木の枝をねぐらにしている種類で、身体は黄金色の体毛が特徴的で、目が大きく耳は小さいです。英名では「空飛ぶキツネ」とも言われます。主にカンボジアに生息しています。
マリアナオオコウモリ
オセアニア地方に生息する種類で、体全体が黒く首周りだけが黄金色となっています。以前ではグアムやマリアナ諸島に多く生息していましたが、現在は数が減っています。
ネグロスケナシフルーツコウモリ
フィリピンの一部に生息している絶滅危機のある種類です。森林破壊や食用としての狩猟が原因で数が激減しました。体毛がないのが特徴で洞窟に生息しています。
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フルーツバットを食べると感染症の危険も
幾つかの感染症が由来すると考えられています。飛ぶために広い生息地をもっており、さまざまな感染ルートを引き寄せやすいとされているのです。また狂犬病も彼らが原因で感染すると明かされています。
2000年代流行の「SARS」
2002年~2003年にかけて中国で大流行しました。コロナウイルスが原因で発症する感染症で、彼らを介して人間に感染するルートが判明したのです。食用コウモリが感染ルートだと公表され野生動物を食べないよう警告されました。
SARSとは?
肺炎の一種で、重度の呼吸器感染症です。中国を中心とした8096人が感染し多くの人が命を落としました。症状はインフルエンザと似ていて、38℃以上の高熱、筋肉痛、咳があり、呼吸困難がみられます。
エボラウイルス
2014年西アフリカで発症した感染症は、原因とされている2種類のコウモリの狩猟が盛んでした。感染していたコウモリを食べたり、死亡した人間を触れる習慣があることでより一層被害を拡げました。
エボラウイルスとは?
1週間ほどの潜伏期間があり突然の発熱、頭痛、吐血、下血といった症状がでます。現在予防するワクチンや治療する薬がなく、野生動物との接触を避けるしか予防法がありません。
狂犬病
犬が感染するイメージが強いですが、彼らも感染しています。過去には少女がコウモリに咬まれ謎の高熱が続き、生死を彷徨ったというエピソードもあります。
狂犬病とは?
コウモリが感染すると麻痺の症状がでますので、犬や猫といった私たちの身近な動物がくわえて感染の恐れが生じやすいです。こうやって徐々に感染経路が拡まっていくのです。
フルーツバットはペットにできる
日本でもペットショップやネットで簡単に購入することができ、雄と雌のペアで販売されていることが多いです。現在、輸入が禁止されているので国内で、販売用として繁殖させた個体が購入できます。
5~10万円で購入可能
おおよそ5~10万円で購入できますが、その他にゲージやエサ、温暖な気候を好むので寒い時期にはヒーターが必要です。生体購入金額よりも最初は揃えるものが多くなります。
人間になつく?
臆病な性格の彼らは、慣れるまで時間が掛かりますが、毎日お世話をしていると自然と慣れてきて、向こうから近づいてきたり、体にしがみついてきたりと愛情表現をしてくれます。ちゃんとペットとしてなついてくれます。
寿命は?
