オオハシの生態は?
オオハシと聞くとピンと来なくても写真を見れば「ああ!この鳥ね!」とわかるかたは大勢いるのではないでしょうか?南国の鳥のイメージを担っているこの大きなくちばしの持ち主はオオハシという鳥です。
ここではこのオオハシの生態に迫っていきます。
オオハシとは
意外かもしれませんがこの鳥はキツツキの仲間に分類されます。アルゼンチンやエクアドルといった中東の自然豊かな熱帯雨林で暮らしています。オオハシを漢字で書くと大嘴となり、まさに大きなくちばしを持つことからこの名で呼ばれるようになりました。
オオハシの大きさ
オオハシは「オオハシ(大嘴)」と呼ばれるものから「チュウハシ(中嘴)」と呼ばれるものがあることからも分かるように30~60㎝と種類によって幅広い体格を持ちます。いずれも体に対して大きなくちばしを持つことは変わりません。
オオハシの寿命
野生のオオハシの寿命は想像以上に長く50年前後ではないかと推察されています。推察というのも、野生の環境下と人間の飼育下によってはその長さが大きく変わるからです。
野生でのびのび暮らしたほうがいずれにせよ長生きするということはわかっています。
オオハシの特徴は?
この鳥の特徴についてここからは解説していきます。言わずもがな、大きなくちばしであることは間違いありませんがなぜこのような進化を遂げたのかなど踏み込んで説明していきましょう。
最大の特徴はクチバシ
大きなくちばしですが彼らは実に器用に使いこなします。枝の先にある小さな木の実や果実も難なくつまみとることができます。
熱帯雨林の中で目立つ色をしているので敵に向けた警戒色の意味があったり、さらには個体を見分けるための目印の様にも使われていると考えられています。
骨格がおもしろい!
あんな大きなくちばしが頭についていると前のめりにつんのめってしまったり、飛ぶのに重くて大変そうに思えますが、実はこのくちばしは中がほとんど空洞になっているんです。
まるで家の基礎のようにいくつかの骨が網の目の様に支えあって軽量化されています。
オオハシの種類
クチバシの魅力的な特徴をご説明したあとは3つの種類について詳しく紹介していきます。サンショクキムネオオハシ、シロムネオオハシ、オニオオハシについて取り上げてみましょう。
サンショクキムネオオハシ
学名は Ramphastos sulfuratusと表されます。体長は40センチ前後でオオハシの中でも特に美しい色彩を持つ種類の1つです。虹色のクチバシがなんとも美しいですね。
普段は10羽前後の群れで行動することがわかっています。
シロムネオオハシ
学名はRamphastos tucanusとなります。サンショクキムネオオハシよりも一回り大きい体格を持ち、その名の通り真っ白な胸元と黒い体の色のコントラストが美しい種類です。
つがいで協力して子育てを行うことが観察されています。
オニオオハシ
学名はRamphastos tocoとなり、オオハシの仲間の中でも最大クラスです。オオオオハシと呼ばれることもあります。体長は60㎝前後にまでなり、身体に占めるクチバシの割合は鳥類で最大になります。
オオハシの性格
美しい見た目やそのクチバシの役割について説明してきましたがここからは彼らの性格にも迫ってみましょう。大きなクチバシを持つだけあって獰猛な性格なのでしょうか?それとも人懐っこいのでしょうか?
人懐っこい性格
実は彼らはとてもフレンドリーで人懐っこい性格をしています。慣れてくると手からエサを食べるなんてことはもちろん、人を個人できちんと識別しています。
群れで暮らす生態を持つこともあり、知っている人がいないと不安がるなんていうかわいらしい一面も持っています。
知能の高さも魅力
鳥類は総じて知能が高いことで知られていますが、彼らもとても高い知能を持つことが知られています。ボールを使って人と投げあうこともできますし、自分が体を撫でてほしい時などはその気持ちを上手に表現するなんてこともできるほどです。
知能の高さとともに慎重で臆病な一面もあるので優しく穏やかに接することが大切でしょう。
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鳥の知能はどれくらい?
オオハシに高い知能があるように、鳥類は総じて知能が高いことが知られています。中でもオウムやカラスは別格に賢いとされており、なんと人間の4~5歳児程度の知能があることがわかっています。
道具などを用いて問題を解決する姿勢をとることも確認されています。いったいなぜそれほど賢いのでしょうか?
脳の構造が人に似ている
ヒトやチンパンジーといった霊長類の脳には橋核という領域があります。大脳皮質と小脳などの間の情報伝達を担っており、ほかの哺乳類などと比べても圧倒的な大きさがあります。
これが霊長類の賢さの理由の一つとされており、なんと鳥類もこれと似た領域SpMを持つことが明らかになりました。
オウムやカラスはSpMが大きい
鳥類の中でもオウムやカラスはこのSpMと呼ばれる領域が大きいことも明らかとなりました。オオハシもクチバシを器用に使ったり、個人を識別する高い能力を持つことから、大きなSpMを持っているのかもしれませんね。