有名な都市伝説ではこれが民衆への監視・支配を示唆するものであるということになっています。
ホルスの目とフリーメイソンの陰謀論
このデザインはあらゆるところに使用され、アメリカだけでなく多くの国に密かに浸透しています。もちろん日本も例外ではありません。そのため「国家はすでにフリーメイソンに支配されている」という、いわゆる陰謀論が根強く存在します。会員に多くの有名人や富裕層、時に大統領まで名を連ねていることも要因になっています。
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こんな意外なところにも!ホルスの目は色々な場所で使われている!
ではこの項目ではシンボルが現代でどのように使われているか、具体的な例を確認していきましょう。誰もがぱっと思いつく使い方もあれば、意外?!さらりと日常に紛れ込んでいるので、身近なのに気が付かなかった…と驚くような使用法もあります。
古代と変わらない点は、シンボルを得ることにより神の加護が得られるという信心そのものです。
アクセサリーやタトゥーなどで用いられる
まじないや護符の一番基本的な使用方法は、身につけることです。ペンダントや指輪のモチーフにしたり、タトゥーとして身体に彫り込むこともあります。主に魔除けとして用いられ、病気からの回復を早め、死を避け、厄や穢れを祓う効果があるとされています。なお目の形をした護符に関しては以下の記事からもお読みいただけます。
ピラミッドと目が描かれた1ドル札
1ドル札にはよく見るとプロビデンス(ホルス)の目が描かれています。国家紙幣にフリーメーソンのシンボルが使用されていることから、すでに国家は彼らの支配下にあるという説がまことしやかに囁かれています。
アメリカ政府はこの噂を単なる都市伝説として一蹴していますが、否定されるほど盛り上がってしまうのが人心というものです。
日本の千円札もホルスの目が関係している?
なんと、実は日本円にもその影響は及んでいるというのです。千円札を光に透かすと、野口英世の肖像の左目が、裏側の富士山と重なって見え、これがプロビデンスの目になるというのです。
こういったことから、フリーメイソンの支配は日本経済にまで及んでいるという指摘があります。日本人にとっても対岸の火事ではないようですね。
様々な企業のロゴにも!
目とピラミッドをモチーフにした企業ロゴは驚くほど多く存在しています。その中にはフジテレビ、毎日新聞、トヨタ、日本銀行など、誰もが知る国内有名企業も名を連ねています。
決して不自然なことではありません、日本人にも多くのフリーメイソン会員がいます。最近入会したことで話題になったのは、高須クリニックの名物院長先生です。
民進党の建物にもホルスの目が使われている
また実に驚きなのが、民進党本部のすぐ隣に、まさにピラミッドのような三角形と目のマークが描かれているのです。
このビルには一眼カメラでよく知られたペンタックスが入っていて、会社で昔から使われているデザインが描かれているのですが、あまりに主張が強いため「民進党もフリーメイソンに支配されているのでは?」という噂が立っています。
ホルスの目は様々な漫画やゲームにも登場している!
このシンボルが神話を知らない人々にもよく知られているのは、これがエジプトそのものを象徴するものとして、土産物や書籍など様々なものに「わかりやすいエジプトらしさ」を主張するため使用されてきたからです。
それは子供向けの漫画やゲームも同様でした。ここからは、ホルスの目が登場する作品を紹介していきましょう。
様々なホルスの目のアイテムが登場する「遊戯王」
世界中で絶大な人気を誇る少年漫画・遊戯王は主人公が古代文明の秘宝を手にしたところから物語が始まります。物語における重要なキーアイテム・千年アイテムシリーズにはほぼ必ずホルスのシンボルが描かれており、この作品をきっかけに知った人も多いのではないでしょうか。またカードゲームではホルスの黒炎竜という召喚獣も作られています。
ホルスの目のタトゥーを持つキャラが登場する「オーバーウォッチ」
2016年に発売されたシューティングアクションゲーム、オーバーウォッチの中に、右目にウアジェトの目のタトゥーを入れたファラという女性キャラクターが登場します。ハヤブサをモチーフとした青いコンバットスーツで大空を舞う正義と忠誠の女兵士です。なお彼女が深く敬愛する母も同じタトゥーを入れていました。
プロビデンスの目が現れる「モンスターズ・ユニバーシティ」
ディズニー作品・モンスターズ・ユニバーシティのエンドロールで、「M」に目を描いたこのアニメのシンボルマークが、一瞬だけ異様にリアルな絵柄で映ります。まるでプロビデンスの目のように…。ディズニーの創立者、ウォルト・ディズニーは、かつてフリーメイソンの関連団体に所属していたことで知られています。
ホルスの目に施されたアイメイクの意味とは?
このシンボルの目は筆を引いたようにくっきりとした縁取りがあります。これは描写的な問題でなく、かつて古代人は実際このように化粧で目元を彩っていました。
クレオパトラのイメージ映像でよく見るように、エキゾチックな風貌が美しく引き立ちますが、かの国においてアイメイクは決して女性だけのものではありませんでした。
古代エジプト人は男女共に濃いアイメイクをしている
現代こそ「メイクは女性特有」という意識が強いものですが、かつては化粧に男女の区別はありませんでした。王子や国王もみな等しく色鮮やかなラインを目元に引くのが普通だったのです。
そこにナチュラルメイクという概念はなく、できるだけ色彩を際立たせることが重要でした。それにはれっきとした理由があったのです。
エジプトのアイメイクはオシャレのためじゃなかった!
