この石の主な素材は火山によって生成されるさまざまな岩であったり、また天然のガラス、そして隕石ともいわれています。この世のすべてのものには霊魂が宿ると伝えられた、今から200年以上も前のアニミズム時代は「月からの隕石」と信じられているのです。
東側の角の壁にはめ込まれている
現在この黒石は神殿の東南角に一つ一つ丁寧ににはめ込まれており、イスラームの巡礼である「ハッジ」においてこの石を触る事によって、幸せやおおきな福がもたらされると、イスラーム世界では信じられているのです。
アラブや中東と人口が多い広い地域でその教えが広がっているので、古来よりずっと多くの人たちが触っているのです。そのためか少しずつ表面がすり減ってへこんでしまっているのです。まるで通天閣のビリケンの足の裏のようです。(ビリケンに例えたらイスラム教徒に怒られそうですが。)
カーバ神殿に入るにはどうしたらいい?異教徒でも入れる?
古い歴史より信仰を深めるためや神にお供えをするうえで大切になってきたこの神聖な神殿。その幻想的な見た目も惹かれるものがあり一度足を運んで、どうせなら内部に入ってみたいと考える人も少なくはないでしょう。はたして違う地域の国に住む私たち異教徒でも入れるのでしょうか?
イスラム教徒以外立ち入り禁止
その礼拝や巡礼の様子を見ていただくとわかるはずですが、みんなが象徴的な白い衣をきてその見た目も中東の方々のみなのです。このことからも何となく察することができますが、現在では教徒以外は立ち入り禁止なのです。
女性の入場を規制する動きも
それはサウジアラビアのイスラーム本部では情勢の入場を規制する働きがあり、それに反発して女性が抗議しているというもの。女性禁制の理由は、公の場で礼拝する際は、男女分かれて行うことが多いのですが、カーバ神殿が存在する聖地であるメッカの中ではそれが入り混じって行われることがあるからなのです。
もしイスラム教徒以外の人がその地に足を踏み入れたのなら
その宗教の教徒以外が、神聖なるその聖地に足を踏み入れるなどというのは、誰しもが禁忌であるということを認識しているはずですが、ではもしその禁忌に触れてしまったらその人はどうなるのでしょうか?
教徒以外の人は周囲15キロメートル以内侵入不可
まず実際にどの範囲まで教徒以外の人間が足を踏み入れることができるのかを皆さんにお伝えしていきます。その範囲は、神殿を中心にして周囲おおよそ15キロメートル以内の外側でしたら、我々日本人もその場所まで行くことができるのです。
移住証明書が必要
その周囲15キロメートル範囲の境目には検問所のようなゲートが存在します。そこで教徒のみが所有する移住証明書を提示しなくては、それより先に足を踏み入れることができないのです。もちろんこの時服装や肌や目の色なども判断基準とされるでしょう。