生きる化石?ラブカを徹底紹介!見れるところも紹介します!

「ラブカ」ってご存じですか?魚の名前なのですが、深海に住むサメの一種です。カグラザメ目ラブカ科に分類されており、サメの原始の生態を持っていることから生きる化石と呼ばれています。そんなに聞かない名前かもしれませんが、実は隠れた人気者で様々な方面で注目されています。そんなサメのご先祖、ラブカについてのまとめました。

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ノミヤサキと申します。人生において大切なもの、旅行とアウトドア、美味しい食べ物にきれいな水と空気、美しい山、川、森。よろしくお願いします。
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ラブカとはどんな魚?

ラブカとは深海に生息するサメの仲間

ラブカは深海に住み古代から生息していたサメの一種で、生きる化石と呼ばれています。 彼らは約3億5000万年前から存在しておりその生態はほぼ進化していません。それゆえ古代サメの異名を持っています。

日本では駿河湾や相模湾に生息している

分布は太平洋、大西洋の世界中広範囲に生息しています。日本では静岡県の駿河湾、相模湾などの浅海で見られることもあります。よく漁師網にかかっているらしいですが、その鋭い歯のせいで大体の漁師は逃してしまうそうです。

ラブカとはどんな見た目?

個性的かつ特徴的

3億5000万年前の姿そのままだけあり恐竜のようです。ラブカ特有の特徴がいくつかあり、それらが古代のサメの特徴が残っているため、古代サメと呼ばれています。

大きいものは2m近くにもなる

産まれた時はわずか6cmでとても小さいのですが、体長は約2mと、怪魚レベルにまで成長します。2m近くなるのは雌で、雄は165cmほどの大きさです。

カラダは長く、「鰻鮫」と呼ばれることも

沼津港深海水族館が一時的に捕獲に成功し、展示されていた時の映像です。ユラユラと漂うようにゆったりクネらせながら揺らめくさまは、ウナギザメの異名も持っています。彼らは回遊しないでずっと海の底でこんな風に揺らめいています。

出産まで3年半もかかる

ラブカは妊娠してから出産までに3年半もの期間を要します。ちなみに繁殖は卵胎生と言い、卵を胎内に宿しそれを育ててある程度の大きさになると卵から稚魚にかえり、胎内から出産します。その期間が3年半かかるのですが、おなかの中から出てくる頃の大きさは60cmに成長しています。

ラブカを知ろう①歯

歯はたくさんあり300個ほどある

かなり変わった形状の歯です。細かく密集したパーツで形成されていて、その数を数えると300本もあるのだとか。

1つ1つはとても小さい

ひだのように見えますが1本1本全て歯なのです。これはイカなどの獲物を内部に引っ掛ける機能を持っています。

先端は鋭くとがる

一度喰らいついたら離さないように見える鋭そうな歯ですが、実際は大きな獲物も丸呑みだそうです。

ラブカを知ろう②エラ

エラはたくさんある

Frilled Shark(フリルシャーク)という英名だけあり、ヒラヒラとひだ状になっていてかなり特殊です。そして赤い色が切り傷のようでグロテスクに見えます。

ひだになったえらで深海でも効率よく呼吸

通常のサメの仲間は5対のエラを持っているのですが、ラブカは6対だと言われており、それが古代のサメの特徴と同じことからサメの祖先だと位置づけられています。この特殊なエラにより、長期間深海で生きることが可能となっているのです。

口側のエラはのどで繋がっている

ラブカのエラを開き上から観察すると口の中が見えて、のどで繋がっているようです。

ラブカはどこで見れるの?

水族館で見ることが可能

深海魚に特化した水族館は主にラブカが時々あがるという静岡県に集中しています。本物を見ることは本当に稀ですが、標本や剥製の展示があるところをこれからご紹介していきます。

飼育実績なら沼津港深海水族館(静岡県)

代表的な場所が、ラブカが時々発見される駿河湾近くにある深海魚専門のミュージアムです。時々あがってくるラブカを捕獲してその時々で展示をしていますので、下調べをしてから見にいってください。沼津深海魚水族館はほかにも世界初の冷凍になったシーラカンスがいたり、レアな生き物がたくさんいます。

沼津港深海水族館

剥製・標本展示①焼津深層水ミュージアム(静岡県)

生きているラブカを見るのはかなりレアなようですが、剥製や標本で残している所がいくつかあります。こちらの深層水ミュージアムは、駿河湾の日本一深い深層水取水地がある焼津市にあり、深層水に関することや深海に住む生き物に関しての学習ができるパネルや標本の展示があります。そこにラブカの標本が展示されています。

焼津市 深層水ミュージアム

剥製・標本展示②あわしまマリンパーク(静岡県)

静岡県沼津市の無人島あわしまにある「あわしまマリンパーク」は、専用の船に乗って3分程度で行けるので、過去には生きているラブカの展示もあったそうで、ほかにもめったには見れない珍しい深海魚15種~20種ほどの展示があります。現在ラブカは標本で見られます。

あわしまマリンパーク

剥製・標本展示③京急油壷マリンパーク(神奈川県)

神奈川県の三浦半島にある「京急油壷マリンパーク」はイルカやアシカのショーや体験イベントなど、レジャー度充実なのでファミリー層に特に人気の水族館です。ラブカの標本もありますのでご家族でお楽しみください。

京急油壺マリンパーク

剥製・標本展示⑤新江の島水族館(神奈川県)

ドラマのロケ地にもなった、神奈川県江の島にある「新江の島水族館」。カワウソ、ペンギン、熱帯魚とポピュラーな海の生き物から潜水船でしか見れないとてもレアな深海生物まで幅広い生き物がいます。ここではホルマリン漬けのラブカが見れます。

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