スレンダーマンとは何者?
その名の通り枯れ木のように痩せ、人間ではありえないほど背が高く、顔を見ようとしても白くぼやけてよく見えない。そんな彼に出会ってしまうとおそろしい目に合うと言われています。
アメリカの都市伝説が発祥なものの、ただの噂話ではない、現実に事件を巻き起こす力を持つ怪異。それが「Slender Man(スレンダーマン)」です。
スレンダーマンの恐怖の特徴
ではまずこの怪異の特徴から解説していきましょう。遠目で見ると人の形をしているように見えますが、何かがおかしい。
大きな角もない、血まみれなわけでもない。けれども普通とは違う、少しずつずれた見た目をしています。まるで、人間ではない何かが、見様見真似で人間のふりをしているかのように。
恐怖の特徴①身長は4メートル?
頭部、足、胴体と一見すると普通の人間のような特徴を備えていますが、その体長は3から4メートル、人間の基準を大きく超えた高身長です。
比例するように度の過ぎた痩せすぎで、手足も異様なほどに長く、極端にアンバランスな姿をしています。また腕が触手状になっているという説もあります。
恐怖の特徴②真っ黒のスーツ姿
また不思議と、どんな時もブラック・スーツに身を包んでいるといいます。見ようによっては喪服のようにも見える姿で、森の奥や木々の茂った公園など、自然の多い場所によく出没すると言われています。
もし森に出かけた時、遠くにスーツ姿の人影を見たら…重々注意すべきでしょう。
恐怖の特徴③顔が無い?
その顔は遠目にはぼんやりと白く、表情もよくわかりません。それもそのはず、そもそも顔がないのです。
目も鼻も口も何もない、作りかけのまま放置された人形のような、ただのっぺりと白いだけの顔をしています。それでも彼に見つかった人は、なぜか不気味な視線を感じ「こちらを見ている」と分かるのだそうです。
スレンダーマンに会うとどうなる?
ここまでの情報だけなら、「ただ不気味なだけの、でかくて痩せすぎなのっぺらぼうじゃないか。一体何がそんなに怖いんだ?」と不思議に思う人もいることでしょう。
ですが、この怪異のおそろしさはここから始まります。ひとたびスレンダーマンに狙われてしまったらどうなるのか、次からお教えしていきましょう。
死ぬこともあるスレンダー病
スレンダーマンは空間を瞬時に移動する能力を持ち、音も気配もなくターゲットに近づきます。接近された人間は精神に異常をきたし、激しい妄想や悪夢に囚われるようになります。
また頭痛、めまい、鼻や喉から出血するようになるなど身体的な影響もあります。たいていの人間はこの時点であまりの恐怖に錯乱してしまいます。
スレンダーマンに拐われてしまう
心身を異常状態にするだけでなく、時に人間を誘拐したりもするのだといいます。どういった人物が選ばれるか、法則性は今のところ明らかではありませんが、幼い子供はターゲットにされやすいとも言われています。
無垢で、害意に慣れていない存在ほど、怪異の影響を強く受けてしまうものです。
仲間にされてしまうことも
ある意味もっとも嫌なのは、仲間にされてしまうパターンです。自分もまた、怪異の一員となって、人々に災いをもたらす都市伝説と化すのです。
こうなってしまっては二度と人間に戻る手段はありません。
スレンダーマンには手下グループがいた!
先に記した通り、スレンダーマンには仲間がいます。もちろん彼らも人間ではありませんが、都市伝説の中でも確立したキャラクターとして人気が高い存在です。
中には過激なファンと化した子供が、自分も怪異の仲間入りをしたいと傷害事件を起こしたこともあるほどでした。
グループ名は「プロキシーズ」
手下とされる代表の3人は、プロキシーズというグループに所属しています。
都市伝説の存在たる怪異たちで構成された集団で、いずれも個性的であるもののスレンダーマンには忠誠を誓い、命令に従う存在です。
プロキシーズメンバー①マスキーとホーディー兄弟
白い仮面をつけている方がマスキー、黒いマスクで顔を覆っている方がホーディです。二人は兄弟で、生前もう一人いた凶暴な兄と殺しあった末死亡、怪異となりました。
死後も仲の良い兄弟でよく行動を共にしており、ファンアートが盛んに作成される人気のキャラクターです。
プロキシーズメンバー②トビー
都市伝説の存在とは思えないほど、大変明るく楽観的な性格であるのがこちらのトビーです。マスクの下に隠れた口元は、大きく裂けているといいます。
イエローのゴーグルが特徴で、ワッフルが好きという妙に人間臭い一面も残しています。手斧を武器とし、主の命を忠実に果たします。
スレンダーマン事件の驚愕の内容とは
かつて、これらの都市伝説や怪異の存在を本気で信じ込み、実在すると考えた少女たちがいました。
彼女たちは怪異の仲間に入りたいと思うようになり、自分たちなりに「認めてもらう方法」を考えました。それが2014年アメリカウィスコンシン州で発生した殺傷事件です。
アメリカで12歳の少女2人が同級生を殺人未遂
事件の犯人はわずか12歳の少女2名でした。森に誘い出した同級生を、彼女たちは「ごめんね」と囁きながらめった刺しにしました。19か所の傷の一部は、内臓に深刻な損傷を与えるほど深いものだったといいます。
彼女たちは戯れでなく、本気で同級生を殺すつもりだったのです。幸い被害者は逃走・救助され一命を取り留めました。
犯行動機は「スレンダーマンの仲間になること」
逮捕後、動機を尋ねられた少女たちは「スレンダーマンに忠義を示すために」やったことだと語りました。
殺人を果たせば彼の従者として迎え入れられると、本気で信じていたのです。そのためか、自身でも不思議なほどに罪悪感を感じないと。彼女たちは精神鑑定にかけられることになりました。
少女たちの判決の行方
彼女たちは精神的な問題があると認められ、数十年という長い期間、精神病院に監督されることが決まったものの、結果としては無罪になりました。
彼女たちの未熟な精神に社会性が備わるまで出ることはできません。被害者は心身共に重篤な傷を負ったものの、家族や友人、ボランティアの支えにより無事復学を果たしています。
元ネタとなったCreepypastaには批判の声も
批判・中立・肯定とさまざまな意見が交わされましたが、元連邦捜査局のジョン・エゲルホフ氏は「子供たちに情報の正否を教育しなくてはならない」と語ったそうです。
スレンダーマンは日本にもいるのか?
