鯉の種類について
日本には、以前から全国に生息していた野鯉(のごい)と、ユーラシア大陸からやってきたとされている普通によく見られる大和鯉(ヤマトゴイ)の2種が確認されています。野鯉は、希少種ですが、食用とされていて多く生息している種は、大和鯉になります。
鯉の食文化
鯉は、身近な河川で飼うことができることや雑食で何でも食べて成長が早いことから昔は人気の魚でしたが、海水魚が手軽に手に入るようになってからは、関東などでは流通上特種なものになってしまいました。今では、市場で注文して手に入れるような存在になってしまいました。また食べる地域も限定されていて少なくなりました。鯉の伝統料理や鯉を食べると言う恒例な食文化も少なくなってきました。海水魚に負けない美味しい魚なので、この食文化が残っている地域に行ったときには、ぜひ食べてみて欲しいです。
鯉釣りについて
野生に生息している鯉を「野鯉(のごい)」と呼んでいます。日本全国の河川、湖沼などの淡水域に広く生息しています。中には1mを超えるような大物の野鯉も釣れることから、釣り初心者からベテランまで多くの人に人気のある釣りの一つです。
鯉釣りの時期(シーズン)・時間帯
鯉のシーズンは、春の産卵時期になります。鯉に限らず、産卵行動に入ると、エサをあまり食べなくなります。鯉の産卵行動は、地域や場所によって違いますが、4〜5月がその時期です。浅い場所に群れが入り込んでくる様子から「乗っ込み」と呼ばれます。
荒食いは、チャンス
池に生息している鯉が一度に行動を起こすようなことはないので、全然釣れないなるという訳ではありません。産卵行動に入る前や、産卵が終わったあとに、意欲的にエサを摂ります。これを「荒食い」と呼ばれて、釣りをする最大のチャンスと言われています。
時間帯
水温が低い時期は、朝より水が温まる日中以降の方が活性が高まり動きが出てきます。水温が高い時期は、水がまだ温まらない朝のほうが涼しくて釣りやすいということになります。他に気を付けたいのが、前日との状況の違いです。まだ水温が上がりきらない時期は、前日よりも水温が1度下がるだけでも、魚の活性が下がります。
鯉釣りの釣り場(ポイント)
鯉は、生息している地域が広いので、はじめに自宅近くの川や湖沼を探ってみましょう。池や小さな河川などはポイントが分かりやすいので、初心者におすすめのポイントです。
カーブ
川のポイントはカーブになります。川が曲がっていることは、流れをさえぎる岩盤や固くて崩れにくい地層が存在することを表しています。流れの蛇行によりカーブの外側には深場を、カーブの内側には浅場を作り複雑な地形を作り出しています。この場所は、年中通してポイントになるところです。
テトラがある場所
カーブの外側は、流れが強いことや護岸が削られやすいことからテトラポットなどを配置しているケースの場所があります。このテトラポッドの隙間にエビなどの甲殻類やタニシが生息しているので、鯉のえさ場になります。流れが直接当たる場所に配置しているので周りが深場になっています。
水門周り
水が流れ込む場所で、流れ込みと言います。水温、水質が安定しているため魚がよく集まるエリアです。流れ込みの流れの影響により地形がハードに変化しているのでそこがポイントになります。
食み跡(はみあと)
水が流れている河川は、透明度があってきれいです。水深が浅いので鯉がエサを探すときにできる食み跡が簡単に見つけることができます。干満の影響を受ける淡水と海水が混じり合う場所では干潮時に砂地が不自然な形をしているなど鯉の食み跡が確認できる可能性があります。
水草周り
河川で水草が生えている場所は重要なポイントになります。水草が生えるということは良い環境であることを意味しています。水草が生い茂っている場所の下流側がポイントとなることが多いです。
鯉釣りの管理釣り場では
管理釣り場(釣り堀)は、魚を放流していますのでたくさんの鯉が泳いでいます。しかし、どこでも同じように釣れるわけではありません。特に鯉は、端によく集まるからです。基本は端っこ狙いでいきます。釣れる場所を釣り堀の人や常連さんに聞いて情報を集めましょう。
エサ
釣り堀では、エサの持込を禁止しているところもありますので事前に調べておきましょう。ベストのエサは、バラケ(水中でエサが崩れること)が非常にいいエサ、鯉に人気のあるエサになります。鯉の寄りが格段に違います。
タナ
鯉は、底に泳いでいるエサをよく食べます。釣り堀では、エサを底に落して釣ります。タナ取りゴムというオモリを使ってきちんと釣る場所のタナを確認してください。エサをきっちりと底に落して釣ることが鯉を釣るコツです。
鯉釣りの釣り方・コツ
練りエサを使用するときは、水中でエサをばらけさせることで鯉を誘う効果が出てきます。なるべく同じポイントを狙うことで効果がアップしてきます。ポイントとなるのは、流れ込み、障害物があるところやカケアガリ(深場から浅場へと底が傾斜して坂のようになっている所で、魚が集まりよく釣れるポイントのこと)などです。障害物の上付近を狙って、カケアガリは底をズルズル引くとよいでしょう。