フルーツバットとは?
食用コウモリのことです。コウモリというと夜空を舞っている不気味なイメージを想像してしますが、この種類は可愛らしい姿が特徴的で、ペットとしての人気なのです。人気の秘密をご紹介します。
可愛らしいコウモリ
クリっとした丸い目が可愛らしく、ペットとしても人気の高いコウモリです。名前の由来も、フルーツを食べることからきています。昆虫などを食す不気味なコウモリとは全然違いましたね。
「羽が生えたハムスター」
ハムスターは、小さな身体のわりに大きな頬袋があり、エサをたくさん入れてチョコチョコと動く可愛らしい小動物です。そんな可愛らしい動物に例えられるほど、フルーツバットは可愛らしい姿をしているのです。
フルーツバットは食用になる!
そんな可愛らしいと評される彼らなのですが、食用として流通しています。フルーツしか食べないため、肉の味もフルーティーで甘いと評判なのです。群れで生息している彼らは狙いやすく仕留めやすいのです。
アジア・オセアニア地域では食用に
ポピュラーな食べ物として屋台やレストランで一般的に提供されています。日本人の私たちが聞くと驚いてしまいますが、この地域の人々にとって大切なタンパク源となっているのです。
日本での食文化はない
海外だけでなく日本にも琉球諸島や小笠原諸島の温暖な地域に生息しています。ですが、日本では食べる文化はありません。むしろ生息数が極めて少ないため絶滅危惧種として捕虜が禁止されています。
フルーツバットを使った料理
東南アジアで食されている彼らは、一体どんな調理法で愛されているでしょうか?調理法も気になりますが、一番は味に興味がありますね。ポピュラーな調理法と味についてご紹介します。
丸焼き
見た目のインパクトが強い調理法ですが、屋台などに多く売られており、一般的な調理法です。おやつにも食べられることが多いようです。
丸焼きはシンプル調理
毛もついたままを串焼きしたポピュラーで最もシンプルな調理方法です。屋台ではよく売られていて、安価で手に入ることから地域の人々にとってなくてはならない食材です。
気になる味は?
コウモリは飛ぶために身を軽くしなければならないため、食べる部分があまりないのが特徴です。骨から身を削ぐようにして食べます。肉質は固めで鶏肉のジャーキーに近い味です。
スープ
オセアニア地方で伝統あるグルメであるスープは、魚がメインの地域にとって大切な肉です。丸ごとを煮込むのでスープにもコウモリのエキスが染み込んでいます。
海外のお店で注文をすると店員さんがスープの中から取り出して肉を剥いでくれて食べやすくしてくれます。
コウモリスープの特徴
透明なスープに丸ごと煮込みます。鶏出汁と豚骨スープを混ぜたような上品なスープが特徴です。十分肉が柔らかくなるまで1時間ほどかけて、じっくりと煮込みます。
気になる味は?
