アブラカレイとは
世界にカレイは数百種類も生息しており、日本にも40種類程度のカレイが存在します。特に有名なのは「マコガレイ」や「浅羽カレイ」などおり、そのカレイの中でも「アブラカレイ」は淡白ながら脂肪分が多く、他のカレイに比べて柔らかいので子供から大人まで楽しめる魚です。
アブラカレイと普通のカレイの違い
一番の違いは、脂肪分が多いことです。昔アブラカレイはその油を取るために水揚げされていたようで、油にはビタミンAが含まれています。またほかのカレイは日本でもよく水揚げされますが、アブラカレイは輸入ものが多く、日本では北海道や東北などの寒い地域でしか水揚げされません。
アブラカレイを料理するときは身が溶けないように!
焼くときに使用する油と混ざりあってアブラカレイの脂が溶けてしまい身が崩れやすくなります。その為、調理するときは身が崩れないように、油を減らしたり長時間火にかけず短時間で煮たりするように気を付けなければいけません。
アブラカレイの捌き方
魚を調理する際、必ず捌かなければいけません。アジやサバなどの魚は3枚おろしに捌きますが、カレイは全く違います。アブラカレイだけでなく、他のカレイでも「5枚おろし」といった方法で捌きます。動画のように姿おろしとも呼ばれています。
5枚おろしの手順
- ウロコを取り、腹に包丁を入れて内臓を取り出す。
- ウロコや内臓、血合いを残さないように水洗いをして、水分をしっかりととる
- 胸ビレの下と尻尾に包丁を入れて尻尾を下にくるよう縦に置き、カレイの真ん中にも切れ目を入れる
- 中心から中骨に沿って包丁を入れて、縁側付近まで切ったら縁側の部分から切って身をはがす。
- 反対側とお腹側も同じように身をはがしていく
アブラカレイのレシピをご紹介!
取り扱い方法、捌き方などが分かったところで、早速アブラカレイのレシピをご紹介したいと思います。アブラカレイは様々な調理法で食べることができます。代表的な煮付けやフライなど、とてもお勧めできる食べ方がたくさんありますので是非参考にしてみてください。
アブラカレイのおすすめ人気レシピ15選① 煮付け
カレイといえばやっぱり煮付けが一番人気の食べ方ですよね。醤油や砂糖など甘辛く煮付けたアブラカレイはその油の多さで身が固くなる心配がありません。ですが、あまり火を入れすぎたり触りすぎると身がボロボロになってしまうので注意しましょう。
やっぱり煮付けが王道
魚といえば煮付け!と言われるくらいおすすめできるのがアブラカレイを使った煮付けです。身も固くならずふんわりとした身がとてもおいしく、またその甘辛い味付けがご飯をそそるのは間違いありません。骨もなく、クセもないので大人はもちろん、子供も大好きになる一品です。
作り方
- アブラカレイ・・・2切れ
- 水・・・100cc
- 酒・・・100cc
- みりん・・・50cc
- しょう油・・・50cc
- 砂糖・・・大さじ1
- ショウガ・・・1かけ
ショウガは薄くスライスしておく。鍋に調味料とスライスしたショウガを入れて火にかけ煮たたせます。煮たったらアブラカレイを入れて、身に火が通るまで煮ます。この時、身が崩れないよう少し弱めの火で煮ていきます。お皿に乗せる際も崩れないようにフライ返しなどを使って取り出します。
アブラカレイのおすすめ人気レシピ15選② ムニエル
よくタラなどでムニエルを作ったりしますが、アブラカレイでも美味しくなります。淡白な身なのでシンプルに味付けし、素材の味を味わうことができ、作り方も簡単で短時間で作ることができます。タルタルソースなどかけてもおいしく食べることができます。
シンプルに味わうならこれ!
ムニエルにすることで、アブラカレイ本来の味を楽しむことができます。たっぷりのバターで焼くことで表面がカリッとなり、中はふんわりとしていて、大人も子供も好きな料理になります。そのままで食べても十分美味しいですが、タルタルソースやレモン汁をかけて食べても絶品です。
作り方
- アブラカレイ・・・4枚
- 塩コショウ・・・少々
- 小麦粉・・・適量
- バター・・・適量
火が通りやすいようにアブラカレイの切り身に切れ目を入れて、塩コショウを振りかける。下味をつけたアブラカレイに小麦粉をまんべんなく付けます。ここで余分な小麦粉ははたいておきます。バターを溶かしたフライパンに切り身を入れ、両面香ばしく火が通るまで焼き付けます。
アブラカレイのおすすめ人気レシピ15選③ フライ
アブラカレイはフライにしてもおいしく食べることができます。たくさん揚げて、アブラカレイのフィッシュバーガーにしてもおいしくなりそうです。タルタルソースやレモンを絞って食べるとまた違った味わいになります。油を出すのが面倒ならフライパンに油を多めに入れて揚げ焼きでも大丈夫です。
白身魚といえばフライ!
