カニバリズムの意味とは?
カニバリズムとは、「人が人を食べる」事を意味する言葉です。日本では古代の神話時代からその内容に触れており、食人の発生は限定的な地域や人種にとどまらず世界中に多くの文献が残っているほど深い歴史があります。
人間の共食い
食人の歴史的背景として世界中に古くから知られている人間同士の共食いですが、一言にカニバリズムと言っても人が人を食べる理由は様々あり、宗教的な思想や飢饉時の災害による共食いなどが代表的なものとして挙げられます。
カニバリズムの語源
語源の由来はスペイン語のCanibal(カニバル)=カリブ族に由来しており、16世紀頃に西インド諸島に存在していたカリブ族という種族が人の肉を食らう食人族であるという説が信じられてたことから広くこの言葉が使われるようになりました。
2種類のカニバリズム
大きく分けてカニバリズムは2つのカテゴリーに分けて考えられる傾向にあり、分類の定義は食人の対象と意味合いによって異なります。
エンドカニバリズム
土着信仰・宗教的な思想による食肉行為。神秘主義的な考えを持つ特定の部族、種族間に古くからみられ、死亡した身内の肉を食べることにより死者への敬意を払い自然や超常的な存在からパワーが得られると信じられていました。
エキソカニバリズム
前途したエンドカニバリズムは異なり、単に殺人を目的とした食人であったり、人肉の味への興味や性的倒錯からなる快楽的カニバリズムと定義されています。
カニバリズムから発症するクールー病
人が人を食べることによって人体に及ぼす影響の代表として「クール病」が挙げらます。これは現代に至るまで治療法が確立されていない奇病の一種です。
パプアニューギニアで発見
1960年代、パプアニューギニアに住むフォレ族と呼ばれる民族達の中で蔓延した病。当時フォレ族における葬儀は死亡した者を解体して食べる宗教的習慣があったことから発症。人肉を口にした人々は次々にクール病患者となりました。
クールー病の発症と症状
別名「笑い病」とも呼ばれるクール病の発症は徐々に身体に現れ、第一段階では歩行不能、震え、言葉を発する事が難しくなり第二段階ではそれに加え抑うつ的な気分になり制御できない笑いが込み上げる。最終的には介助なしでは何も行うことが出来ず発症から2年以内には死亡すると言われています。
クールー病に免疫を持つニュータイプ
クール病の蔓延後、イギリスの大学グループがフォレ族の生存者を調査したところ、その生存者にはクールー病に免疫を持つ特別な遺伝子を持つことが発見されました。これは生物学における突然変異的な進化の一種と位置付けられました。
戦慄のカニバリズム事件
アメリカ犯罪史上最悪の殺人鬼と呼ばれるアルバート・フィッシュを筆頭に世界中を震撼させたカニバリズム事件の数々。狂気に満ちた事件の全容をご紹介します。
食肉一族を作り上げたソニー・ビーン
食人と近親相姦
労働や実社会を嫌い洞窟内に住み続け、付近を訪れる人々を襲い生活の糧としていたが食糧不足に陥り死体の肉を食べるようになります。また、洞窟内に同居する女性と子供を次々に成し、子供同士は近親相姦を行い続け最終的には50人近くの大家族となりました。