アイメイクをする理由は、虫よけです。昔のエジプトは衛生状態が良いとは言えず、寄生虫や虫を経由した感染症により、目に病気を患い失明するケースが多発していたからです。
よって虫が嫌う顔料をメイクに使用し、病気の感染を防ぐことが目的でした。こういった理由から老若男女の区別なく、いわばケアの一環として使用されていたのです。
エジプトの青いアイシャドーは何でできている?
この鮮やかなブルーやグリーンはマカライトやラピスラズリといった宝石を砕き、香料と混ぜたものです。緑豊かな大地の豊穣と、深くたたえた川の水を連想させる美しさもあって、王家の人々に深く愛されました。
古代エジプト文明が終わりを告げ、国の神が別のものに代替わりした今でも、エジプトを代表する色として認められています。
ホルスの目をはじめとする古代エジプトで使用されたシンボル
古代エジプトには他にも象徴的なシンボルがたくさんあります。ヒエログリフという象形文字では、そのひとつひとつに形になぞらえた意味や発音が当てられていることでも有名です。
いわば古代エジプト版の漢字といったところでしょうか。たとえばホルスの目が意味するものは「王の権力」です。では、他にはどんなシンボルがあるのでしょうか?
アンク
エジプトのシンボルの中でも最も有名であろうこのマークは、アンクと呼ばれています。円形部分は生命を意味し、その力を信じることで蘇ることができると人々に信じられていました。
ファラオや神たちからも好まれる品で、壁画の中のよくアンクを携えています。死からの復活を強く望む古代人にとって、アンクはとても重要度の高いシンボルでした。
スカラベ
スカラベとは要するにフンコロガシのことです。古代エジプト人は糞の見事な円さを太陽に見たてて、それを運ぶスカラベを太陽のはたらきをつかさどる神・ケプリであると考えました。ゆえにスカラベは聖なる昆虫として崇められてきたのです。
アクセサリーのモチーフとしても人気であり、現在でもペンダントや指輪がさかんに生産されています。
クルック&フレイル
ツタンカーメンの棺は王の姿を模してあり、両腕をクロスさせて杖を持っていますよね?これはクルック(王笏)&フレイル(殻竿)と呼ばれ、王の権力をあらわすとされるマークです。世がオシリスにより統治されていた時代の象徴です。
かつては権力者のみに許されたシンボルですが、今はエキゾチックなアイテムとしてフランクに使用されています。
蛇
古代国において蛇と言えばコブラを指し、聖獣とみなされています。守護女神ウアジェトがコブラの姿ということもあって、王家はコブラを特に神聖視してきました。
有名な王族の棺や像を見ても、記章としてコブラがあしらわれていることが分かります。これはウラエアスと呼ばれるもので、王権の象徴として重要な意味を持っていました。
エジプト神話について
そもそもエジプト神話が何なのか、専門の勉強をしていなければなかなかご存じないと思います。現在のエジプトは9割がイスラム教徒であり、神話の面影は宗教面ではかなり薄いものとなっています。
日本の主な宗教が神道から仏教に変化していった様とよく似ています。実は他にも、はるか遠くの国であるこの二国には共通点があるのです。
たくさんの神がいる
神道と同じく、エジプトには多数の神が存在しました。多少の上下関係はあったもののみな等しく神であり、人々は地域や習慣に根差した神様を信仰していました。
また神の多くが自然信仰から発生したものであり、川、大地、天体への畏怖や、動物の持つ特性に神秘を見出したものばかりです。人間を神と崇めるということは滅多にありませんでした。
いろいろな神殿があった
日本が多くの神社を作っていたように、エジプトもたくさんの神殿を作り上げました。地方ごとの特性が顕著なのも特徴で、土地によって主神が異なっていたり、建築方式にも法則性がありません。
天井を作らない神殿や、供物とする作物のため神殿内に畑を作ってしまった所も。スタンダードを設けない寛大な信仰スタイルが基本だったようです。
「神の子」たるファラオ
古代の君主、ファラオは人の王であり、同時に生ける神でもありました。神話上の神々は実在したもので、ファラオはその子孫であると考えられたのです。そのため王たちも神殿を持っており、代表的なのはアブシンベル神殿です。
歴代ファラオはほとんどが男性でしたが、数人の女王が名を残し、その中の一人が有名な最後の女王・クレオパトラです。
クレオパトラは美女ではなかった?
クレオパトラといえば美女という看板ですが、専門家の間では「特別美形ではなかった」というのが定説です。ただ誰もが認める明晰な頭脳と、女王らしい優美で気品ある立ち振る舞い、そして何より楽器のように美しい声で人々を魅了したといいます。
またつい褐色の肌を連想しますが、女王の家系はギリシア系であったため白い肌をしていました。
ホルスの目には魔除けの意味が!私たちの身近なところにもある
現在はアクセサリーからタトゥーなど気軽な場面で活用されているホルスの目ですが、実は古代神の力を秘めていることが分かりましたね。
神聖なる力はあらゆる魔や厄から私たちを守ってくれます。その加護を取り入れるため、ぜひ身近なところにこのシンボルを置いておきましょう。
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