恐怖の「ベルメスの顔」は嘘!?コンクリートに浮かぶ顔の真実は?

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キリストの顔に似ているということで有名に

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ヨーロッパはキリスト教徒が大多数を占めるイメージがありますが、特に大聖堂のある地域なだけに敬虔なキリスト教徒も多かったのでしょう。この情報が流れてから、噂はかなり爆発的な広がりを見せました。

市長がベルメスの顔を壊すのを禁止に

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村への観光客増加により市長から直々にこのような命令を出しました。こうして家自体が町の収入源となっていきます。個人宅の事情に市長が口を出すという事態からもその人気ぶりがわかります。

今であれば市長が個人の私財である家のあれこれに口を出せば裁判沙汰にでもなりそうなものですが、当時はまだまだ権力者に今では考えられない力を持っていたのでしょう。

ベルメスの顔の博物館ができる

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市長は日本円にして1億円以上の資金を投入し、2012年に博物館をつくりました。この博物館は今も周辺地域の貴重な観光資源として機能しています。

 

ベルメスの顔はマリアのお金儲けのためのいたずら?その背景とは

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さて、結局この事件はなぜ発生したのでしょうか。様々な説の中には、お金を儲けるためにやった悪戯だという説があります。この先ではシミの第一発見者であるマリアに焦点を当てていきます。

ベルメスの顔によりマリアの一家は大儲け

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強かなことに一家はこの事件を商売道具にするかのように様々な方法で活用し、お金を稼ぎ始めます。気味の悪い現象に悩まされていたはずが、噂の家を一目見ようと家を訪れる観光客に、なんと入場料まで取り始めました。

ベルメスの顔の写真を販売する

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これによりシミはどんどん恐怖の対象からただの見世物へなっていきます。最初は気持ち悪く感じていたはずのものを好き放題に利用したことから周囲の疑いの目はさらに色濃くなりました。

ベルメスの顔のバスツアーができる

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びっくりするほどの行動力と商売魂で一家は自宅の観光地化を進めました。この企画によりこの村に訪れる人はさらに増加し、村の経済は潤っていったことでしょう。

お金儲けのためと言われる背景

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お金儲けにはしっていると噂される原因には、彼女の過去も関係しています。ここからはなぜこのような疑念が生まれたのか、その理由についてご紹介していきます。

マリアの村は農業のみの貧しい村だった

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一家の住む小さな村は、オリーブの栽培で生計を立てていました。ハエン県自体あまり観光客は知られていない地域であり、特に山中にあった村は県都からも遠く、人口の少ないところでした。

冬の寒さによってダメージを受けた

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事件前の年の冬はとても寒さが厳しく本来春である時期になっても雪が降るくらいでした。大量の家畜が死に、村の命綱であるオリーブは不作になり、農業頼りの貧しい村に大打撃を与えます。村全体が困窮していました。

観光資源のない村だった

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農業が不作であったとしても、他に産業があれば村全体が安定します。しかしそれが無い、農業しか頼るもののない生活は想像を絶して心細いものであったことでしょう。

マリアの家族の名前で商標登録されている「ベルメスの顔」

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現在もこの事件で発生したシミのすべてはマリアの親戚であるカルメン・ゴメス・エルバス氏の名前で商標登録されおり、この徹底した利益を求める姿勢が悪戯説を後押ししています。

マリア没後の2004年にも現れたベルメスの顔

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家はしばらくの間、怪奇現象は起こらずいました。しかし家に住む人間が死去した後、再び同じ現象が発生しました。これは20世紀に入ってからの、かなり最近の事件です。

マリア没後も生家で顔が発見された

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顔が現われたのは、マリアの実家にあたる家でした。当時の超心理学研究会の会長であったペドロ・アロモス氏はこれを念写の一種によるものだと発表し、再び事件は一大ニュースになりました。

ボーリング玉のような顔

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しかし近年の事件は過去のものとは異なる点が多いです。浮かんだのは丸いボーリング玉のような形で、キリストなどとは似ても似つかないような、よく見れば顔に見えるかもしれないという類いの曖昧なものでした。

実はモップで描かれたものだった

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今回の一件も様々な人々が調査しました。フランシスコ・マニェスという学者と、ハビエル・カバニージェスという記者は新しい顔が念写という説を否定し、モップと水分によって顔が描かれたという主張をしました。

モップと水分によって描かれた顔は問題のものと酷似していました。

町もインチキに加担している説

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当時の新聞社の報道によると、観光資源としてこの事件を活用したかった町は、最初に顔が現われた家を購入しようとするも値段が高騰していた為にそれを断念していました。

そして、比較的安価に購入できるマリアの実家を購入、第二の観光資源として活用しようと顔を描いたのではないかという疑いがあります。しかしもしもそれが事実だとすれば町ぐるみで詐欺行為を行ったことになります。

貧困と村という環境による犯罪行為

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小さな田舎町や少数の村ではその閉鎖的な環境や精神的な結束の高さから時に常識では考えにくい犯罪や異端の環境が発生することがあります。

そういった環境では往々にして貧しく、人々は寄り添い合い支え合いながら生活する必要がありますが、そんな中で権力のある誰かが犯罪行為を提案した場合、逆らった際のデメリットの大きさやみんなでやるからという意識が罪の意識を軽くさせてしまします。

閉鎖的な環境の中での心理

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特にマリアの家があるのは山の中という周囲とは断絶された環境にあり、そういった意識が生まれやすい環境であると言え、人々は疑問や罪悪感を持たずに時に国の法律よりも集団内での決まりや犯罪を優先させてしまうことがあります。

山奥の村という閉鎖的な環境が生む異常な現象については興味のある方はこちらの記事もご覧ください。

ベルメスの顔の真偽は謎のまま

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スペインの村で起こった不思議な事件について様々な説をご紹介しましたが、悪戯という説がやや優勢なものの、その現象のすべてを説明できるような説は未だ登場しておらず、その真偽は謎のままです。

現在も博物館や事件の起こった家は存在しているので、もしスペインに旅行される際にはぜひ本物の顔を自身の目でたしかめ、超常現象なのか人為的なものなのか、その真実について考えてみてください。

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