深海生物のテヅルモヅルの謎に迫ってみた!驚きの生態や味が判明!

30属、全部で90種もの種類がいるのです。その中から有名なところを少しご紹介しますと、ニュースにもなった106年ぶりに発見された新種のトゲツルボソテヅルモヅル、トゲオキノテヅルモヅル、アカテヅルモヅル、コブシテヅルモヅル等があります。

種類によって見た目が違う

体中に0.1mm程の棘や小さな顆粒で覆われていたり、体色も淡黄色、サーモンピンクと淡い色のものから暗紫色や黒色のものまで様々です。腕が細く数も膨大でじゃもじゃと絡まったものから、太くあまり絡んでないものまで形状も様々です。

新種とは

ニュースで目にした方も多いかと思いますが、国立科学博物館で保管していた標本を観察したところ、昭和天皇がご採集された標本を含むものから新種が発見されたのです。体の表面が小さな棘で覆われており、今までに知られていた種類と比較した結果、明らかに形態が異なっていたのです。

テヅルモヅルの特徴とは?

もじゃもじゃした植物にも見える、その個性的でインパクトのある姿がポイントです、どうしてこんなに腕が大量にあるのでしょう。また、絡まっているだけにも見えてしまう腕には意味があるのでしょうか。この腕の秘密を探っていきましょう。

無数の腕がある

数え切れないほどあるように見えますが、驚くことによく見ると、実は大元は5本しかありません。このあたりは基本がヒトデに似ていることを感じさせられます。腕1本から2本へと分裂を繰り返し、どんどん枝分かれしていくことで、腕が絡まりあっているような形状になるのです。しかし、この分裂するメカニズムはまだ謎のままです。

腕にはそれぞれ役割が決まっている

どのようにあの腕を動かしているのでしょう。餌を捕える時、短い腕はあまり動かず、体を支える役割をします。そして長い腕を広げて使って餌を捕っているのです。腕の配置もサンゴに絡みやすいように進化したものと考えられています。

1mを超すものもいる

腕が数え切れないほど複雑に絡まっていることから、一瞬見ただけでは大きさがわかりにくいですが、実は腕を広げると1mにも達する大型なものもいます。幼生するのはクモヒトデと同じようにプランクトンからだと考えられています。盤の大きさは数mm~10cmの大きさになります。

テヅルモヅルの生態

見た目が変わっているということはおわかりいただけたと思いますが、普段は一体、どのように過ごし、一生を送っているのでしょうか。実はまだまだ解き明かされていない謎が多いのが現状です。そんな中でも、研究が進んでわかってきたこともあるのです。

深海に住んでいる

ほとんどは深海に住んでいるのですが、実は浅いところに住んでいる種類もあります。具体的にいうと、水深50~1000mくらいの海底に住んでいます。浅いところといっても、かなり深いところになるので普段から簡単にお目にかかることができないのです。

世界中にいる

一般的に活動性が低いといわれていますが、これは普段は岩やサンゴ等に絡み付いて生活しているからです。しかし、局所的ではありますが、生息域は世界中にわたっているのです。どのようにして、生息域が広がったのかは明らかになっていません。

夜行性

驚く方もいらっしゃるかもしれませんが、ある研究例によると、サメハダテヅルモヅルを観察したところ、夜行性だと判明ました。浅いところに住んでいる種類は夜行性で、昼間は岩の隙間等に潜んでいて、夜になると潮の流れの速い場所に出てきます。

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