魚のフライといえば、外は衣がサクッと中の身はふんわりとして、人気の料理です。そのフライをアブラカレイですると、脂が程よく溶けてとてもジューシーな味わいになります。カラッと揚げたてにタルタルソースやレモン汁をかけて召し上がってみてください。
作り方
- アブラカレイ・・・4枚
- 塩コショウ・・・少々
- 小麦粉・・・適量
- 卵・・・1個
- パン粉・・・適量
- 揚げ油・・・適量
塩コショウでアブラカレイに下味をつけます。フライを作る要領で小麦粉→卵→パン粉の順に衣をつけていきます。180℃に温めておいた脂の中に衣をつけたアブラカレイを入れて、きつね色になるまで揚げます。小麦粉は余分な粉を落としてから卵、パン粉を付けると衣が分厚くならないので気を付けましょう。
アブラカレイのおすすめ人気レシピ15選④ 唐揚げ
フライに比べて、衣をつける時間も少ないので、とても簡単にアブラカレイの唐揚げが作れてしまいます。下味を変えるだけで様々な味の唐揚げになるので、大人用には酒のアテになるよう、子供にはパクパク食べれるようにと分けて作ることも可能です。
いろんな味が楽しめる
唐揚げといっても魚の唐揚げなので、いろいろな味付けをして食べることができます。また下味を変えると違った味わいの唐揚げを食べることもできます。クセのない魚なので、どんな味付けでも美味しく食べることができます。
作り方
- アブラカレイ・・・4枚
- 塩コショウ・・・少々
- 酒・・・大さじ2
- しょう油・・・小さじ2
- ごま油・・・小さじ1
- ニンニク・・・小さじ1
- 片栗粉・・・適量
- 卵・・・半分
食べやすい大きさにアブラカレイを切っておき、塩コショウと酒を入れ、混ぜ合わせます。全体に混ざったら残りのしょう油、ごま油、ニンニクを入れて混ぜ合わせます。少し味を染み込ませるために置いておき、最後に溶いた卵を入れ、さらに馴染ませます。揚げるときに片栗粉をまぶして火が通るまで揚げます。
アブラカレイのおすすめ人気レシピ15選⑤ 天ぷら
脂が多いのでさっぱりと食べたい方には天ぷらをお勧めします。大葉と梅干と一緒にくるんで揚げると、梅と大葉のアクセントでさっぱりと食べることができます。大葉や梅干しを付けず、そのままアブラカレイだけでもとてもおいしく食べられます。
梅と大葉でさっぱりと
淡白なアブラカレイの身には大葉と梅の相性抜群です。大葉と梅のおかげでさっぱりと食べることができるので、いくらでも食べてしまうほどです。もちろんアブラカレイの切り身のみの天ぷらでも美味しく食べられるので両方作って食べ比べするのも良いですね。
作り方
- アブラカレイ・・・2枚
- 梅干し又は梅のチューブ・・・適量
- 大葉・・・6枚
- 塩コショウ・・・少々
- 天ぷら粉・・・適量
- 水・・・適量
一口大にアブラカレイを切って、塩コショウを振っておく。切り身に梅を乗せて、大葉で包みます。大葉が大きい場合は半分に切って使用します。天ぷら粉と水を混ぜて天ぷらの衣を作り170℃の油でカラッとなるまで揚げていきます。お好みで塩コショウで味付けする際に、山椒も一緒に振っておくと山椒が効いて美味しいです。
アブラカレイのおすすめ人気レシピ15選⑥ ホイル包み焼き
味付けをシンプルにすることで、離乳食にも使えるレシピがホイル包み焼きです。アルミホイルで魚や野菜を包んで蒸し焼きにするので、アブラカレイの身はふんわりとしてとても食べやすいです。しかも作り方もとても簡単なので、時間がない時でもすぐに作ることができます。
蒸し焼きすることで身はとてもふんわり
ハンバークでもよく包み焼き状態で出されるところがありますよね。包み焼きは、身が蒸されて火が通るのでとてもふんわりとしたアブラカレイを食べることができます。またアルミホイルに野菜と切り身を入れるだけでとても簡単に作れて、身を返したりしなくてもいいので、身が崩れる心配もありません。
作り方
