大妖怪『がしゃどくろ』は意外と若い?その出自を徹底解説!

今回ご紹介する妖怪について外見や生まれた経緯、特徴などについてを簡単にではありますがご紹介しました。何から生まれたのかは分かりますがその起源、どの文献から登場したのかについても気になるところでしょう。ということで、続いては誕生した起源について見ていきます。

実は昭和初期に創作された若い妖怪

妖怪の世界の中では結構有名な存在ですので、それだけ古くから知られている存在なのかと思われるかもしれません。ですが、実はこの妖怪、実年齢で換算してみると結構若いものであることが分かってきました。

この妖怪が最初に登場したのは、山内重昭の著した「世界怪奇スリラー全集2世界のモンスター」という書籍の中です。この書籍が出版されたのが1968年ということで、2019年現在から51年前、つまり人間の年齢にしてみれば51歳ということになるのです。

浮世絵が容姿の参考になった

非常に巨大な全身骸骨姿ということでシンプルでありながらそれ故にインパクトのある容姿をしているがしゃどくろですが、その見た目の参考にされたのは歌川国芳という人間の描いた浮世絵であるとされています。この絵の中では、大きな骸骨姿の妖怪が人間に襲い掛かっているように見えるところが描かれています。

がしゃどくろに関するよくある勘違い

誕生した起源や意外と最近になって登場した存在であることがお分かりいただけたでしょう。普通にこの髑髏の妖怪よりも高年齢の方は沢山いますので、人間よりも年齢だけなら若いことになります。ここで、この存在についてよくされている勘違いに関して正しておきましょう。

歌川国芳『相馬の古内裏』はがしゃどくろではない

前述の起源の見出しの中で、この妖怪の見た目の参考になったのは歌川国芳であるとご紹介しましたが、この浮世絵の中の骸骨の絵をがしゃどくろであると勘違いをされることが多いのです。

確かに見た目はそれを参考にしたのでほぼ同じような外見であることは間違いないのですが、あくまで見た目のデザインを参考にしただけであってこの浮世絵の中の妖怪が本来のがしゃどくろではないというのが、正しておきたいところです。

がしゃどくろに類似した髑髏の妖怪

起源とそれに関する勘違いについてをご説明しました。参考になっただけあってこの絵が一緒に紹介されることが多いですが、皆さんは勘違いをしたまま覚えないようにしてください。さて、このような骸骨姿の妖怪というのはこれ以外にもたくさん存在しています。

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