このジレンマに飲み込まれても、自分たちのペースで少しずつでも最適な距離感を模索していくことが何よりも重要です。諦めずに寄り添おうとすることで素晴らしい関係性を造り上げることもできるでしょう。
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ハリネズミのジレンマが起きる原因は?
これまではジレンマに陥ってしまったらどのようになってしまうのかを紹介してきました、そもそもそんな状況になってしまうのはどうしてなのでしょうか?そうなってしまう原因について説明していきます。
原因①傷つくのが怖い
一番多いとされる原因は「自分が傷つくことが怖い」ということです。距離感を間違えることで相手には嫌われてしまうのでないかといった不安に苛まれます。単純に考えると自分だけ傷つきたくないという自己中心な心理状態に思えますが、相手のことを思いやっているからこそこの状況になってしまうのです。
原因②傷つけてしまうのが怖い
気持ちや考えを相手に伝えるとき、言葉の選び方を間違うと相手を傷つけてしまうことがあります。悪気無く言った言葉で気を悪くさせてしまったということは誰にでも経験のあることだと思います。
そのことから自分の話すことによって悪気無くも傷つけるのではと不安を抱いてしまう人も多いです。相手は本心を話してほしいと望んでいてもこのジレンマにはまってしまった人はそれがうまくできなくなるのです。
原因③相手を失いたくない
距離感がつかめずに近づきすぎることで関係性が崩れてしまった経験がある人も、このような状況になってしまうことが多いです。またこの近さで失敗してしまうのではないかと不安になってしまうのです。
恋人同士とはいえ距離感を間違えるとうまくいきませんし、だからと言って距離がありすぎるのも良くはありません。相手が居なくなることへの不安からさらに状況が悪化してしまうことになるのは悪循環になります。
原因④嫌な展開に進むのを恐れてしまう
距離感をつかめないことで近づきすぎた結果、思わしくない状況になることを恐れてしまいます。自分は良かれと思ったことでも相手も同じ気持ちとは限りません。もし気持ちを害してしまったらどうしよう?と、相手を傷つけないよう気遣うが故に良くない方へと状況が変わってしまうことが怖いのです。
ハリネズミのジレンマになりやすい人の特徴7個
それではどのような人がこの状況になってしまいやすいのでしょうか。なりやすい人の特徴があるので自分自身に当てはまっているものはないか確認しながら読んでみてください。ほとんどの人が1つくらいは当てはまるものがあるかもしれません。
特徴①基本的に悲観主義
これが根本的な原因とも言えるでしょうが、物事を悪い方へとばかり考えてしまうマイナス思考・悲観主義の人の多くはこの状況になりやすいです。自分のした事、言った事で相手との関係が壊れることを悲観しているがために、好かれたい、嫌われたくないというジレンマに陥りやすいのです。
特徴②臆病かつ繊細
このような性格の人も同様です。自分の思うことを伝えたり行動することで相手を怒らせるのでは、そのことで自分が傷つくのでは?といった不安がつきまといます。繊細であるが故に人よりも気遣いができるなど良い一面もありますが、ジレンマに入り込むと関係を築くことが困難になってしまいます。
特徴③空気を敏感に読んでしまう
恋愛だけではなく、人間関係全般に言えることですが空気を読むことはとても大切で、難しいことです。ですが場の空気を敏感に読み取ってしまう人は人の小さな変化にも気づきやすく、そのため相手の些細な反応から不安を抱いてしまうこともあります。空気を読みすぎて相手を気遣い過ぎるよりも、少しばかり自分の意思を通すわがままさも必要です。
特徴④プライドがかなり高い
これまでは自分に自信がないような人の特徴をあげてきましたが、それとはまったく違った性格でもなる可能性は十分にあります。プライドが高い人にとっては人に良く思われたいという気持ちが人一倍強いです。
駄目なところや弱いところは見せないようにしようとすることで親密な関係を築くのが難しくなってしまいます。プライドは置いておいて、時には弱さを見せることも2人の関係を作る上で必要なことでしょう。
