食中毒タイプで、筋肉は無毒ですが、肝臓や卵巣は猛毒、皮膚や腸は強毒、精巣は弱毒です。ふぐ毒は、フグの調理師免許がないと食べてはいけません、死亡事故が多数起きています。
アカメフグの対処法
釣れた場合は、フグはリリースしましょう。咬まれる恐れもあるので、素手で掴まないようにして、触る場合は、厚手のゴム手袋を着用しましょう。
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毒魚の種類⑫ 魚以外の危険な毒生物
水中生物は、毒性が非常に強いのが多く、水中で気絶して溺れる危険があります。応急処置は、毒魚もしくは毒生物を特定する必要があります。種類に応じた処置をしないと悪化させることもあります。
① ヒョウモンダコ
猛毒のテトロドトキシンを持ち、小笠原諸島、南西諸島以南の太平洋に生息しています。体長は10cm程の小型のタコです。テトロドトキシンは、加熱しても毒性は消えないので食べないように注意しましょう。
② 海毛虫
毒針を持ち、本州中部以南に生息しています。体の側面に毒針の体毛を持っていて、刺されると毒が体内に入ります。釣れた場合は、仕掛けを諦めて海に落とします。刺された場合は、毒針を取り除いて、流水で洗い流して、病院で治療をうけてください。
③ クラゲ類
多くの種類は刺胞毒のたんぱく質毒を持ち、複数回刺された場合は、アナフィラキシーショックを起こすこともあるので注意しましょう。日本には、アンドンクラゲやカツオノエボシ、アカクラゲなどの被害が多数起きています。
④ ガンガゼ
トゲに毒がある刺毒タイプです。日本では房総半島や相模湾以南に生息しています。黒紫色で殻は薄くてもろく、5~9cmほどですがトゲは30cmに達します。刺されると、呼吸困難や麻痺など重症になる場合があります。
⑤ ウミヘビ
神経毒を持ち、咬まれると麻痺やしびれが起きて、呼吸困難や心肺機能停止して死に至ります。海中で咬まれる場合が多く、すぐに陸に上がり毒を抜いてしまわなければなりません。応急処置や対処法はないので、すぐ病院で治療を受けてください。
毒魚とそっくりな食用魚
釣り人が毒魚と食用魚が似ていて間違えて食べてしまったケースや別の食用魚と間違えて入荷してしまった事例があります。以下、毒魚と食用魚の違いを説明します。
食用魚①ウマヅラハギ
ウロコが無く、皮が非常に堅くザラザラしています。馬の顔に似ているカワハギが名前の由来です。生息地は、北海道から九州にかけての日本海、太平洋、瀬戸内海などの沿岸です。
似ている毒魚ソウシハギ
ソウシハギは、カワハギと誤ってスーパーで販売された事例があります。食用のカワハギ科の毒魚で、内臓にパリトキシン様毒を持ち、人での中毒死亡はないが、家畜が死亡したケースがあります。
食用魚②カワハギ
カワハギは体表がざらざらして、体高が高いです。小さなおちょぼ口で、丈夫な歯が付いています。生息地は、全国の沿岸南方に多いです。カワハギと間違えてキタマクラを食べてしまった人います。個体がたまたま毒が少なかったため無事だったようです。
似ている毒魚キタマクラ
キタマクラは、ヌルヌルしていて、体高がカワハギと比べて低いです。猛毒のテトロドトキシンを持っていて、食用とみなされていません。