まさかの、誤植から生まれた言葉でした。予想外なこの出来事は、まるで市役所の漢字の書き間違いのように、世の中に広まっていく事になります。現在ではPCやチェック体制の発展により、誤植自体が聞きなじみがありません。一体何が起こったのでしょう。
記事作成前の走り書きがそもそもの発端
記事を書いた筆者は、手書きで原稿を提出したのです。それが綺麗とは言えない字でした。渡された印刷会社は、とまどいながらも必死に解読し、写植しました。それによって起こってしまったのです。
手書き原稿に書かれた「/lンド/レ」
「マシンが壁にぶつかってしまう!ここでハンドルを右に切ってカウンターステアにしてマシンの滑りを止め、アクセル全開にして左コーナーをドリフトしつつ曲がっていこう!」(引用:ニコニコ大百科(仮))
原稿にはこう書いてありました。「/lンド/レ」と書いてあったのです。まるで世間で話題になった、ギャル文字のような書き方です。それでは、先ほどの引用をご覧ください。一体何のなのでしょう?
読み間違えがそのまま記事に
「/lンド/レ」を見た印刷会社の担当者は、見た目を重視して、「インド人」と誤植してしまいました。そうして、左コーナーをアクセル全開で「インド人を右に」切ってからカウンターステアする攻略記事が出来上がったのです。
「インド人を右に」の生みの親「ゲーメスト」には数々の名誤植が!
一際話題になった「インド人を右に」でしたが、「ゲーメスト」はそれだけじゃない、名誤植の数々を世の中に送り出しました。当時の巷では、雑誌の内容だけではなく、誤植をイベントに出してしまうほど、大盛況でした。
面白い誤植で有名なゲーム雑誌「ゲーメスト」
本来のゲーム雑誌の意図が損なわれてしまうほどの、誤植が多かった「ゲーメスト」です。「誤植を撲滅する」と謳った記事の2行後には、また更に誤植が見つかるなど、「ゲーメスト」の醍醐味の一つにもなっていました。それによって愛された当雑誌は、わざと誤植し、見つけた読者にプレゼントを送った企画も実施されています。
インド人を右に以外にも様々な名誤植が生み出された
その誤植を一部を紹介します。「サターン」→「サチーン」、「満足度120%」→「溝足度120%」、「餓狼伝説」→「飢餓伝説」、「クイズDNAの反乱」→「クズDNAの反乱」などがあげられます。徐々に笑いがこみ上げて来るような誤植に、ついつい雑誌を見て探してしまいます。
インド人繋がりでストリートファイターに風評被害?
ストリートファイターといえば、格闘アーケードゲームで知らない人がほとんどいないほどの有名タイトルです。キャラクターは外国人をモデルにされています。その中にインド人キャラの「ダルシム」がいます。当時も大会などが開催されています。トーナメント表では、インド人を右にするのがいいでしょう。
2018年にも繰り返される「インド人を右に」
実は最近にも「インド人を右に」と似ている誤植が発見されました。誤植してしまった原因があるのでしょうか?現代において、誤植は本当に聞きなじみのない言葉です。まずはtwitterに挙げられたものを見てみましょう。
謎のメモ「インド人をキレイに」
ある車を運転する運送業関係のお仕事をしていた時の事です。メモ貼った当人は普通に仕事向かった朝に、後輩から言われました。「インド人をキレイに」ってなんですか?おかしいなと思った当人は写真を撮っておいたのです。