バラハタは毒魚じゃない?色以外にもある見分け方と料理を紹介

バラハタを含む400種類もの魚がシガテラ毒を体内に蓄えているとなると、食べられる魚が限られてしまいそうですよね。ですがシガテラ毒を保有すると言われているすべての魚にシガテラ毒があるわけではありません。前述したように、シガテラ毒は食物連鎖の蓄積によって体内に溜まっていくものであり、その魚自体がもともと持っている毒ではありません。住んでいる海域や食した餌によって毒の保有に個体差が生まれるのです。同じバラハタでも毒を保有しているものとしていないものがいるのもこういった理由からです。

バラハタの見分け方

同じスズキ目ハタ科のスジアラ(アカジンミーバイ)ととても良く似た外見をしています。スジアラは高値で取引される高級魚です。バラハタ同様に全身が赤く、斑点模様もあります。2016年には築地市場内でバラハタをスジアラとを間違え販売してしまい騒動になりました。魚のプロが集まる築地でも見分けられなかったということなのでしょうか。ですが、とてもよく似たバラハタとスジアラを見分けるためのポイントは2つあります。

ヒレの色で見分けるの

バラハタは、胸びれ、背びれ、尻びれ、尾びれの先端部分に黄色い縁取りがあるのが特徴です。上の画像を見ていただければわかるように、ヒレの先端部分がかなり鮮やかな黄色をしています。一方、スジアラのヒレ部分は全身と同じ赤色のままです。

尾びれの形で見分ける

もう一箇所バラハタには特徴的な部分があります。尾びれの形です。バラハタの尾びれは三日月状にカーブをしていて、先端はシャープに尖っています。一方のスジアラの尾びれにはほとんどカーブが見られません。尾びれの形だけでも特徴的で見分けやすいかと思いますが、尾びれが三日月状にカーブをしていて、さらに先端に黄色い縁取りがあったらバラハタで間違いないと言えます。

バラハタの生息地域・分布

インド洋や太平洋の熱帯・亜熱帯域に広く分布し、日本では和歌山県以南の温かい海に分布します。ですが、近年は温暖化の影響で、分布域はやや北上しつつあります。生息域は浅い海から水深200mほどの深海にまで広がり、岩礁やサンゴ礁を好んで生息します。一般的にハタは根魚といわれ、岩礁から動かずにじっとしていることの多い魚ですが、同じハタ科でもバラハタは中層を活発に泳ぎ回ることもあります。

バラハタの釣り方

5月~10月あたりが動きが活発になり狙いやすい魚です。一般的には専門で狙う人は少なく、アカハタやキジハタなどを狙っている際についでに釣れることが多い魚ですが、じつは釣り物として面白い魚でもあります。

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