水族館でもお馴染みのコブダイを攻略しよう!
さて、コブダイを水族館や図鑑でしか見たことがないという方は多いと思いますが、それもそのはず、一般のスーパーでコブダイを売っているところは非常に少なく、また仮に売っていたとしても巨大なコブダイを姿のまま売ることはほぼ皆無に近いと思います。そのコブダイの生態や生息地・分布を覚え、釣り方を知ればあなたもきっとコブダイを釣り上げることができるはずです。60センチを超える巨大なコブダイを釣り上げた時の感動は、釣りをする者ならば一度は体験していただきたいものです。
また、巨大なコブダイを釣り上げた後は、1匹のコブダイを様々な料理に調理してコブダイ三昧の豪華な食卓を楽しんでいただきたいので、季節ごとのおすすめの料理やそのレシピをご紹介していきたいと思います。
コブダイの生態・特徴
コブダイの特徴
コブダイは鯛の仲間と思われている方も多いのですが、実はコブダイはスズキ目ベラ科の魚で鯛の仲間ではありません。さて、コブダイの特徴はその名前の由来ともなっているコブですが、このコブはオスにしかありません。次にコブダイの姿形についてですが、コブダイの成魚は50センチから80センチくらいで茶色や黒の混じった赤色をしています。
コブダイの餌はサザエやカキなどの貝類やカニなどですがコブダイはこれをかみ砕いて食べます。水族館などでは食事のときに耳を澄ませると「ゴリゴリ」と音を立てて食事をするコブダイを見ることもできます。食事の様子を見ていると、一見どう猛そうに思えますが、コブダイの性格は非常に穏やかで群れの中にいる幼魚には優しいし、ほかの種類の魚と一緒にいてもほとんどもめることなどはありません。ただし、縄張り意識が非常に強いのでコブダイのほかのオスが縄張りに入ってくると威嚇したりして追い出してしまいます。
コブダイの生態
コブダイは雌性先熟(しせいせんじゅく)と呼ばれる特殊な生態をもっています。これは、コブダイが子どもの時はすべてメスで一部の個体だけが大きくなってからオスになるというものです。コブダイは群れで生活している魚ですが、その群れの中で一番体が大きいコブダイが性転換してその群れのリーダーとしてオスになるのです。性転換したオスのコブダイは大勢のメスを従えて群れを守っていくことから、さながらハーレムにいる王様のようだと表現する人もいます。
コブダイの寿命は20年くらいといわれていますが、年齢が20歳くらいのコブダイは体長1メートルを超えるものもいて釣り人やダイバーをしばしば驚かせます。
コブダイの生息地・分布
コブダイは茨城県以南の太平洋沿岸及び新潟県以南の日本海沿岸に生息していますが、温帯に生息しているため沖縄では見かけません。なかでも瀬戸内海での生息が有名で釣果情報も瀬戸内海が圧倒的に多くなっています。生息場所としては磯場など岩礁帯に生息していますが、底が深い堤防の足元でもしばしばコブダイの姿が目撃されていて比較的狙いやすい大物魚と言われています。
コブダイの旬・時間帯
コブダイの旬の時期
コブダイは春に産卵するので産卵の準備をしている冬に脂がのって味的には旬の時期を迎えます。一方で、釣りの側面から言うと、産卵後の夏場が巨大なコブダイが釣れる可能性が高くなることから、大物狙いならばコブダイのシーズンは夏場と言えます。それぞれの要因を総合的に考えますと1年中コブダイ釣りを楽しむことができるというわけです。