豊田商事とは?被害総額2000億円の詐欺とその手口、会長刺殺事件の結末

これまでは詐欺の具体的な内容を紹介してきましたが、今度は従業員たちが日々どのような活動をして稼いでいたのか、その手口を詳しくみていきましょう。どれも恐ろしく許しがたい手口といえるでしょう。

テレホンレディが目星を付ける

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電話を掛ける前に調べるということをせず、まずテレホンレディと呼ばれる女性社員が無差別に電話をかけまくります。テレホンレディの電話セールスでの会話から、もう少し押せば何とかなりそうな人物に当たりをつけます。

人情・脅しで働きかける

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孤独な一人暮らしのお年寄りを狙って、自宅に押しかけ一緒に時間を過ごすことで、親密になって人情に働きかけます。人情でダメなら次は脅しです。自宅に上り込んで長時間居座って脅し続けるのです。

自宅以外の場所なら逃げ出せばいいのですが、自宅である以上逃げ場がありません。住所を知られている限りこちらが折れるまで何度も豊田商事の社員が現れます。引っ越しにもお金がかかりますし、引っ越し先まで追いかけられる可能性を想像すれば、被害者の方は逃げ場がないように感じたでしょう。

最初は少額を買わせて後から増額

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上記のような悪質な手口で迫られたら、少し買って解放されるなら買おうという気持ちになってしまうのも頷けます。精神的に疲れて正常な判断ができなってしまう被害者が続出し、なし崩し的に買わせる金額を増やし、挙句の果てには通帳や印鑑をキープしお金を搾り取っていたようです。その他詐欺事件に興味のある方はこちらの記事もご覧ください。

 

豊田商事は系列会社も設立して詐欺を行う悪質詐欺グループ

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先述したように豊田商事はいくつもの系列会社を設立して、同じような汚い手口で多くの人から多額のお金をだまし取っていました。その恐ろしい手口はどんなものだったのか、具体的に紹介しましょう。

ゴルフ会員権販売「鹿島商事」

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購入者が実際に使わないゴルフ会員券を投機の為に買わせます。その会員券を豊田ゴルフクラブという会社が、購入者が買った時より高額な賃借料で借り上げる仕組みで儲かると口説き、会員券は絶対に値上がりする、いつでも売れるから安心、損はさせないなどと畳み掛けます。短時間なら購入者も冷静な判断ができたかもしれません。

しかし豊田商事の5時間トークという営業用の講習によって教育された社員が、5時間以上も世間話をしたり、相手に好きなだけ質問させたりして徐々に警戒心を解き、巧みにただの紙切れのゴルフ会員券を買わせました。

レジャークラブの会員権販売「大洋商事」

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大洋商事という会社を設立し、陸・海・空におよぶ総合レジャークラブの会員権を売ることで利益を出そうと考えました。しかしレジャークラブを設立しようとしたオーストラリアでは土地取引の規制、沖縄では地元民の反対によって計画は行き詰まりました。

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