- アブラカレイ・・・2枚
- 玉ねぎ・・・1/2個
- しめじ・・・適量
- 塩・・・少々
- コンソメ・・・少々
- アルミホイル・・・包める大きさ程度
アルミホイルを長めに用意し、スライスした玉ねぎを敷きます。玉ねぎの上にアブラカレイの切り身を置き、周りにしめじを添えます。塩とコンソメを振りかけて、アルミホイルで包んでいきます。トースターで1000w15分、またはフライパンにおいて水を少し入れ蒸し焼きでも大丈夫です。蒸す時間が足りない場合は少し時間を延ばして下さい。
アブラカレイのおすすめ人気レシピ15選⑦ 照り焼き
揚げ物やムニエルも良いですが、照り焼きもおいしく食べられます。甘めの味付けで、子供も大人もおいしく食べれます。先にアブラカレイを火が通るまで焼いて、混ぜ合わせておいたソースを入れて軽く煮詰めるだけで出来上がるので、とても簡単に作ることができます。
ムニエルとは違った味わい
ムニエルもとてもおいしいですが、照り焼きも引けを取らないくらい美味しく食べることができます。片栗粉をまぶしてから焼くので、そのあとに入れるソースにとろみがつくので、ソースと身が絡んでしっかりと味が身に付きます。切り身と一緒にしめじを入れてもおいしいです。
作り方
- アブラカレイ・・・3枚
- 塩コショウ・・・少々
- 片栗粉・・・適量
- 酒・・・大さじ3
- みりん・・・大さじ2
- しょう油・・・大さじ1
- 水・・・大さじ1
- しめじ・・・1/2袋
塩コショウで下味をつけたアブラカレイにをまぶします。この時ビニール袋に入れてやると、洗い物も少なくて済みます。照り焼きソースを作っておきます。油をひいたフライパンに片栗粉をまぶした切り身を入れて焼いていきます。両面焼き色がついて火が通ったらしめじとソースを入れて煮詰めて出来上がりです。
アブラカレイのおすすめ人気レシピ15選⑧ アクアパッツァ
アブラカレイでアクアパッツァ?と思うかもしれませんが、アブラカレイも白身魚なので、とても美味しく出来あがります。またフライパン一つで簡単に作ることができるので、ホームパーティーやイベントなどの時に出すと喜ばれる一品です。
〆はパスタを入れて
アクアパッツァで食べた後に残る出汁には、アサリなどの魚介類から出た出汁がたっぷりと出ているので、ゆでたパスタを入れて〆として食べるととてもおいしいです。これ一つでメインにもなるアクアパッツァは主婦にはうれしいレシピになります。
作り方
- アブラカレイ・・・2枚
- アサリ・・・1パック
- キノコ(しめじや舞茸など)・・・1パック
- ミニトマト・・・5~6個
- オリーブオイル・・・大さじ2
- ニンニク・・・1かけ
- 塩コショウ・・・適量
- 白ワイン・・・200ml
- 水・・・100ml
- ローリエ・・・1枚
- イタリアンパセリ・・・適量
- スパゲッティ・・・100g
- ニンニク・・・1かけ
- 玉ねぎ・・・1/4個
- コンソメ・・・小さじ1
アサリは塩抜きをしておきます。フライパンにオリーブオイルとニンニクを入れ、香りを出してニンニクに色が付いたら一旦取り出し、アブラカレイを両面焼いておきます。焼いた身を取り出したフライパンにアサリやキノコ、ミニトマト、白ワイン、水、ローリエ、塩コショウを入れて蓋をして中火にかけます。
アサリが開いたらアブラカレイを戻し、5分程度煮込みます。そのあとに取り出したニンニク、飾りでパセリを散らせば完成です。食べ終わった後に、ゆでたパスタ、ゆで汁、玉ねぎニンニク、コンソメを入れて少し煮込みます。ゆで汁で味の調節をしましょう。
アブラカレイのおすすめ人気レシピ15選⑨ 南蛮漬け
アジなどで南蛮漬けをつくることはよくありますが、アブラカレイを南蛮漬けにしてもおいしく食べることができます。骨もないので小さなお子様もしっかりと食べることができます。さっぱりと食べたいときは南蛮漬けにしてみてはいかがでしょうか。