帝銀事件の真相は?平沢元死刑囚冤罪説やGHQ真犯人隠蔽説に迫る!

平沢貞通の冤罪説が濃厚ではないかと考える一方で、この事件の真犯人は誰であったのか未だに謎のままの部分がおおくあります。

しかし、真犯人は毒物の扱いにも慣れていて知識も豊富であった事と薬物を摂取した後にどのような反応が起き死に至るのかなどの経験をつんだ人物ではないかと考えられています。その人物についてみていきましょう。

犯人は「旧陸軍731部隊関係者」元陸軍・諏訪中佐説

第二次世界大戦直後であった日本は、戦中に作られた組織「旧陸軍731部隊」がありました。組織内では、毒物兵器・細菌などの開発が行われ、人体実験などを死刑囚で行なわれていました。

事件当日多くの人間に毒薬を怪しまれず飲ませた事、全員に飲ませる為には毒を口に入れる時間差があったとしても即効性がなければ、最後の人が口にするまで死にいたる人はいなく怪しまれず全員に飲ませるなどの細かい計算ができるほど詳しい人物であったと考えられました。

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死に至る量・時間・経過の様子など毒物にそこまで詳しい人物は、人体実験を繰り返し行なっていた「旧陸軍731部隊」関係者元陸軍・諏訪中佐ではないかとなり事件後捜査の目は向けられていました。

GHQによって731部隊の捜査打ち切り命令が下りた

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このように事件後、目を向けられていた組織、人物を警察は徹底して捜査していました。しかし、突然不自然な形で「旧陸軍731部隊」の捜査にGHQからストップが入りました。捜査だけでなく報道にまでストップがかかったのです。

敗戦してしまった日本は、戦後アメリカ組織GHQが支配していました。そのことから、GHQの決定は絶対であり政府や警察もが従わなければいけない状況でした。

GHQが731部隊の細菌・毒物兵器実験のデータを得たことを隠蔽しておくため?

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敗戦した日本は毒物・細菌の研究実験を行なっていたことをアメリカ組織GHQにばれてしまいました。戦争では細菌・ガスなどを使ってはいけないという条約があることから、本来であればGHQが「旧陸軍731部隊」を処罰することになります。

しかし、この頃アメリカはソ連の軍事強化に力を入れていました。そのこともあってか「旧陸軍731部隊」の研究データを手に入れたかったと推測されます。

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GHQは研究データと引き換えに捜査のストップをかけました。本来処罰しなければならない出来事にGHQが関わって隠蔽したとの事実を隠したかったと考えられます。

平沢を犯人にするためGHQは平沢のアリバイ証言者も処分?

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都合の悪いGHQは、代わりに犯人を仕立て上げなければなりません。犯人と決めつけられていますが、事件当時現場近くで娘婿と会っていましたが、家族に証言はアリバイにならないと却下されています。

しかし、もうひとつのアリバイがありました。15時頃帰宅した平沢の家には、娘の友人のGHQ軍曹が来ていて挨拶を交わしていました。そこでアリバイ証言を娘の友人に頼もうとした時には、アメリカへ帰国していたのです。

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そこまでの不運が偶然に訪れるとも思えず、GHQがその事を知り娘の友人に圧力をかけ帰国させたのではないかと推測しています。

帝銀事件のもうひとつの真犯人説も浮上!

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冤罪の可能性が濃厚であったにも関わらず、獄中で病死してしまった平沢貞通が未だ犯人とされていますが、真犯人説も事件後には推測ではありますが、諏訪中佐となっています。

しかし、ここにきて謎のままである真犯人にもうひとつの説もでてきています。その気になるもうひとつの真犯人説を見ていきたいと思います。

犯人は複数?

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帝銀事件前に起きた2つの手口が似た事件について、全て単独の犯人とされていました。しかし手口は似ていたものの同一人物が起こしたという点で疑問もあがっています。

まず帝銀での手口は似ていたものの、2つの似た事件では命を落とした人が居ないことと、男が尋ねてきた時点で支店長や行員に怪しまれ大きな犯行には結びついていません。

2つの事件と帝銀事件の犯人は別説

ここで思うことは、2つの事件では犯行に失敗していることから犯人は巧妙なストーリーをやり遂げることが不可能であったという点です。

しかし、この事件では少し前に同じような事件があったにも関わらず怪しまれることなく犯行に成功しています。同一人物であったとしたら、予行練習で2つの事件を起こしとしても3つ目で冷静に怪しまれず完璧なストーリーをこなす事ができないのではと考えます。

証拠や証言からも犯人は別の可能性もある

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2つの似た手口の未遂事件では、犯人は無駄に言葉を喋っていたり証拠として足が残るような事が多かった反面帝銀事件では、証拠として足が残るようなこともなく犯行は問題なくできています。

さらに、行員や生き残った被害者と面通させた際未遂事件の方では、犯人だといった被害者がいたとされていますが、この事件では誰も平沢が犯人だとの証言をしませんでした。

疑問に思う点はまだある!

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この事件当日に犯人に持ち去られた小切手が、事件翌日に安田銀行板橋支店にて手続きされています。その際小切手の裏書がされていなかった事で犯人自身がデタラメではありましたが書いています。

被害者達が見た犯人の雰囲気は、品が良くインテリな感じであったとの証言と安田銀行に小切手を換金しに来た男の雰囲気は土建屋風との証言も違っていました。

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後に小切手手続きの際の裏書の筆跡と平沢貞通の筆跡を比べ同一人物でないこともわかっていました。

これらのことからも、既に未遂事件とこの事件、さらに小切手換金の犯人は別人の可能性も出てきます。しかし、確実な証言が得られていないにもかかわらず、3つの事件の犯人とされてしまいました。

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