まだ生きてる!?絶滅した巨鳥ジャイアントモアを徹底解説!写真や剥製も公開

人間以外の敵などいなかったように思えるジャイアントモアですが、実は唯一、天敵と呼べる存在がいました。一体それはどのような生物だったのでしょうか。その正体をこちらでお伝えしていきます。

唯一の天敵「ハーストイーグル」

それは史上最大のワシと言われるハーストイーグル。翼を広げた長さは3mにも及んだと言います。現在のワシの足と比べるとその巨大さは歴然としています。草食であるモアと別の道筋で、他に対抗する動物がいなかったことで大きく進化した空を飛ぶ鳥でした。

肉食であるハーストイーグルが、生きているモアたちに襲いかかってまで食べていたのかについては研究者の意見が分かれると言いますが、大きな食糧源となっていたのは間違いなさそうです。モアたちの数が減ると、後を追うようにこのワシも数を減らし、森林の減少などの影響も受け絶滅してしまったようです。

夜行性の鳥が多い理由

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実は現在もニュージーランドに生きるキーウィはジャイアントモアの遠い親戚に当たるのですが、小さな彼らが生き延びてこられたのは夜行性になることを選んだからだと言われています。他にも飛べない多くの鳥たちが夜行性になったのは、ハーストイーグルのような獰猛なハンターから逃れるためだったのです。

確かに夜であれば自分の行動を相手に悟られずに身を隠すことができそうです。ジャイアントモアの住んでいた草原や灌木地において、日の光の下であの巨体はあまりにも見つかりやすかったのかもしれません。

ジャイアントモアの寿命は?

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先ほど大人になるまで10年とお伝えしましたが、ジャイアントモアが天寿を全うすることができた時、それはどれほどの長さだったのでしょう。未だ確証は得られていないようですが、50年以上は生きられたのではないかと推測されているようです。

マオリ人やハーストイーグルに殺されてしまうことなく生きられたジャイアントモアは多くはなかったかもしれませんが、50年となるとダチョウやチンパンジーと同じぐらいになりますのでかなり長生きですよね。

ジャイアントモアの写真を見てみよう!

さて、ここからはいよいよジャイアントモアの写真をご紹介していきます。ここまでダチョウとの比較の大きさなどいろいろとお伝えしてきましたが、彼らは実際どのような姿をしていたのでしょうか。

ジャイアントモアの写真①

マオリ人の隣で、その長い首を高く掲げたジャイアントモア。背丈はマオリ人たちの倍はありそうです。現在のダチョウやエミューと似ていますが、ジャイアントモアはそれらより遥かに頑丈そうな脚を持っていますね。

ジャイアントモアの写真②

こちらもマオリ人とジャイアントモアの写真です。首の長さが驚異的ですね。ダチョウやエミューなどと比べても1.5倍くらいは長そうです。これだけ大きなジャイアントモアですから、マオリ人たちにとってみれば1羽仕留めるだけでも大収穫だったのではないでしょうか。

ジャイアントモアの写真③

こちらはロンドンの自然史博物館に収められているジャイアントモアの足の写真です。実はこの足、最初は恐竜トロオドンのものであると発表されたのですが、後の詳細な調査によってジャイアントモアのものであるとわかったのだそうです。この大きな爪。恐竜のものと間違われてしまったのも頷けます。

またこちらの博物館にはジャイアントモアの全身骨格標本も収められています。それもそのはず、実はこの博物館の創設者こそが、ジャイアントモア実在を証明した、あのリチャード・オーウェンその人なのです。

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