【煩悩の数】除夜の鐘で打つ「108」の意味と由来、数字の不思議を解説

これはこじつけ?それとも真理?一体どういうことなのでしょう。以下から説明していきます。

元素の数「108」

現在は新発見されたものが加えられたため異なっていますが、かつてのインドでは元素は108個であると扱われていました。

仏教の教えをこじつけたわけではありませんが、それでも当時のインド人はこの偶然に運命的なものを感じていたことでしょう。

万物は108からできている

「この世のすべての存在は108種類の物質でできている」、自然とそのように捉えられるようになりました。

神を示し、万物を構成する「108」は、インドにおいてとても神聖な意味を持つ数字でした。

煩悩の数と宇宙

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そしてお話の舞台は、ついに天体の世界へと飛び出します。

かなり壮大な話になってきましたが、そもそも仏教はお釈迦様の教えがもとになっているのだから、宇宙規模の話題もさもありなんといった感じでしょうか。実際、仏教の中では宇宙についても言及されています。

惑星の数「9」

太陽系における惑星の数は、つい近年まで冥王星を含めて九つ確認されていました。

そこに一年の概念ともなった十二星座をかけると、9掛ける12で108という回答になります。宇宙の中にも「108」は満ちているのです。

太陽の直系

さらに、巨大な恒星である太陽は直径1,391,000kmです。地球は12,742km、地球の約「108」倍なのです!お天道様までが「108」だなんて…。銀河系にまで及ぶお釈迦様の教えに脱帽です。

なお、宇宙の秘密に関して興味がある方は以下の記事もおすすめです。

煩悩の数と除夜の鐘の関係


さて、話を日本に戻します。日本においては「108」で最も有名と思われるのは、除夜の鐘です。

国営放送でも年末に流しているあの行事ごとですが、ではなぜ年末から年始にかけて、お寺の鐘を突くことになったのか?次からは除夜の鐘と「108」の関連性について解説していきましょう。

除夜の鐘の回数は煩悩の数

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除夜の鐘は108回突かれるものとされていますが、お寺ごとに違いがあるため必ずそう決まっているわけではありません。宗派によっては回数にこだわらないところもあります。

ですが一般認識として、鐘は煩悩の数だけつくものとされています。

煩悩の数だけ除夜の鐘をつく理由

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鐘を突く理由として最も多いのは「その年の終わりに1年間の穢れや苦しみを打ち消しきって、心身ともに清浄な状態で新年を迎えるため」というものです。

翌年からまた悩みや辛さは積もっていくものですが、そのためにも年に一度のリセットは欠かせないものなのです。

数珠も煩悩の関係と同数

これは近年流行しているパワーストーンのブレスレットで、天然石それぞれに異なる効果があることで知られています。

これを「数珠」と思い込んでいる人もいますが、これはファッションであり数珠とは用途も目的もまったく違います。法事には使えませんし、本物の数珠には男女用の区別があります。

正式な数珠は108個の珠

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数珠と一口に言ってもその種類は宗派ごとに異なり、それぞれ正式なものは本式数珠と呼ばれています。一方、日蓮宗を除いたどの宗派でも共通で使えるものは略式数珠と呼ばれています。

緊急に用意するなら略式で構いませんが、自分の宗派を把握しているのであればぜひ本式を備えておきたいものです。

煩悩の数だけお経と唱えるための108珠


数珠の玉の数は108つあり、それをひとつずつ繰っていきながらお経を唱えることにより、人の欲は昇華されていきます。この動画は特大の数珠を用いた行事です。

またキリスト教もロザリオで同じように祈りを捧げます。間違われがちですがどちらもアクセサリーではないので身につけることはしません。

お経一つで煩悩一つを打ち消す

Cleverpix / Pixabay

玉の数だけお経を唱えることで、心惑わせる欲望や苦痛から身を守る効果があります。

内なるところに存在する欲求に負けてしまいそうな時、またできる限り仏さまに近い場所にいたい時、仏教徒は経文と数珠に頼って自分に負けないようにしてきたのです。

煩悩の数を一文字で表す漢字がある?

この信じられないほど画数の多い字。これは煩悩を一文字で表した、画数108という非常によくできた漢字です。仏教の教えが見事に込められているのと、その画数の美しさからよく注目されていますが、実はごく近年発案された創作漢字です。

ですが漢字のすべては基本的に創作、百年もたてば立派な文字の一種として認識されるようになるでしょう。

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