長60㎝
- ハリの数2本
《完成品キス用投げ釣り仕掛けもご紹介!》
上記商品はササメから販売される5本バリのキス仕掛けです。ハリスの長さが2.5㎝ととても短いのに対しハリスとハリスの感覚は32㎝と長くとってあります。サーフで遠投して、引きながらアタリを取る「引きつり用」の仕掛けです。
キスを釣りたい」!そん方はこちらの記事も参考にしてください。シーズンから釣りのコツまで解説しました。
ターゲット別投げ釣り仕掛け② ハゼ
ハゼは秋の風物詩でちょい投げと言われる釣り方で沢山釣れます。仕掛けは、小さなあたりでもキャッチできるような小型天秤を使います。ハゼ専用に開発されたハゼ天秤もあります。エサはジャムシ系を使うのでケン付きのハリがおすすめです。
既製品のハリは大きめになっている?
既製品の仕掛けに使われるハリは袖張りが多いです。既製品の小型狙いのハリは6号くらいがオーソドックスです。6号のハリはエサを吸い込むようにして食べるハゼにとっては大きすぎる代物。実はもっと小さくてもいいのです。なぜ6号を使うのかはエサが付けやすいから。小さなハリだと初心者さんがエサがつけにくいことを考慮しています。
ハゼ用投げ釣り仕掛けの基本構成は?
ハゼのちょい投げ仕掛けの基本構成です。上記画像の「ササメ ハゼ天秤セット」を参考に説明をします。天秤はハゼ天秤と呼ばれる小型の片天秤が使われています。オモリはナス型の5号。2本バリの使用で夜光のビーズがアピールについています。
ハリス周りの構成
幹糸の全長は70㎝でハリスが2本出ています。ハリスの感覚は35㎝と広めに開いています。ハリスの長さは約10㎝で夜光のビーズでアピールしています。ハゼは好奇心が旺盛な魚なので光るアピールも大切です。幹糸はフロロカーボンの2号。ハリスは幹糸より細い1号です。
- 全長70㎝
- ハリの数2本
- ハリス1号
- 幹糸2号
- オモリ5号
《完成品ハゼ用投げ釣り仕掛けもご紹介!》
コチラの商品はハヤブサのハゼ専用のちょい投げ仕掛けです。全長60㎝の仕掛けに2本バリの使用です。上のハリスは5㎝の長さで絡まりにくさを特徴にしています。ハリは吸い込みの良い流線ハリを採用し、金の光るビーズをハリの根元に付けてあります。
ハゼ専用に開発された天秤
上の画像の商品がハゼ釣り専用の天秤です。ハゼ独特の小さなあたりがよくわかる設計です。オモリを中間に挟む天秤仕掛けではアタリが分かりにくいのがデメリット。小さなあたりを素早くキャッチできる天秤は釣果アップにつながります。
ハゼ釣りについてもっと知りたい方はコチラも参考にしてください。調理の方法も載っています。
ターゲット別投げ釣り仕掛け③ カレイ
カレイは秋の紅葉に合わせてシーズンインする冬のターゲット。冬にかけて接岸するカレイはずっしりと重く力強い引きは釣り人を魅了してやみません。大物カレイを狙うには、他の仕掛けにはない「力糸」や「装飾品」といったアイテムが使われます。
カレイ用投げ釣り仕掛けの基本構成は?
オーナー針のカレイ仕掛けをサンプルにします。カレイの投げ釣りに使われるアイテムは、力糸、天秤、オモリ、ハリ、装飾品という5種類になります。道糸はナイロンラインの3号~4号。その先に、オモリの衝撃や根ずれに対応するリーダーに該当する「力糸」を10mくらい結びます。
ハリス周りの構成
カレイの仕掛けの全長は1.35mと長いのが特徴です。これは仕掛けが潮の流れに自然と漂わせるためです。ハリスの間隔は十分に65㎝です。そしてカレイにはアピールする装飾がつきものです。装飾にはいろいろなものが使われています。
- 全長1.35m
- ハリ号数12号
- 幹糸6号
- ハリス4号
- カレイ針
力糸って何?
