いわゆる吉兆と呼ばれるもので、妖怪ではなくありがたい観音様のおかげですね。
枕返しが人の命を奪った伝承
別の項目で述べたように、枕返しはとても危うい妖怪。
次からご紹介するのは、彼らによって命を絶たれてしまった人が出たというおそろしい逸話です。もののけたちの所業に人間は成す術もありません。
枕返し伝承・妖女編
美しい女性の姿をした枕返しもいます。美女とはいえあやかし、微笑みかけるだけで人の命を奪ったという、とびきりの凶悪な逸話が残っています。
見た目に惑わされて近づくと大変なことになってしまいますね。
枕返し伝承・精霊編
木霊(こだま)が枕返しになるお話です。木こりがひのきの大木を切った夜、木霊が現れて枕を返したので、木こりたちは死んでしまったといいます。
神聖たる森の精霊たちを怒らせると大変な目に合いますね。
枕返しは妖怪だけじゃない?
時に別種の妖怪だったり、仏や神霊だったりと、枕返しの正体は実に多様性に富んでいます。
時には人間が姿を変え、怪異と成ることもあるのです。人間のやることだって怪異と同じくらい業が深くておそろしいですね。
殺された旅人が枕返しになった怖い話
ある屋敷の主人が旅人を泊めてやりました。主人はその旅人が盲目で、そして大金を持っていたので、欲にかられて彼を殺してしまいました。
以来旅人は悪霊となり、そこに泊まる者の枕を返すようになりました。怖いのは旅人の霊なのか屋敷の主人なのか、悩むところです。
ゲゲゲの鬼太郎の枕返しはどんな妖怪?
妖怪漫画と言えばコレ、というぐらいに有名な「ゲゲゲの鬼太郎」。古今東西あらゆる妖怪が登場します。
ですがこちらのキャラクターは、これまでの紹介からは離れた設定となっています。では、いったいどのように変化したのでしょうか。
夢を自在に操ることができる
この枕返しは夢を操り、自在に渡り歩くという設定です。人間を夢の中に攫っては食べてしまう鬼の一種で、なぜか塩に弱く、かけられるとナメクジのように弱ってしまうという、もはやまるで別の妖怪になっています。
この自由さがあってこそフィクションの中でいきいきと活躍するのでしょう。