コバンザメってどんな魚!?誰でもわかるコバンザメの生態についてご紹介!

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はじめに

地球の全面積の約7割を占める海は、非常に広大で、さまざまなところにいろいろな種類の生物が暮らしています。海のなかでも比較的暖かい地域に、コバンザメという魚がいるのですが、みなさんはご存知でしょうか。今回は、この見た目だけでなく、暮らしぶりも非常に独特な魚であるコバンザメに着目し、その特徴・生態をお伝えしたいと思います。

コバンザメの生態

コバンザメと聞くと、サメの仲間で、おそらく小判が何か関係しているのではないかと思う方が大半なのではないかと思います。特に、小判が何なのか気になりますよね。なんとなくわかるようでわからないコバンザメについて、まずは生態を見ていきましょう。

コバンザメってサメ?

コバンザメはスズキ目のコバンザメ科に属する魚です。「サメ」という名前はついていますが、硬骨魚類とされ、サメとは無関係(サメは軟骨魚類です。)とされています。体型はスリムで、名前も「サメ」なので、正直なところ「サメなのでは??」と思ってしまいますが、サメとは別物で考えるのが一般的のようです。また、大きさはおおよそ体長70cm程度で、最大では110cmにもなることがあります。

コバンザメはどこにいる?生息地域はここ!

コバンザメは、東太平洋を除いた全世界の暖かい海域(熱帯・亜熱帯域など)に分布しており、日本では北は北海道から南は九州、屋久島、沖縄地方の日本海・太平洋・東シナ海などで見られます。生息する深さは、主に水深20メートルから50メートルのところといわれています。

水族館でも見られます

ちなみに、一部の水族館でも飼育されており、大阪の海遊館や沖縄の沖縄美ら海水族館、横浜の横浜・八景島シーパラダイスなどで見ることができます。

コバンザメの特徴

見るからに特徴的な見た目をしているコバンザメですが、具体的にはどのような特徴なのでしょうか。コバンザメの名前の由来ともなっている「小判」の秘密について、機能や仕組みに注目しながら、順番に見ていきましょう。

頭の後ろにある小判が特徴。小判?いえ、実は吸盤です

コバンザメの大きな特徴ともいえるのが、頭部の背面にある小判型の大きな吸盤で、コバンザメの名前の由来となっています。吸盤には、隔壁と呼ばれる20本くらいの板状の横縞があるのですが、この隔壁を上手く使うことで、吸い付き具合を調整することができます。

吸盤の仕組みとは?

吸盤の付着力は非常に強いといわれ、一度吸い付くと、なかなか剥がれないそうです。実際に吸い付く際は、吸い付く先のサメ類などの身体の表面に吸盤が接触した後に、通常後ろ向きに倒れている隔壁が垂直に立ち上がることで、隔壁と隔壁の間の水圧が周囲の水圧よりも小さくなり、結果的に吸い付きます。反対に、吸い付いたコバンザメが、現在の位置よりも前に出ると、隔壁がもとの垂直の位置に戻り、吸盤内の水圧が上がることで、吸盤は外れます。このような隔壁があるおかげで、コバンザメは自分のタイミングで、吸い付いたり離れたりすることができます。

万が一コバンザメがくっついてしまっても大丈夫!

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