見た目にも美しいレンガづくりの燻製器。燻製器をレンガで自作するには、レンガを扱うかなりの技術が必要です。しかし、ここではモルタルなどで固定せず、積み重ねるだけの簡単な燻製器を紹介します。レンガの施工の技術はほとんど必要ありません。
こんな人におすすめ
燻製器の見た目にもこだわる方におすすめです。なんといってもレンガの燻製器は趣きがあって見た目に美しいです。レンガはホームセンターで簡単に購入できます。家族やグループで作ることも楽しいです。また、モルタルなどレンガを固定する技術のある方なら、大きくて本格的な燻製器を作ることも可能です。こちらは上級者向けとなります。
レンガで作るメリット
見た目に美しく、本格的な燻製が作れるところです。レンガの色や風合いが、おしゃれで飽きのこないものです。また、火が燃え移る心配がないので、熱源もさまざまなものが使えます。燃焼時間が長時間かかる製法の燻製でも、常に監視する必要がありません。
レンガで作るデメリット
デメリットは移動が困難ということです。ここで紹介する作り方は、レンガを積み上げるだけなので、一度崩せば移動も収納も可能なのですが、レンガはかなりの重さがありますし、手間もかかります。またレンガをモルタルで固めた燻製器では動かすことはできません。レンガ一つが100円以上しますので、それなりにコストもかかります。
必要なもの
- レンガ、網、板、アルミトレイ
レンガは色々な種類がありますが、燻製器を作るのであれば、耐火煉瓦でもいいのですが、普通の赤レンガでも十分です。レンガの数は燻製器の大きさで決まります。板は上部を塞ぐ蓋の役目をします。これも燻製器の大きに合わせてカットします。網は燻製器の大きさよりも少し大きめのものを用意します。
燻製器の作り方①燻製器の大きさ、網の位置を決める
細かい設計図は必要がありませんが、最初に燻製器の大まかな大きさを決めておきます。大きさは材料の手配にも関わってきます。次に網の位置を決めておきます。レンガを組み上げる時に網も設置するので事前に確認しておきます。
燻製器の作り方②レンガを積み上げる:火口を作る
一番下に床面となるレンガを敷き詰めます。その上に四角形に積んでいくのですが、2~3段までは火口となる面を除き3辺を囲っていきます。レンガを積み上げる時は互い違いにします。こうすることで強度が増し、倒れにくくなります。半分の大きさのレンガが必要な時がありますが、レンガはタガネとハンマーで好みの大きさにカットできます。
燻製器の作り方③レンガを積み上げる:網を設置する
2~3段目の上に網を載せます。その上に四角形の4辺すべてを組み上げます。網が火口部分の支柱の役目も果たします。レンガを数段積み重ねた後、最後に上部を板で蓋をします。網の枚数を増やしてもかまいませんが、レンガはモルタルなどで固定していません。バランスが崩れない高さにしましょう。
燻製器の作り方④火口を塞ぐ
火口から底部分に熱源を設置、アルミトレイをのせ、スモークチップを置きます。点火した後、火口の外側をレンガで覆って塞ぎます。火口から燃料やスモークチップの継ぎ足しをするため、取り外しもしますので、レンガは軽く重ねる程度でかまいません。
自作燻製器が完成!次に必要なものは?
燻製器が出来上がったらいよいよ燻製を作ります。ここでは燻製を作るのに必要な煙を出す燻煙材と熱源となるコンロ、燻製の管理に便利な温度計を紹介します。どのアイテムも、出来上がりを左右する重要なものです。いろいろ試して自身にあったものを探しましょう。
燻煙材
燻製を作る時の煙の出し方には、大きく分けて2種類あります。木を粉状にして固めたスモークウッドにバーナーなどで直接火をつけて煙を出す方法と、木を細かく砕いたスモークチップをコンロなどで加熱して煙を出す方法です。またそれらにプラスして香り付けをするピートスモークパウダーがあります。
ソト(SOTO):スモークチップスブレンド
スモークチップの原料にはサクラやヒッコリーなどがよく使われますが、「ソト:スモークチップブレンド」は数種類の新鮮な広葉樹の国産原木をブレンドしています。ですから、どのような食材にも合い、香りも豊かで、失敗も少なくなります。このスモークチップをベースにサクラをプラス、ヒッコリーをプラスなど、個性を出して楽しめます。
進誠産業:スモークウッド-サクラ
スモークウッドの原料で一番人気があるのがサクラです。香りが強く、癖のある豚肉やマトン、魚などにおすすめです。「進誠産業スモークウッド-サクラ」は容量220グラム、およそ4時間燃焼します。スモークウッドをカットして大きさを変えることで燃焼時間を調整します。このスモークウッドを2時間燃焼させたい場合は半分にカットします。
ソト(SOTO):いぶし処-ピートスモークパウダー
ピートはスコットランドのウイスキーの原料を燻す燃料として使われていて、ウイスキーの香り付けをするものです。「ソト:いぶし処-ピートスモークパウダー」をスモークチップに混ぜたり、スモークウッドにのせて燻すことにより、燻製がより豊かな香りと深みのある味わいになります。使用する分量で好みの味付けを楽しめます。