バラハタは毒魚じゃない?色以外にもある見分け方と料理を紹介

バラハタといえば毒魚というイメージが浮かぶかと思いますが、実のところバラハタすべてに毒があるわけではありません。毒のないものは食べても安全ですし、その味は絶品とも言われています。この記事では、バラハタの特徴や見分け方から美味しく食べるレシピまでをご紹介します。

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バラハタの特徴

見た目が綺麗

バラハタの見た目は、綺麗でもありちょっと不気味にも感じるかもしれません。バラハタという名前は花の薔薇から連想されていて、体の色はとても綺麗な赤色をしています。また、体には細かいピンクや紫色の斑点のような模様があるのも特徴です。幼魚の頃は白い部分も多いですが、やはりカラフルな色合いをしています。見た目のインパクトはかなり大きい魚なので、一度見たら記憶しやすい魚でもあります。

体長80cmを超える個体も!

成魚の体長は平均60cmほどにもなるバラハタですが、体長80cmを超えるさらに大型の個体もいます。大きく色も鮮やかでインパクトの大きい魚なだけに、ダイバーにもとても人気のある魚です。

バラハタが原因で食中毒になる?

シガテラ毒が食中毒を引き起こす

バラハタの保有するシガテラ毒というものが食中毒を引き起こす原因になっています。後述しますが、すべてに毒がある訳ではありません。ですがその見分け方を決定づけるものがないので築地市場ではバラハタの販売を自粛しています。そのため、通常は一般家庭やお店に出回ることはありません。また、シガテラ毒のひとつであるシガトキシンは熱に対して安定であり通常の調理では熱分解することができないため、加熱によって食中毒を防ぐこともできません。

死亡例は稀

バラハタで食中毒が起こるといっても、その食中毒が原因で死亡する例はごく稀のようです。少なくとも日本ではまだバラハタを原因とした食中毒での死亡例はありません。とはいえ海外では死亡例もあり、重症化することもあるので、食す場合には注意が必要です。特に2kg以上全長48cmを超える大型の個体は食中毒になる危険性が高いと言われています。

バラハタの持つシガテラ毒とは?

シガテラを引き起こす毒素

シガテラとは、熱帯に生息するプランクトンが生み出す毒素です。その毒素がついた海藻や藻を小魚が食べ、その小魚を大型の魚が食べるといった具合で毒素がどんどんと魚の体内に溜まっていきます。シガテラ毒は現在20種類以上も確認されていて、バラハタはシガテラ毒のひとつであるシガトキシンを生息する海域や餌によっては体内に蓄えるということがわかっています。

シガテラ毒の症状

では、シガテラ毒はどんな症状を引き起こすのでしょうか。毒の症状はさまざまで、温度感覚の異常や頭痛、めまい、筋肉痛、排尿障害といった神経系のものから下痢や嘔吐などの消化器系の症状、不整脈や血圧の低下などの循環器系の症状などがあります。特に、シガテラ毒では温度感覚異常の症状が顕著にみられています。温度感覚異常とは、冷たいものに対する感覚が異常に亢進し、冷たいものが酷く冷たく感じたり、温かい物が冷たく感じたりします。症状は早いと1時間、遅いと数日経ってから現れる場合もあります。神経系に症状が現れるため、症状が重症の場合は、回復までに数ヶ月から1年以上かかることもあります。

バラハタだけではない!シガテラ毒を持つ魚

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