即身仏とは?その過酷すぎる修行内容をご紹介!失敗もあったって本当?

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前述の山籠りと並行して行われるのが木食修行です。極限の環境であることはすでにお伝えしましたが、もちろんお酒は禁止ですし食べられるものも制限されています。即身仏になるため自分を追い込む修行は続きます。

五穀絶ち・十穀絶ち

米・麦・粟・黍・大豆・小豆・胡麻・蕎麦・稗・唐黍の中から始めは五穀を制限します。即身仏の修行が進むと更にそこから十穀の制限へと進んで行きます。文字通り穀物を断っていくわけです。断つ穀物の種類には諸説ありますが飢えと戦うことになるのは変わりありません。

食べることが許されているもの

では、即身仏になるためには一体何を食べていたのでしょうか?即身仏修行の最終段階まで進む頃になると主に木ノ実(野いちご、かやの実)や草の根(熊笹の葉の芯)を食べて命をつなぎます。肉や魚ならもりもり食べていいなんてことはなくこれももちろん禁止です。木の皮を食べることもあったそうです。

木食修行の目的

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元々太ってる修行僧というのもイメージにないですが(現代ではいるかもしれません…)、木食行を行うことで更に身体についている余分な肉を削ぎ落とし、正に骨と皮だけという状態まで自ら持っていきます。即身仏に脂肪は要らないのです。

即身仏になるための過酷すぎる修行③漆を飲む

長い間の山籠り、木食行を経て限界まで削ぎ落とされた肉体に最後の追い打ちをかける行為、それが漆を飲むということです。それって飲んでも大丈夫なもの?地上で行う修行の最終段階とも言える様子を解説していきます。

漆が及ぼす人体への影響

そもそも漆って人が飲んでいいものなのでしょうか?筆者はウルシアレルギーを持っているため考えただけでかゆくなりそうです。実はアレルギーさえなければそこまで深刻なことにはなりません。現代でも漆職人さんが軽く舐めてアレルギー耐性を調べるほどです。

漆を飲む理由

もちろん修行僧が漆を飲むのはアレルギー検査のためではありません。漆の持つ防腐効果と殺菌作用を期待してと言うことです。体の中に取り入れることで即身仏になる最後の仕上げに自らを腐らないよう加工しているとも言えます。実際効果があるほど飲めたかどうかは疑問符があります。

即身仏になるための過酷すぎる修行④土中入定

地上での全ての仕上げ作業を終えた修行僧は誰もいない地下へともぐります。命が尽きる最後の瞬間までお経をあげながら全ての人の幸福を祈りつつ入定(にゅうじょう)していくのです。全ての修行の集大成といえる今生最後の姿を解説します。

地下の石室

では、実際に即身仏になるための最後の時を過ごす部屋はどのようなものだったのでしょう。深さ3m余りの竪穴を掘り、そこに石を積んで部屋を作ります。修行として一人で作る僧もいました。そこに棺を置き、湯殿山の方を向いて入り外から蓋を閉じて土で埋めてもらいます。

命を知らせる鈴

中に入った僧は手にしている鈴または鉦を鳴らしながら読経を開始します。その音が続いている間は僧がまだ生きている証拠です。中から音が止まったとき、魂が体を離れた瞬間ということになります。

2本の竹の筒

棺と石室を通すように竹の筒で空気の通り道を残しておきます。そして、読経の鉦の音がしなくなったら息絶えているかどうか確認をし、もう意識がないようであれば今度は竹の筒もとって上から土をかぶせ、完全に埋め立ててしまいます。

息絶え1000日後に即身仏となる

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地下に潜り、息絶えただけではまだ即身仏は完成していません。ミイラのように死後手を加えることなく乾燥した状態になるには息絶えたあとも壮大な時間が必要となります。時間を巻き進めて見ていきましょう。

1000日後に掘り返される

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埋め立てられた修行僧はその3年と3ヶ月後である1000日後に掘り起こされます。死後に掘り起こす約束をしっかり果たしてくれる弟子がいるという尊敬の念がないと成り立たない時間です。石室に入る前に僧が自ら何年後に掘り起こしてほしいか告げてから入った場合はそれに従って掘り起こされます。

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