特徴⑤トラウマを抱えている
これまでの恋愛の中でトラウマとなってしまっている経験がある人はあまり少なくはないと思います。過去の相手と今の相手はまったくの別人なのに、もしかしたらこの人とも同じような事になるのではと重ねて見てしまうことでうまく関係を築くことはできなくなります。
過去にあった辛い経験は2度と繰り返したくないと思うのは当然ですし、普通のことです。しかし今現在の相手はその人だけなのです。今後自分や相手との良い関係を築いていくためにも今と向き合いましょう。
特徴⑥恋愛中心の生き方
恋愛至上主義の人は要注意です。生活する上で何よりも重要で優先させてしまうので、その存在が無くなったときに生活がままならなくなってしまいます。そのため恋人に嫌われたら、振られたらという恐怖がつきまといます。恋愛は素晴らしいものではありますが、このことばかりに気を取られないように日頃から注意が必要です。
特徴⑦恋愛以外の相手との接点が多い
職場や学校などで始まった恋愛の場合もその状況になりやすい要素があります。恋人と喧嘩や別れに至った場合、その後の会社や学校の人間関係に良くない影響が出てしまうのではないかといった不安や悩みがあります。身近な関係から発展することは多いと思いますが、恋愛と仕事や他の生活は別物と線引きして気持ちを切り替えることも重要です。
ハリネズミのジレンマを放置してはいけない理由5つ
これまで説明してきたとおり、このジレンマは親密な関係を築く上でとてもやっかいなものです。この状況から抜け出せずに放置してしまった場合、その関係性にどのような悪影響が出てしまうのか説明したいと思います。
放置する悪影響①永遠に辛い日続いてしまう
その人にとって一番の理解者でありたい、そうであってほしい。けれでもそうなれない事への不安や恐怖が常につきまといます。傷つく必要の無いことでも傷ついてしまうことで辛い毎日を送り続けることになってしまいます。
放置する悪影響②最適な距離感がわからない
その状況を放置しても相手との距離感が変わることはありません。失敗してしまう怖さはわかりますが、それを乗り越えなくてはいつまでもちょうど良い距離感はつかむことができないのです。少しずつでも相手に近づきお互いにとって居心地の良い関係を築けるようにしなければ悪い状況から抜け出すことは難しいでしょう。
放置する悪影響③相手と進展しない
考えて悩んでしまうことは仕方の無いことですが、いつまでも同じ事を繰り返し考えていても関係は何も変わらないのです。行動を起こさないまま相手との関係を進展させることなど無理なのだから、とりあえず一歩ずつ相手に踏み込んでみましょう。行動しなければ何かが始まることもありません。
放置する悪影響④喧嘩が絶えない
一番近くにいてほしい人に自分の意見や悩みを言えないことは大きなストレスにもなります。そしてその不安定な気持ちはおのずと相手にも伝わってしまうものです。2人の雰囲気が悪化すると険悪な空気になったり喧嘩も増えるので結果的に悪い関係になってしまいます。そうなる前にジレンマから抜け出す努力をしなくてはいけません。
放置する悪影響⑤人間関係を取捨選択できない
自分にとって良くない状況に身を置いていても、相手やその周りの人間関係の今後への影響を悲観してしまいいつまでも関係を断ち切ることができなくなります。生きていく上で必要な人か、悪影響になる人かを見極めて、時には人間関係の整理も必要です。悪影響の人たちの中で生きても幸せをつかむことは難しいでしょう。
ハリネズミのジレンマからの脱出法6つ
このままでは嫌だ、こんな悪い状況から抜け出したい!このジレンマに陥っている人はそう感じたのではないでしょうか。悪循環のままでいい人なんていませんよね。この状況から抜け出すための心の準備をしましょう。
ハリネズミのジレンマ脱出法①傷つくのが当たり前と割り切る
相手が友人であれ、恋人であれ、あくまでもその人は自分と同じ性格の人間ではなく他人なのです。考えや悩みも違うのですから、意見が食い違うことは当たり前なのです。人間関係で傷ついたことの無い人はいません。傷つくことは大前提として勇気を持って行動しましょう。
ハリネズミのジレンマ脱出法②焦らない
