イシガキダイは水深50mくらいまでの岩礁帯に棲息しているため、磯釣りで狙うのが一般的です。足元から深く、潮通しのよい磯がメインのポイントとなります。潮表の溝や、根ぎわを好むので、入念に狙ってみるとよいでしょう。
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イシガキダイの釣り方は?
基本的にはイシダイ釣りと同じように釣ることができますが、具体的にどのような手法があるかご紹介いたします。また、磯場というタフなコンディションで、非常に引きの強いイシガキダイをねらうためには専用の道具も必要になってきます。
ブッコミ釣りがおすすめ
イシガキダイに限らず、ブッコミ釣りは底物釣りの基本です。ハリとオモリがついた仕掛けをポイントに投げておき、魚がかかるまで待ちます。捨てオモリによって根ガカリから脱出できる点が最大の特徴です。しかし基本的に待ちの釣りであるため、海底の状況をきちんと把握しなければポイントが掴めず、なかなか釣果が上がらない難しさもあります。
九州で生まれた宙釣り
磯釣り王国と言われる九州で生まれた釣りが、宙釣りです。まず、足元の磯の斜面に撒き餌を入れ魚を呼び寄せます。中通し式オモリによって仕掛けを磯の壁際にをぴったりと沿わせ、最大のポイントともいわれる磯際を、丁寧に釣っていきます。持ち竿でアタリがあった場合の駆け引きもしやすく、攻めの姿勢で臨める釣法です。
イシガキダイが好む餌は?
イシガキダイの餌には様々なものが利用されております。野生でも、ウニなど高価なものを食べているため、餌も効果になるイメージが強いですが、季節やイシダイの活性に合わせて選ぶことができます。比較的安価なものや現地調達できるも、近年人気が高いものなど色々あります。
カニ
使用される餌の中で、最もスタンダードなものとなっています。とても臭いが強く、活性の高くなっている時期には、とてもよく誘ってくれます。また、カニの種類に特段の制限はなく、ザリガニやヤドカリを代用することもでき、現地調達することも可能です。
貝
春の釣りでは、ダントツの人気となっています。なかでも赤貝がよく使用されます。その時々の活性に合わせて調整しやすく、少ないときはムキミにして5~7個くらいを数珠掛けし、活発なときは粗割り、塩締めなどで対応します。また、磯には貝類が多く生息しているので、ハンマーなどを持参し地調達もしてみましょう。
ウニ
夏から秋口にかけてよく使われていたウニ餌ですが、食いつきの良さからイシダイ・イシガキダイ釣りでは人気が高まっています。また、カニや貝などの軟らかい餌は餌盗りも多いですが、ウニは表面が硬く、餌持ちがいいというメリットもあります。特にガンガゼという種類のウニが、安価に入手できるため人気です。
イシガキダイの料理を紹介
料亭でも出されることのある、マイナーな高級魚イシガキダイですが、釣ることが出来たらどのように調理するのが良いかご紹介します。磯の香りが苦手な方向けの調理や、苦労して釣ったイシガキダイを余すところなく食べる調理法まで、様々な料理が可能です。
皮のまましゃぶしゃぶに
新鮮なイシガキダイは、刺身など生で食べるのが最も美味しい食べ方です。しかし、ぜひ、皮ごとしゃぶしゃぶにしてみて下さい。イシガキダイは皮目にたっぷりと脂がのっていますが、皮は生のままでは固く食べらず、捨ててしまうにはもったいない部分です。お湯にくぐらせると皮も触感が非常によくなり、旨味を逃すことなく味わえます。
イシガキダイの香草焼き
独特な磯の香りが気になる方には、香草焼きがおすすめです。ローズマリーなどお好きなハーブと調理することで魚の臭みを消すことができます。また、焼くことで身がさらに締まりるので身離れが良く、また、鶏肉に近いようなしっかりとした食感を楽しむこともできます。
煮付け
余ったアラなどを煮付けにすることで、一匹無駄なく最後まで味わうことができます。イシガキダイは煮付けにすると、旨みや甘みがでてさらに味がよくなります。特に、頭部やあらは一番旨味豊かな部位なので、煮つけると味は最上級となります。
イシガキダイを飼育することは可能?
釣りのターゲットや、食用としては有名なイシガキダイですが、飼育をすることは出来るのでしょうか。水族館ではよく展示されているほど模様もキレイで、観賞魚としても楽しませてくれるイシガキダイ。飼育する場合の方法や注意点をまとめました。
イシガキダイはペットとして飼育可能
非常に頭がよく、飼育者とそれ以外の人間を見分けることができると言われています。野生の個体は人影に敏感で、すぐに岩陰へと逃げ込んでしまいますが、飼育下であれば触ることができる程人によく懐くので観賞魚よりもペットとしてコミュニケーションを取りながら楽しく飼育することもできます。
イシガキダイの飼育方法
寿命は長いと20年ほど生きると言われています。体長は50㎝以上にも成長するので、水槽は180㎝規格以上の大きいものを用意する必要があります。また、水温は20℃前後に保てるよう温度調節ができる水槽用のヒーターやエアコンを設置しましょう。室内で空調が聞いていれば、ヒーター類は必要ない場合もあります。
餌の与え方
釣り餌同様、様々なものを食べてくれます。家庭ではアサリやハマグリなどの貝類が安価でおすすめです。また、魚の切り身や鶏肉なども食べるので、人間用に購入した食材の余りを少し与えるのも良いです。頑丈な歯があるので、固い甲殻類や貝を丸ごと与えてもバリバリと食べるので、食べやすく調理するなどの手間は不要です。
イシガキダイ釣りおすすめのフィールド3選
せっかく憧れのイシガキダイを狙って釣りに出かけるのであれば、少し遠出の旅行をして、その土地自体もじっくり味わいながら時間をかけて狙ってはいかがでしょうか。たくさんの釣り場があるエリアや大物の釣果が記録された場所など、全国のおすすめ釣り場をご紹介します!
東京都八丈島
伊豆七島の最南に位置し、釣り天国と言われるほど数多くの釣り場があり、盛んにイシガキダイ釣りも行われています。島はひょうたん型をしており、二つの火山からなっていて風が強い日も風裏をねらえば釣りをすることができます。過去には10㎏オーバーの超大物イシガキダイが釣られた記録もあり、イシガキダイの大物が釣れる可能性も高いです。
和歌山県/三重県紀伊半島
太平洋に大きく突き出た紀伊半島も非常に多くの釣り場があります。本州最南端の町、串本の先にある潮岬周辺、熊野灘に面している三木里周辺、志摩半島の最東端にあたる大王崎周辺などが有名です。ほかにも地磯から少し離れた沖磯も無数あり、各地の渡船店を利用して渡ることができます。
長崎県五島列島
周辺に浮かぶ大小の島、独立した岩礁など、エリア一帯が全国でも有数の釣り場となっており、釣果も多くあります。白瀬灯台や沖黒瀬、帆揚瀬などのポイントは特に有名です。さらに近年は、遠投釣りの発展のおかげで、さらにイシガキダイをねらえる釣り場が増えています。
なかなかお目にかかれない高級魚イシガキダイ、一度は釣りに挑戦してみてはいかがでしょうか?
イシガキダイと聞くと、幻の魚というイメージがあったり、専用の釣り具が必要だったりとハードルが高く一歩を踏み出せない方も多いことでしょう。しかし、それ故にアタリが来た時の緊張感や、釣れた時の達成感は格別です。今は道具も発達しているので、昔ほどの難しいイメージも払拭されつつあります。思い切ってチャレンジしてみましょう!