遠いアメリカの話かと思いきや、実はこの怪異、日本においても話題に上がったことがあるのです。それもインターネットより先に、新聞というメディアによって特集されていました。
時は平成24年、東京スポーツ新聞の記者、山口敏太郎氏によるものです。
スレンダーマンが新聞で紹介される
記事内では「恐怖のゴム人間」「ネットを通して若者のあいだで爆発的に流行している」との記述と共に、黒スーツ姿の怪人という特徴が、現代アメリカ人の隣人に対する不信感を象徴している、と解説されています。
記者は後に、自分が日本で誰よりも先にスレンダーマンを紹介したと語りました。
スレンダーマン日本での目撃情報
今のところ日本国内での目撃例は報告がありません。瞬間移動を得意とする怪異も、海を渡った異国の地には来られないようです。
ですがこの国においてもファンは多く、ファンアートやコスプレといった形で支持を表明する者が後を絶ちません。
あのカオナシはスレンダーマン?
ジブリ映画で有名な「千と千尋の神隠し」、その中に登場する悲しき怪物・カオナシは、実はスレンダーマンではないか?という噂があります。確かに真っ黒な姿、顔がない、人のようでそうでない形、素早い移動、千尋に向かって伸ばされる触手…。多くの共通点が存在するのも確かです。
スレンダーマンに会うことが出来る?その方法を紹介
積極的に仲間に入りたがる気持ちはなかなか理解されないものですが、どうしても「スレンダーマンに会ってみたい!」という気持ちが抑えられなくなってしまったら。実はこの怪異は儀式によって召喚し、呼び寄せることができると言われています。
では次からはその手順を順番に解説していきましょう。
会う方法①必要なアイテムを用意する
まずは召喚に必要な道具の準備です。といっても特殊な魔術書や大仰な魔法陣が必要なわけではありません。
必要なのはたったの3つ、紙、ペン、そしてろうそくです。ほとんどがどこの店でも入手可能な、家庭によってはすべて揃っているものばかりです。
会う方法②紙に絵と文字を書く
用意した紙には絵を書きます。自分で思い描いたスレンダーマンの姿を、なるべく想像に忠実に描きましょう。完成したら同じ紙に「ven shoo slender man」と書きます。
ここまでの手順は簡単すぎて、小さな子供にだってできてしまいます。ですが次からが問題なのです。
会う方法③儀式をする
最後は部屋を真っ暗にし、外からの明かりを一切遮断します。そしてろうそくを灯し、さきほどの紙を持って呪文を唱えるのですが…。
実はその呪文の詳細が分かっていないのです。ネット上では諸説ありますがどれも成功したという報告はありません。それはそうです。もし成功した人がいたとしたら…その人はすでに無事ではいないでしょうから。
スレンダーマンの目撃情報を動画でチェック
また、実際に会うことはできなくても、誰かの目撃情報を追いかけることができます。
次からは、世界各地で動画におさめられたスレンダーマンの姿を確認していきましょう。あまりの生々しさにコメント欄も騒然、テレビでも特集されたことがあるといういわくつきの映像集です。
スレンダーマンを捕えたTOP5の恐ろしい動画①
車の走行中偶然撮影してしまったという男性をはじめ、夜のビルをはい昇る長い手足、窓の外にたたずむ人影、少女の家に侵入する人物、我が子の背後で触手をうねらせるもの・・・。
どれも人間ではありえない場所、動きで、一瞬にして風景に紛れ込んでいます。撮影してしまった人たちは無事でいられたのでしょうか?
スレンダーマンを捕えたTOP5の恐ろしい動画②
さきほどの動画の続編になります。家の外に変な存在がいる気がしたので、カメラをましてみると、そこには長い人影が・・・。