お付き合いをはじめた途端に一番の理解者になることなんてできません。時間をかけて信頼関係を築くことで2人の距離は近づき安定していきます。そうした関係こそ簡単に壊れてしまうことはないので、まずは焦らずにゆっくりと近寄る努力をしましょう。
ハリネズミのジレンマ脱出法③自分をさらけ出してみよう
こんな自分を好きになってほしい、理解してほしいと思うのならば、自分をさらけ出しましょう。嫌われてしまうかもしれないという不安はわかりますが、見せて嫌われてしまうような相手なら結局それまでの関係しか築けない相手なのです。自分がさらけ出すことで、相手も抑えていた新たな一面をさらけ出してくれるかもしれません。
ハリネズミのジレンマ脱出法④今の状況を打ち明けてみる
今の悩みや不安を抱えている状況をありのまま伝えて見るのもひとつの方法です。状況を伝えることで相手もあなたがどういう人なのかを理解することができますし、そのジレンマから抜け出せるよう手を差し伸べてくれるかもしれません。悩みや考えを言えない事を伝えることでより良い関係になれるかもしれません。
ハリネズミのジレンマ脱出法⑤いっそ別れてみる
あなたがこの状況を抜けだそうといろいろな努力や行動をした結果、それでも良くない状況が続くようならお別れすることも考えましょう。自分と相手は別々の意思を持った人間です。どうしても理解できないことや寄り添うことが難しいことはあります。
そのような相手にはいつまでも執着することはせずに、自分をさらけ出せるような相手との新たな関係を築く方がずっと幸せです。無理をしすぎて自分を追い詰めてしまうことがないように気をつけましょう。
ハリネズミのジレンマ脱出法⑥相手の立場になって考えてみる
自分の考える思いやりと相手の考える思いやりは違います。相手もたくさんのことを考えたり悩んだりしているものです。自分の意見が言えないのはあなただけではないかもしません。もし自分なら悩みや不安を打ち明けてほしいか考えてみましょう。相談されることを嬉しいと思うのならば、相手もまた同じ気持ちかもしれません。
ハリネズミのジレンマは嘘?本当は互いに寄り添えた?
ここまでの紹介は寓話をもとに作られたという説明をしてきましたが、実際にはハリネズミやヤマアラシは本当にジレンマを抱えるような距離感でしか近寄れないのでしょうか?実際の生態についても少し紹介したいと思います。
ハリネズミ同士のじゃれあいでは刺さらない
寓話をもとにつくられたこのジレンマの説明では背の針が刺さる、抜けないことで傷つくと書かれてきました。しかし、実際の所ハリネズミの針は何にでもすぐに突き刺さるようなものではないのです。
この動物の針は攻撃をするためというよりは、外敵から身を守るために体を針で覆っているのです。危険を感じたり怒ったりなど、気が立っていないときは針部分も撫でられるほど落ち着いているので、普段動物同士が寄り添ったりじゃれ合うことは十分に可能です。似たよう姿をした可愛らしいテンレックとうい動物もいます。
ヤマアラシの針も普段は寝ていて刺さらない
この動物も同様に、触れるとすぐに突き刺さるようなトゲを持っているわけではありません。普段危険を感じずに普通に生活している分にはトゲも毛並みに沿うように寝ている状態なので簡単には刺さりません。ですからこの動物同士も寄り添うことは可能です。
しかし攻撃性は高いですし、トゲを立てて体当たりされるようなことがあれば簡単に人間の体に刺さってしまいます。トゲの強度もとても強いため、アルミ缶はいとも簡単に貫通してしまいます。もし間近で見られるような機会があっても無闇に近寄ったり触れることは気をつけましょう。
ハリネズミのジレンマに悩んだその時は!
そのまま改善しようとしなければ結果的に良くない方へ向かってしまうのはわかっていただけたでしょうか。もし自分自身に当てはまる部分があったり、そうなりそうだなと感じたときは状況を改善するためにできるだけのことを行動するように心がけてみてください。それがあなたと相手との関係をより良くするために必要な行程なのですから。
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