鰹のたたきとは?
国民的アニメのサザエさんのカツオ君でご存じの通り、鰹は誰でも知っている魚です。
鰹のたたきとは一般的には、ウロコを取った鰹を身まで焼けない程度に皮を炙り、氷で冷やした料理です。水気を切ってスライスし薬味とポン酢で一緒にいただきます。
鰹のたたきのたたきって何?
たたきとは、炙って冷やしたものを言ったり、包丁で細かく叩き刻むことを言います。
鰹のたたきのたたきの由来には、鰹にタレや塩、薬味など馴染ませるために包丁の腹や手のひらでたたいたからという説があります。
鰹のたたきはどのようにして生まれたのか?
むかしむかしの江戸時代に、刺身の中毒が大発生し、政府が刺身禁止令を出しました。
でも庶民はどうしても刺身を食べたくて皮の部分を炙り、焼魚に見えるようにして食べたことが鰹のたたきの始まりと言われています。
鰹の旬について知っておこう!
旬とは、他の時期より美味しく食べられる時期のことを言います。また、たくさん捕れることにより、値段も下がり、消費者には嬉しい時期とも言えます。そんな鰹の旬は、年に1回ではありません。
鰹には旬が2回ある?
鰹は、世界中にいる魚です。熱帯や亜熱帯の海なら1年中棲息しています。日本のような温帯域では太平洋側の黒潮に乗って春に北へ行き、秋になると南に下りてきます。
鰹の旬は本来、南下してくる秋なのですが、北上する春も初鰹として旬を迎えるので、鰹の旬は年に2回あることになります。
春の初ガツオ
3月から4月頃に九州沖から黒潮に乗って北へ向かう鰹を初鰹と呼びます。その後、4月から6月頃には本州沖に到着し、7月から9月頃に三陸海岸沖で最盛期を迎えます。
初鰹を食べると長生きするので、縁起が良いとも言われています。初鰹はあっさりとした味わいで好まれています。
秋の戻りガツオ
7月から9月頃に三陸海岸沖まで北上した鰹は、水温が低い親潮に当たり、Uターンをして南下し始めます。この頃の鰹を戻り鰹と呼びます。
3月から北上しながらエサをたくさん食べた鰹は、戻り鰹の頃には脂がたっぷりとのっています。鰹に関する記事はこちら
鰹のメリット
鰹は、日本食には欠かせない食材でみなさんは、よく口にしていると思います。
例えば、味噌汁の鰹出汁は鰹節から抽出した汁です。また、コンビニでロングヒットのツナマヨおにぎりのツナはマグロや鰹をオイル漬けしたものです。
鰹の栄養と効能
鰹の栄養にはDHAとEPAがあります。コレステロールを下げたり、記憶力を維持する効能があります。
DHAとEPAは熱に弱いので刺身や鰹のたたきで食べた方が栄養が良く、朝に摂取すると濃度が高まると言われています。朝から刺身を食べるのは大変ですので、味噌汁やツナで摂取することをおすすめします。
他に、良質なたんぱく質、貧血を予防する鉄分やビタミンB12、疲労回復に効果のあるタウリン、二日酔い予防のナイアシン、鰹の血合い部分にはビタミン、ミネラル、アミノ酸など栄養たっぷりです。
鰹でダイエット
鰹は初鰹と戻り鰹ではカロリーの量が違いますが、比較的低カロリーな食べ物です。
良質なたんぱく質は筋肉になります。筋肉がなくなると脂肪が付き太りやすくなりますので、たんぱく質を摂取することがダイエットへの近道です。鰹の糖質も少なく糖質制限をしている方にはおすすめの食材です。
市販の鰹のたたきを美味しく食べるコツ
スーパーなどに売っている鰹の刺身ですが、鰹は足が早いと言われています。できれば買ったその日の内に食べた方が美味しくいただけます。美味しい鰹を美味しく食べるためにする大事なことがあります。
切られていないものを購入する
魚は、空気に触れる部分が多いと鮮度が落ちます。できれば刺身で買うよりもサクで買ってきて包丁で切って食べた方が美味しくいただけます。
サクを買う場合、断面を見て血合いが鮮明で、皮と身の間の脂肪が多い物を選びましょう。
ドリップをキッチンペーパーなどで拭く
ドリップとは魚や肉などを解凍すると薄い血の水のことで、破壊された細胞から出た血液です。
そのドリップに身が浸ったままだと美味しさが失われていきます。ですので、そのドリップをキッチンペーパーなどで拭くことによりドリップを取り除き美味しくいただけるようにします。
バーナーで炙る
鰹のたたきを炙る手段としてバーナーが活躍します。サクの鰹の皮目をバーナーで焼き色が付くまで炙れば、簡単に鰹のたたきの出来上がりです。
ただ注意することは、まな板の上に鰹を置いて炙るとまな板が焦げますので、フライパンの上に鰹を置いて炙ることが大事です。トーチバーナーに関する記事はこちら
定番の鰹のたたきの作り方
鰹のたたきは、皮と身の間にある脂肪をジュワッと炙ることで香ばしくなり、身はレアなままでトロっとするくらいに炙ることがポイントです。その食感の違いが口の中でたまらない一体感を生みます。
①材料とワンポイントアドバイス
材料は、サクの鰹、(タレ)ポン酢、(薬味)玉ねぎ、にんにく、しょうが、青ネギなどがあれば作れます。この中でポイントはにんにくです。
すりおろしたにんにくを薬味として鰹と一緒に食べることもおすすめですが、鰹をフライパンで炙る場合は、油とにんにくを焼いたフライパンで鰹を炙ることにより、にんにくの香りが付き鰹の臭みが取れます。
②美味しい作り方
サクの鰹を用意します。フライパンを温め、皮目を8割焼き、身は白くなる程度に2割焼き、氷水に入れ締めて取り出し水気を拭きます。
刻んだ薬味とタレを鰹にたたき染み込ませて冷蔵庫で30分程度おき、皿に盛りつけて完成です。詳細なレシピはこちら(定番の鰹のたたき)
タレが肝心!色々なタレの作り方
鰹のたたきを食べるタレは色々とアレンジができます。地元の漁師などはマヨネーズをプラスします。
刺身にマヨネーズが合うのかなと思いますが、アニメ美味しんぼでもご紹介されている食べ方です。アレンジたれレシピに関する記事はこちら
①材料とワンポイントアドバイス
マヨネーズをベースとしたタレを紹介します。
1つ目は、ポン酢とマヨネーズです。定番の鰹のタタキにマヨネーズをプラスしただけですが、合わせる薬味によって和風にも洋風にも変化するのがポイントです。
2つ目は、コチュジャンとマヨネーズです。コチュジャンとマヨネーズを合わせたソースを定番の鰹のたたきにプラスするだけで韓国風に変化します。ちなみにキムチとマヨネーズでも美味しく仕上がります。
②美味しい作り方
マヨネーズベースの場合スライスした鰹にポン酢とお好みの薬味を乗せた上にマヨネーズ(コチュジャンマヨネーズ、キムチマヨネーズ)をかけます。
和風の薬味は大葉やしょうが、洋風ならニンニクチップやトマト、韓国風には青ネギやゴマがおすすめです。詳細なレシピはこちら(ポン酢マヨネーズ)(コチュジャンマヨネーズ)(キムチマヨネーズ)