あさのゆきこさんによる「はんなりギロリの頼子さん」です。ウェブコミック配信サイト『WEBコミックぜにょん』で連載しています。京都出身の作者ならではの視点で京都のいけず文化も描かれています。
主人公は煙草屋を営む頼子さん。人見知りでギロリとした目付きの頼子さんですが、性格は京都愛に溢れたおせっかい焼き。頼子さんは訪れた人々に京都の魅力を伝えます。
こちらは京都出身のAKB48横山由依さん主演でテレビドラマ化もされています。
京都内の差別意識が明るみに?!「京都ぎらい」
著者の井上章一さんは、京都生まれでありながら、京都のことを好きになれません。京都では中心市街地を洛中(らくちゅう)と呼び、それ以外を洛外(らくがい)と呼びます。
著者の生まれた左京区の嵯峨は、いわゆる洛外。端から見れば皆同じ京都府民ですが、京都人と名乗れるのは洛中だけで、洛外は洛中から見下されている空気があります。
京都人は洛外の人々を「よそさん」扱い、東京や大阪から来た店を「外資系」と呼ぶなど、驚きのエピソードが盛りだくさんです。
大胆なタイトルで注目され、誰しもが心の奥にしまいこんでいた京都への不満を見事に書き表してあることから、「京都ぎらい」はベストセラーになりました。京都の「裏の顔」がたっぷりと楽しめる一冊です。