巷を賑わせる堀川くんって?
わりと以前から存在するアニメオリジナルのキャラクターですが、ここ数年でメキメキ頭角を現している堀川くん。その「評判」ゆえに、一度はサザエさんを卒業してしまった視聴者を、再び日曜夕方6時半へと連れ戻した立役者?的存在でもあります。
サザエさんに出てくるサブキャラクター
今年で50周年を迎える日本のご長寿アニメのサザエさん。中心となるのは磯野家の人々で、近年はサブキャラクターの数も増え、個性的な話も増えてきています。そんな中でも堀川君は学校内でのエピソードに出てくる、比較的存在の薄いサブキャラクターでした。
ワカメちゃんのクラスメイト
堀川君は、かもめ第三小学校3年2組、ワカメちゃんのクラスメイトです。席はワカメちゃんと隣同士、今回のような件で有名になる以前から、クラス内の小話の回にはよく登場していた為、顔だけは見たことがあるという方もいるのではないでしょうか。
ネットを騒然とさせるほどのサイコパス疑惑!?
これまで悪びれないトラブルメーカーは、ワカメちゃんの兄カツオくんのポジションでした。しかし、カツオくんも少しズル賢いだけで、普通のやんちゃな小学生男子の程度です。しかし堀川君の不可解な言動は、視聴者・登場人物共にドン引きさせます。
次第にネット上では「堀川くんサイコパス」疑惑で盛り上がるようになります。笑い半恐怖半分といったネットの反応をよそに、堀川くんの奇行は回を重ねていくことになるのです。それが一体どんな内容だったのか、衝撃の堀川くん回については後述で紹介していきたいと思います。
サイコパスって?
最近ネットでは何かと「サイコパス」という単語を聞く機会が増えています。しかし創作の世界のように、サイコパス=犯罪者というのは早計で、他者との距離感を適切にとる事が苦手で、対人関係で苦しんでいることも少なくありません。
以下の項目は、全てのサイコパスがそうではなく「人による」という事を前提に置いて記述します。人格は育った環境で変わるものなので、サイコパスの兆しがあっても進行しない人もいるのです。
正式名称は「反社会性パーソナリティー障害」
サイコパスとは反社会性パーソナリティー障害と呼ばれ、精神障害と定義されています。他者と正常で円滑なコミュニケーションをとる事が困難であり、人間関係で本人や周りの人間も苦労する事が多いようです。
ただし、100人に一人はサイコパスであるとも言われており、「アプリで診断してみたら自分もサイコパスだった」「症例の研究をしていた科学者自身がサイコパスだった」など、人付き合いに躓きを感じたら「まさか」というくらい案外に多いのです。
愛情や思いやりが欠けている人
他者への愛情や興味関心が希薄で、相手を傷付けた事への良心の呵責というものもありません。行動に感情が伴っていないので、誰かを嫌悪するのにも理由がないという事も特徴です。逆に他人に興味や好意を抱くことがあっても、特に理由はないのです。
ところが、「理由がない」という部分が少し難しく、サイコパス自身にとっては行動するのに十分な理由だという認識に対して。周りは「そんな理由で?」と噛み合わないことが多いのも衝突の原因なのでしょう。
自己中心的な人
他人の都合など関係なく、したいと思った時に衝動的に行動し、その結果がどうなろうと「反省」という意味での後悔がありません。当然周りからは自分勝手だ!と批難されますが、当人の中では済んでいる事なので口八丁手八丁で言い訳し、自身の非を認めることはありません。
サイコパスだから犯罪を起こす、犯罪者だからサイコパスである、とするのは大変危険なことです。しかし過去にあった重大な事件で、サイコパスである事が疑われた未成年犯罪があったことは事実です。興味のある方は以下の記事を参考にどうぞ。
なぜ堀川くんはサイコパスと呼ばれるのか
先述した内容だけでも、サイコパスが相当に一般常識とズレた存在だというのは伝わったかと思います。最近ネット上で堀川君がサイコパスでは?と話題になっている、その概要を紹介していきたいと思います。
理解不能な行動
話題となっているエピソードの中から簡単にご紹介すると。塀の染みを弟と認識して作文を発表、ワカメと命名したひよこが産んだ卵をワカメちゃんに食べてもらいたい。磯野家に不法侵入した際と、再犯後に「次は見つからないようにする」と苦笑い。
