結婚を意識する子供の親世代は差別時代を知っている人が多いため、他人同士が家族となる結婚となると身分を気にしてしまう親たちが実際にいることも事実なのです。
工業化・民主化により白丁の集落は離散
過去に差別され日陰の屋根のない家にしか住むことのできなかった彼らの集落は、現在は姿を消しています。これは都市部の工業の発展に伴い、仕事を求め移住していったことから解散し、それぞれの人生を歩むこととなったのです。
焼き肉店の看板に書かれることも
過去ではネガティブなイメージが強かった「白丁」という単語ですが、現在のソウルには焼き肉店の看板に大きく書かれ高い場所に掲げられるほど、根強いイメージは薄れていっています。高い場所に掲げられるほど良い方向へと進んでいる証です。
日本にもあった白丁同様の身分制度
人種差別は朝鮮だけでなく、各国で昔は実在しており酷い仕打ちを受けてきた人々がいます。日本にもかつては差別が存在しました。どんな内容だったのかご紹介します。
えた、ひにん
古くから日本にあった階級差別で、江戸時代に確立された身分です。農民よりも低い身分と定め、沼地や山奥といった住みにくい場所しか住むことができませんでした。
明治時代には完全に廃止され平等化されましたが、実際にはどうなのでしょうか?
部落問題は根強く残る
今は完全に廃止はされており、人間はみんな平等との考えが浸透していますが過去にえたひにんが多く住んでいた部落では、今も差別意識の目で向けられている厳しい現実があります。
いまだに残る日本の差別について詳しく知りたい方は、こちらも良かったらご覧ください
日本の奴隷貿易
ポルトガル人が日本にカステラを伝えたことから貿易が始まりました。実は日本人を奴隷としてポルトガルに貿易していた時代があったのです。一体何のために貿易を行っていたのでしょうか?詳しくご紹介します。
日本人を売買する
1543年にポルトガル人による日本人の奴隷貿易が始まりました。多数の日本人少女や女性を買い取ってポルトガルに送っていたのです。日本人の生真面目な性格と知性を見抜き、高く評価していました。
豊臣秀吉が廃止させる
大規模に日本人が奴隷としてポルトガルに送られることについて不快に思った豊臣秀吉は、奴隷中止を要請し、奴隷として捕虜されていた日本人を連れ戻したのです。
ポルトガルに日本人奴隷禁止令
1595年に、日本人の奴隷売買行為を一切禁止とする法律が規定されました。そのほかにも中国人やインドネシア人、インド人、マレー人も奴隷として売買されていました。
その多くは女性で、ポルトガル人の現地妻となりポルトガルで一生を過ごしました。
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白丁を扱った作品
過去にあった差別を題材にした作品が多く残されています。堂々と語られることのない差別ですが、同じような悲しい状況を繰り返してはならないことを近世に伝えていくためにも作品として残していくことは大事なことと言えます。
代表的な2点をご紹介します。
「済衆院」
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完成させるまでに2年かかったとも言われ細部までこだわった作品になっています。
「白丁の娘」
白丁出身の娘と医師の息子の恋愛を描いたドラマです。実話を元に作られており差別がなくなってからも続く根強い差別意識を鮮明に描いています。好きという感情だけでは、どうすることもできない身分違いの切ない恋愛ドラマになっています。
明るい未来の為に
人が生きていくうえで当然もっている権利というものが存在しています。
- 人が安心して行動できること
- 自由でいられること
- 自信や誇りを持ち生きること
この3点はそんな人でも生まれた時から与えられる自由であり、人としての尊厳です。どんな人でも生き生きと自分らしさを保ちながら自信を持って生きていける世界にしなければなりません。
過去を無駄にしないためには?
過去に悲しく辛い思いを経験してきた人々がいたことは、事実です。これは消せない過去でありこの経験があったからこそ、人々の平等が約束されたわけです。過去を無駄にしないためにも偏見をなくすことが大切です。
白丁の歴史を知り、偏見をなくそう
人間はみんな平等であり、助け合って生きていかなければなりません。過去には悲しい思いをし続けてきた人々がいたという事実を正しく学び、繰り返してはならない出来事と心に誓うことも大切です。
そして偏見を持たずに、平等に接することが苦しんできた人々へ私たちができる恩返しなのではないでしょうか。明るく前を向いて歩んでいきましょう。
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