野生界では、環境が厳しいため約5年と短いです。ペットとして飼われている個体は20年以上生きますので長生きをする動物です。最長では31年5カ月も生きた長寿の個体もいました。
フルーツバットの飼育方法①必要な道具
ペットとして飼うなら、長生きしてほしいですよね。そのためには彼らにとって居心地の良い住まいを提供しなければなりません。ストレスに弱いので、快適な住居を作ってあげましょう。
ケージ
オウム用などの大きめサイズをセレクト
個体自体は小さいのですが、彼らは飛ぶ動物です。部屋の中を飛び回らせて運動させる方が最適なのですが、難しい場合はある程度の高さのあるケージを用意しましょう。
詳細
- サイズ:幅46,5×奥行46,5×高さ66㎝
- 本体の重さ:6,5㎏
- 原産国:日本
保温機
空気を温めて自然な温度
ペット用の電球型ヒーターなので、丈夫で割れにくい作りです。動物のことを考えた構造となっているので、留守中も安心して温めることができます。
詳細
- 本体サイズ:幅40×奥行17×高さ40㎝
- 重さ:0,38㎏
給水機
小動物用のドリンカーを用意
コウモリはお皿に入れた水を飲むことができるので、小動物用のものを用意しましょう。小さめを用意しこまめに洗って清潔を保ちましょう。
詳細
- 本体サイズ:幅15,5×奥行9,5×高さ26㎝
- 本体重さ:0,168㎏
- 原産国:中国
餌入れ
こぼれにくい
ケージの壁に取り付けられるため、こぼれにくくペットも食べやすい作りになっています。ステンレス製のお皿が取り外し可能なので洗いやすいです。
詳細
- サイス:S
- 色:他にブルーあり
フルーツバットの飼育方法②餌
環境が整ったら次はエサです。丈夫で長生きするには適切な量と時間で与える必要があります。一日何回が最適でしょうか?好む果物は何でしょうか?それぞれご紹介します。
果物が主食
熱帯地域に生息しているため、暖かい地域で育つフルーツを好みます。バナナやマンゴー、ライチです。そのほかにもブドウやキウイ、リンゴも食べます。柑橘類は酸味が強いため苦手です。
与える時間帯と回数
昼に活発に活動する動物です。朝と夜の2回を決めた時間に毎日与えてください。決まった時間にエサを与えることは生活リズムを保つ重要なポイントとなるので、守るようにしましょう。
カルシウムやタンパク質も必要
果物だけでは栄養が偏ってしまうため、鳥用のバランスフードやゴートミルク、またはモモンガ用のエサを果物と併用して与えましょう。
コウモリ専用のエサはまだない
専用フードがないため、代用で賄います。バランスフードは動物用の粉ジュースです。ゴートミルクはヤギのミルクでたんぱく質を補えます。モモンガ用のエサは花粉や花の蜜です。
エサの適切な量とは?
食欲旺盛なので、たくさん食べます。お皿に少し多いかなと思うくらいの量を与えてください。残ったら痛む前に片付けます。結構な量を食べるのでエサ代がかかります。約10000円程度は覚悟しましょう。
フルーツバットの飼育方法③注意点
以上で飼育環境が整いました。その他に注意が必要なポイントが4つあります。デリケートな性格なので、飼い主が意識をして最適な環境作りを提供することが長生きさせるためのポイントです。
温度管理をしっかりする
彼らは、熱帯地方に生息している動物です。ですから日本の気候が彼らにとって寒く感じるでしょう。適温は20~30度前後です。保温機を使って過ごしやすい温度を保ちましょう。
栄養管理を徹底する
果物だけでは、栄養が偏ってしまいます。野生界では、果物の他に昆虫を食すことがあるため、飼育でもタンパク源を補ってあげることが大事です。専用フードがないので鳥用やモモンガ用のエサを代用します。
エサのカットサイズ
小さい口をしているので、食べやすいようにエサを小さく小さくカットしがちですが、適度な大きさにしましょう。成長していれば口の力が強いのでしっかりと噛み砕くことが可能です。しっかり噛むことで歯牙疾患予防になります。
常に衛生的にする
ストレスに弱いデリケートな部分を持っています。ケージが汚れていると、不快感をもち体調を崩してしまうのです。また衛生面でもよくありません。毎日掃除をして水も新鮮なものに取り換えてあげましょう。
ケージの網目の間隔を調整する
個体によっては、掴みにくい場合があり放置しておくと脱臼や骨折といったケガを招きます。ケージの網目の間隔が個体に合っていてちゃんとぶら下がることができるかをチェックしましょう。
毎日ケージから出して運動させる
元々は飛ぶ動物なので、高さのあるケージを用意しても物足らないでしょう。部屋に出して自由に飛びまわらせて運動させましょう。しつけができないため糞尿で汚れる心配があります。
拭き取りが便利なフローリングや掃除をしやすくするため場所を決めて飛ばせましょう。
排泄時は逆さまにはならない
いつもは天井に逆さまでぶら下がって休憩していますが、排泄する時はくるっと反対向きになり頭を上にします。そうしないと自分が汚れてしまうからなのですが、面白い行動が観察できます。
フルーツバットはペットにしても食べてもおすすめ!
日本にはあまり馴染みのないフルーツバットですが見た目の可愛さから、癒し効果が高いペットです。また海外では重要なタンパク源として重宝されています。味はチキンのように美味しく、ペットとしても可愛くておすすめです。
ぜひペットショップを覗いてみてください。