仕事も好きに決める事ができない彼らは、ひたすら肉を捌きます。その中から彼らは生きがいを見つけ出し逞しく生きていました。唯一の誇りをするものを見つけ出したのです。
神の杖
肉を捌く際に必要だった刀は、彼らの大切な商売道具です。この刀の事を「神の杖」と呼び称え辛い仕事の中での生きがいを見つけていったのです。彼らの唯一誇りを示す道具だったのです。
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白丁の起源
そもそも白丁とは、由来はどこからでしょうか?諸説として神話説や北方移民族説があります。一体どんな風潮から名づけられたのでしょうか?それぞれご紹介します。
神話説
神話が由来で差別されているとする説です。神話とは神秘的なイメージを抱きやすいですが、その反対に無生物のものを例えることにも用います。白丁はこの無生物というところから由来したのではないかと説があります。
北方異民族説
身分の低い扱いを受けていた朝鮮族や、高麗に帰ってきた中央アジア系の異民族の人々が、以前に政治の混乱を招いたことが発端となり、治世を保つために差別を受けるようになったという説があります。
朝鮮の身分制度とは
当時の朝鮮では国王、両班、中人、常人、賤民と身分が区別されていて、着るものや食べるもの、住む場所も身分によって区別されていました。ですが李氏朝鮮時代になるとこの身分がもっと複雑になり過酷な差別となるのです。
李氏朝鮮の時代に複雑化
勢力争いが勃発したために、国王は勢力を鎮めるために身分を細かく分け、それぞれの身分を複雑化しました。そして奴隷の下に白丁という人間扱いしない身分を設けたのです。
白丁は賤民の中の最下位
賤民はさらに七般公賤、八般私賤などに細かく分けられ、白丁はその中でも最下層でした。暗い家に住み、職業も決められ文字は読めず学校も行けず、ただひたすら働いて日が過ぎるのを待つ生活でした。
インドにおけるカースト制度と類似
バラモン、クシャトリヤ、ヴァイシャ、シュードラの4つの身分に分けた制度で、学校入学や奨学金制度の優先順位が適用されています。現在でも根強い制度ですが、この制度と李氏朝鮮の作った身分制度は類似しています。
白丁の身分解放
日露戦争に勝利した日本政府によって、韓国は総監府が設置されることとなり、戸籍制度が導入されました。そして白丁にもやっと日の光が浴びることができるようになっていったのです。
1909年日本政府によって姓を許可
今まで、姓を持てなかった彼らはやっと姓を持つことができ身分差別から解放されました。今まで影の存在で胸を張って歩くことも許されず日陰の存在でしたが、やっと人間らしい生き方ができるようになったのです。