搾取子とは?その意味や特徴、体験談をはじめ抜け出すための対処法まで

なぜ搾取子はその状況に反発しないのか?

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ここまで搾取子の特徴を見てきて「何故そのような状況なのに反発しないのか」と疑問に思う方もいるでしょう。ここでは、搾取せれ続けている現状から抜け出す事を困難にさせている、搾取子本人の心の内をご紹介します。

「お兄ちゃん(お姉ちゃん)なんだから」という言葉

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兄弟が居る人であれば、幼い頃に一度は言われた経験がある方も多いのではないでしょうか。

この言葉によって搾取子自身も自分で全てやらなければ、という思考回路になってしまいます。その思いが少しずつ酷くなると強迫観念に囚われ、親からの理不尽な要求に対しても自分がやらなければ、と受け入れてしまう人格に育ちます。

兄弟が可愛がられ甘え方が分からなくなる

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兄弟・姉妹が産まれた事により、第一子はお兄ちゃん(お姉ちゃん)らしくしようと努力します。また、親も産まれたばかりの次男・次女の世話に追われ、第一子には自立して欲しいと願い、子どもに対しても前途の通り「お兄ちゃん(お姉ちゃん)なんだから」と我慢を強いります。

そんな環境で過ごすにつれ、搾取子は親や周囲に甘える方法やタイミングが掴めないまま成長してしまい、困難な状況に陥っても自力で解決しなければならないと考えてしまうようになるのです。

長野の「おじろくおばさ」の精神状態に似ている?

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長野県に昭和初期まで残っていたといわれる悪しき因習おじろくおばさをご存知でしょうか。その昔、身分制度の残骸が残る田舎の山岳地帯では、食料不足による貧困から口減らしや病人の隔離などが当たり前に行われていた時代があります。おじろくおばさもそんな日本の暗部の一つです。

世襲制である農家では長男以外の子どもは厄介な存在とされ家畜同然の暮らしを余儀なくされていました。労働力としてのみ扱われ、他者との交流すらも禁じられたままその生涯を終えていたのです。

奴隷として洗脳されていた彼らの心理状態は、過剰に抑圧された搾取子にも通じるものがあります。

おじろくおばさについて詳しく知りたい方は以下の記事からご覧ください。

実際の搾取子の体験談をご紹介

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ここからは日本中から寄せられた、搾取子の実体験をご紹介します。搾取という名の虐待にも様々なものがあります。暴力や過度な干渉、金銭の搾取など驚愕のエピソードの数々をご覧ください。

姉妹間差別

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姉と妹、両親の4人家族で育ったAさんは幼い頃から勉強を頑張り、スポーツの面でも優秀な成績を収めてきました。しかし両親はそんなAさんの事を一度たりとも褒めてくれず、Aさんは自分の頑張りが足りないせいだと、より一層勉学に励みました。

Aさんが10歳になる頃妹が生まれ、両親は妹が何をしても大袈裟に褒め称えチヤホヤと甘やかして育てました。そんな家庭環境のまま高校を卒業したAさんは家を出て一人暮らしを始め、20代半ば頃には結婚して子供も生まれ幸せに暮らしていました。

懲りない両親と姉妹のその後

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そんな中、一人暮らしを始めて以降一切連絡を取っていなかった両親がAさん宅に押し掛け、妹が少年院送りになったと告げました。また、妹の育て方を間違えた、Aさんは褒めずに育て妹は甘やかす事で互いに競争心を持つように教育してきたのに、失敗だったと言います。

更にはもう一度子育てがしたいからAさんの子供を寄越すように要求してきました。激怒したAさんは両親を追い返し、以降両親とは音信不通になりました。妹さんとは和解し現在は幸せに暮らしています。

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