力糸とは別名でテーパーラインとも呼ばれます。その名の通り先が細くて、段々と太くなるテーパーの構造になっています。これを道糸と天秤オモリの間に挟むことによりクッションの役目を果たします。力糸が無いと、オモリを投げた衝撃で道糸が切れることがあります。カレイの様な大きなオモリを使う場合は必需品です。
《完成品カレイ用投げ釣り仕掛けもご紹介!》
上記商品はササメのカレイ仕掛けです。この仕掛けも全長が120㎝と長いです。特徴的なのは糸が全て黒いという所です。暗い海底で透明よりも更に気配を消して待ち伏せる「黒」の糸。商品名の通り忍びを彷彿とさせる出来栄えです。
ターゲット別投げ釣り仕掛け④ 各種根魚類
投げ釣りでは根魚も狙うことが出来ます。根魚は海底付近の岩場や藻場といったストラクチャー周りに居付く魚。代表的な根魚には、アイナメ、カサゴ、キジハタ、メバルなどがいます。岩場に生息するのでロックフィッシュとも呼ばれます
各種根魚類用投げ釣り仕掛けの基本構成は?
根魚の投げ釣り仕掛けは胴付き仕掛けを使います。オモリが一番下に来るタイプの仕掛けです。基本構成は、より戻し、幹糸、2本~3本針、オモリとなります。オモリで海底を「コツコツ」と叩くようにして誘いをかける仕掛けです。
ハリス周りの構成
仕掛けの全長は90㎝です。道糸と連結する最上部により戻しがあり、最下部はオモリを付けるスナップ付きサルカンになっています。釣り場の状況によってオモリのサイズを変更できるようにスナップ付きがおすすめです。ハリの間隔は30㎝の2本バリです。3本の場合も等間隔で増加させます。
- ハリ8号
- 幹糸1.5号
- ハリス0.8号
- ハリ本数2本
《完成品各種根魚類用投げ釣り仕掛けもご紹介!》
上記商品はハヤブサの投げ胴付き仕掛けになります。特徴はネムリバリの採用にあります。ネムリバリとは針先が大きく内側に向いているハリで根掛りしにくいハリです。根魚を狙うポイントは基本的に荒い場所が多く根掛りとは無縁ではいられません。
ターゲット別投げ釣り仕掛け⑤ 真鯛
魚の大様とも呼ばれる真鯛。祝いの席には欠かせない馴染の深い魚です。真鯛釣りと聞くと敷居が高そうですが、実は堤防からの投げ釣りでも狙うことが出来る魚です。仕掛けは、力糸、天秤おもり、幹糸、ハリス、1本ハリといたってシンプルです。
真鯛用投げ釣り仕掛けの基本構成は?
真鯛仕掛けの構成は、リールから出てくるナイロン製道糸5号に力糸を結び、幹糸としてフロロカーボン8号を連結しそのままハリを結びます。ハリは丸セイゴの18号を使います。この仕掛けには天秤の使い方に特徴があります。天秤は遊動式にして使います。
- 丸セイゴ針18号
- 幹糸6号
- 全長120㎝
- 遊動天秤30号
- ハリ本数1本
遊動式天秤って何?
遊動天秤は中通しおもりと同じ仕組みです。通常の天秤仕掛けはスナップで道糸と連結します。仕掛けの中を移動することなく固定されています。遊動式は天秤の丸い穴に道糸を通し、道糸の中を自由に移動できるようにしたものです。マダイの食い込みのアップと、アタリを明確にとらえる為に遊動式にします。
《完成品真鯛用投げ釣り仕掛けもご紹介!》
上記商品はササメの投げ釣りで真鯛を狙う仕掛けです。大物の真鯛が来てもラインが切れることが無いように工夫が凝らしてあります。大物狙いの場合はトラブルを避けるためにハリは1本が基本です。置き竿が一般的なので、複数の竿を出して狙います。
最適な投げ釣り仕掛けで釣果アップ!
投げ釣りの仕掛けをビギナーの方にも解りやすいように解説をしました。投げ釣りといってもターゲットによって様々な工夫が必要です。しかし基本は全て同じです。自分で作った仕掛けで魚が釣れたらいつものマンネリした釣りが正に一変します!仕掛けに対する理解も深まるから釣果も確実にアップ。是非自分の仕掛け作りにチャレンジしてください。