コンソメに似たスパイスと一緒に煮込むので、しっかりとした味付けが特徴です。肉質は煮込むことで柔らかくなり、チキンのような淡白な味がして美味しいです。
貴重な栄養源になっている世界の国々
日本は大変恵まれた国であり、食材も豊富に溢れています。世界の国々では食糧が少なかったり、宗教の問題などから肉類と同じ栄養を補うためにフルーツバットが貴重な栄養源となっている国がたくさんあります。
パプアニューギニア
カラン部族の人たちにとって、ご馳走なのです。昔ながらの方法で今も変わらず狩りをしています。武器もお手製で資源を大切にしながら生活しています。
インドネシア
ミナハナ族の人たちは、家庭料理として親しまれています。鍋でローストし味付けはカレーようなスパイスを使って辛味が特徴的な料理です。アレンジが多彩でココナツミルクやハーブ、香辛料などを入れて味つけを変えて食します。
カンボジア
重要なタンパク源として重宝されています。野菜と一緒に煮込む料理が一般的です。コウモリを煮込んだエキスを滋養強壮の薬として飲まれてもいます。
ベトナム
屋台で多く出されているお粥の種類として出されています。家庭料理として一般的な具材で、その家庭ごとに少しづつ味付けが異なります。
中国
中国料理でも広東料理では、高級食材として扱われています。逆に台湾では屋台のポピュラー料理として定番です。四川料理では糞から取り出した蚊の目玉を使ったスープがあり、さまざまな食べ方がされています。
おぞましい珍味について詳しく知りたい方は、こちらも良かったらご覧ください
フルーツバットの生態
海外で重要なタンパク源となっている彼らの生態に迫ります。主に生息している地域、そしてどういった生活を送っているのでしょうか?主な生態をご紹介します。
アジア・オセアニア・アフリカに生息
亜熱帯地方に生息していて、20~30度程度の湿度が高めで暖かい気候を好みます。体は7~15㎝ほどと小さく、体重も45~100gほどしか成長しませんが羽全体を広げると2mほどにもなりオオコウモリの種類に分けられます。
コロニーを作り数千匹で生活
野生の彼らは、数千匹の群れを作って生活をします。昼行性のため視力が優れていて、超音波で認識はしません。果物や花を識別し食べています。繁殖期は2シーズンあり、2~4月と8~10月です。
この時期を狙ってペットショップへ出向けば、可愛い赤ちゃんが見られるかもしれません。
世界の赤ちゃんについて詳しく知りたい方は、こちらも良かったらご覧ください
成長が早い
彼らの成長は早く、1年弱で大人になります。生まれてから2カ月程度で空も飛べるようになり成長が早く、可愛い赤ちゃんの時期はあっという間です。
フルーツバットの特徴
小柄な体で数千という凄い数の群れを作り生活をしていることが分かりました。ほかにはどんな特徴があるのかをまとめました。順番にご紹介します。
果物を主食とする
日本に主に生息している昆虫を食すコウモリとは異なり、フルーツを食べます。主にバナナやリンゴ、キウイ、マンゴー、ブドウ、ライチなど熱帯地方で育つさまざまな種類のフルーツを食べています。酸味が強い柑橘類は苦手です。
吸血しない
不気味なイメージが強いのは、コウモリが動物の血を吸うことも一因とされています。ですが彼らは吸血しない種類です。ちなみに980種類いるとされるコウモリの中でも吸血する種類は、ナミチスイコウモリだけで日本には生息していません。
鼻の温度センサーで血を感知する
動物の皮膚近くの血管を感知し、前歯で噛みながら血を吸います。唾液には血を固まらなくする酵素成分と皮膚を麻痺させる成分が含まれているため、吸血されている動物は気づかないまま寝ています。
唯一の飛べる哺乳類
空を自由に飛ぶことができますが、鳥類ではなくお腹で子供を育て母乳を与える哺乳類です。ネズミに次いで哺乳類の多くを占めている種類です。約40%を占めていると言われています。
国によって違うコウモリのイメージ
彼らの種類は多く、世界各国でたくさんの種類が生息しています。そして世界の国々ではイメージも異なります。不気味なイメージや幸運の象徴とされていたりとイメージがさまざまです。
不気味・不吉なイメージ
ヨーロッパでは吸血鬼ドラキュラのモデルとなっていることから、不気味・不吉なイメージを持っています。日本でも同じイメージを持っている人が多いです。
縁起物のイメージ
中国では縁起物ととして扱われています。感じで書くと「蝙蝠」ですがこの蝠の字は、福に似ていることから幸福を運んできてくれる動物とされているのです。
健康のイメージ
キューバでは、健康や富、家族の団結という良いイメージを持っています。お酒のパッケージにコウモリマークを起用し、親しみのあるマークになっています。
ヒーローのイメージ
アメリカアニメで有名なバッドマンは彼らがモデルとなっています。筋肉質な体と強い力は特徴で衣装にはコウモリマークをつけています。困った時に助けてくれるヒーローのイメージもあります。
フルーツバットの主な種類
可愛らしくて人気の彼らには3種類の仲間が存在します。それぞれ生息している国も違い、見た目も異なります。それぞれの主な特徴を順番にご紹介します。