各回の詳細は後述しますが、兎に角意味が解らない堀川くんの行動。弟の件では最後に「塀によろしくと言われても」と、堀川君が困惑する始末で、視聴者の思考が追い付かないという事態になります。
困惑する他の登場人物
視聴者が困惑するのは勿論ですが、いたずらの天才でもあったカツオくんも、弟を紹介された直後に逃げ出しています。おそらく一番の被害者と言ってもいいワカメちゃんは、彼の不可解な言動が理解できず、困惑の末声を荒げる事もしばしば。
そもそも、「奇行」だ「奇妙」だと言われても、具体的にどういう状態を指すのかについては、以下に紹介されている記事を参照されると、より堀川君の言動の「奇妙さ」が作中から垣間見えるのではないでしょうか。
初期の堀川くん
今でこそ「ナチュラルサイコパス堀川」などと呼ばれている堀川くんですが、当初から奇行を見せていたわけではありません。どこかに転機があったのかも知れませんが、そういった話は制作サイドからも出ていません。
当初は普通のキャラクターだった
サザエさんでは40年選手の古参である堀川くんは、当初いわゆるモブキャラで、ありふれたクラスメイトの一人でした。しかも知的で優しい彼は、当初ワカメちゃんの密かな憧れの男の子だったのです。
桃の節句に招待した堀川君から、「キレイだねワカメちゃん」と言われ、顔を赤くして照れるワカメちゃんの姿がみられなど、二人が良好な友人関係を築いているシーンがお茶の間を和ませていました。
やばすぎ!恐怖の堀川くん回①「堀川くんの弟」
「サイコパス堀川」という、不名誉ともいえる愛称で呼ばれるきっかけとなった回を、彼の奇妙な言動と共にご紹介しましょう。とはいえ、伝説の走りはじめともいえる回なので、後発の回に比べると幾分か大人しめではあります。
2014年1月5日放送回
この回は「ホリカワくんの弟」と題されており、一見すると彼の私生活が窺えるほのぼのとしたお話を連想させます。ちなみに、この放送回から堀川君の担当声優が変わっているのも、一部の視聴者が関係性を勘ぐっていたりするようです。
作文発表で弟ヘイキチについて読み上げる
ある日クラスの作文発表で、堀川君が「ぼくの弟」と題して「弟とキャッチボールをしている」、と読み上げたのが事の発端です。相当筆がのったのか、作文を三枚も書いた事をカツオくんに報告しています。
堀川くんに弟はいない!?衝撃の事実
作文発表の段階でワカメちゃんが「弟?!」と反応している通り、実は堀川君は一人っ子で弟など存在しないのです。作文にはしたものの、秘密の存在らしい弟に会わせてもらえたのはワカメちゃんだけのようでした。
堀川君の弟に興味を持ったカツオくんが、「三人でキャッチボールをしよう」と持ち掛けて路地へ向かうと、それは人型の染みのある塀でした。途端慌てた様子で「急用を思い出した」とカツオくんは逃げ出してしまいます。
やばすぎ!恐怖の堀川くん回②「一番怖い人」
開幕からジワリとくるものを感じさせる堀川君ですが、続いては「一番怖い人」と題されたお話です。タイトル自体は文字通り、サザエさんを代表する怖い人ならぬ厳格な父波平さんの姿が描かれています。
2015年5月10日放送回
堀川君が「地震・雷・火事・親父」の親父を「オジヤ」と間違えていたという微笑ましい所から物語は始まります。どうやら堀川君にとってサザエさんはとても優しいお姉さんという印象のようで、カツオくんの言う「地震・雷・火事・姉貴」は到底信じられない様子。
磯野家へ不法侵入
そんな話がサザエさんの耳に入り、注意されつつも再びサザエさんにいたずらを仕掛けるカツオくん。当然激怒したサザエさんに家中を追い掛け回されるのですが、そんな光景をなんと庭の植え込みに隠れていた堀川君が見ていたのです。
磯野家は、表玄関横と裏の勝手口の以外からは直接入れないように、背の高い垣根で家ごと囲まれています。よって、彼の侵入は不法侵入ということになります。カツオくんの発言が信じられなかったのか、まさか庭に侵入しているとは驚きです。
反省皆無な堀川くん
最初の侵入時と、後日磯野家の床下でこっそりオタマジャクシを飼育していた事が発覚した際、不快感を示したワカメちゃんに二回止めるように注意されています。しかし、二回とも彼は「見つからないようにするよ」と苦笑いするのでした。