「K-1 GP 09′ 開幕戦 in ソウル」の武蔵戦です。この試合は盟友武蔵の引退試合でした。武蔵に対し一撃一撃気持ちを載せて打ち込んでいる姿と、何と言っても試合後に土下座で気持ちを伝えようとする姿が非常に印象的で、2人の男気に気持ちの震える一戦です。
ジェロム・レ・バンナの試合動画⑦
伝説の一戦は何と言ってもこの試合でしょう。「千年に一度のKO劇」と語り継がれる「K-1 THE MILLENNIUM」のフランシスコ・フィリオ戦です。時間が止まったかのようなKOシーンは、もはや言葉はいらないでしょう。
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ジェロム・レ・バンナの筋肉がすごい!
ジェロム・レ・バンナの力強く重たいパンチやキックは、鍛え上げられた全身の筋肉が生み出します。15歳の頃の写真でもわかるように、すでに筋肉のつき方が尋常でなかったバンナは、どのようなトレーニングを重ね、筋肉及び肉体を鍛え上げていったのでしょう。
集中的な筋トレで130kgを超える肉体に
1990年、契約トラブルにより試合に出られない日々が続くバンナは、娘が生後間もないため自宅で筋トレを集中的に行う毎日でした。しかし、これがバンナの肉体改造を実現させたのでした。元々筋肉質であるバンナは、筋肉量をさらに上げ通常体重を130kgオーバーまで上げるのでした。
また、46歳の現在でも衰えない筋肉を見ても、元々の筋肉質な体質もありますが、やはりトレーニングを重ね鍛え上げられた筋肉だということがわかります。
バンナのような筋肉に・・・とまでは難しいかもしれませんが、かっこいい体になるための筋トレや食事・自宅トレーニング方法、効率よく筋肉をつける効果的な方法について、興味のある方はこちらの記事もぜひご覧ください。
ジェロム・レ・バンナと他の選手との関係
ジェロム・レ・バンナは、K-1初期「一匹狼」のスタンスで、周囲に向けて攻撃的な発言や行動をしましたが、後に、自身で見聞を広げることや新たな経験を重ねることは大事であると気づき、周囲との交流も徐々に増えるのでした。ここでは他選手との関りやエピソードを紹介します。
アンディ・フグ
バンナは、アンディ・フグを尊敬し、理想とする旨の発言をしています。アンディはK-1初期の頃に「バンナは圧倒的なパワーがあり、トレーニング環境が整えばさらに強くなり、手がつけられなくなるだろう。」と評価しています。
アンディが亡くなった後、「K-1 WORLD GP 2001 in 大阪」でバンナが優勝を決めた後、リングの上でアンディ・フグを追悼する言葉を残しました。さらに、10年後の2011年に、生放送のSアリーナへ生出演の際にも、亡きアンディを偲び語っています。
マイク・ベルナルド
K-1デビューのきっかけとなった試合が、マイク・ベルナルドとの対戦でした。ベルナルドはバンナに対してライバル視する発言が多いものの、バンナにならってプロボクシングにチャレンジするなどお互いに認める面も多々あり、ライバルとして認めあっていました。
ベルナルドの引退時に「自分は優勝がなかったが、同期でまだ頑張っているバンナに優勝の夢を託すよ。」と最後にエールを送るのでした。ベルナルドが亡くなった際にも、バンナはリング上で追悼する言葉を残しました。
ピーター・アーツ
K-1初期から長年にわたりライバルと認め合う盟友の1人です。攻撃的な言動が多かったバンナですが、アーツに対しては敬意を払う発言をしました。2010年には、バンナがドージョー・チャクリキに合流し、お互いに尊敬し高め合う関係性を築くのでした。また、試合においてお互いのセコンドに就くなど深く関わっています。
アーネスト・ホースト
バンナとは対照的なタイプであるホーストとは、初期の頃はマスコミを介し舌戦を繰り広げる間柄でした。2005年頃からはお互いに相手を尊敬しているとし、友好的な関係に変化していきます。
また、取材でホーストについて聞かれた際に「あいつはすごく良いやつだ。日本的に言えば親分だ。K-1を引っ張ってきたホーストや他のやつらも皆尊敬している。」と明言しています。
武蔵
取材でバンナは「俺と武蔵は同志だし、何より俺はファンだ。」と答えています。また、武蔵がニコラス・ペタスとの対戦に敗れた直後、バンナが駆け寄り「お前の方が強いのになぜ負けたんだ。」と同志だからこそ叱りつけたことも明かしています。また、武蔵との引退試合の後に土下座をしたシーンにも2人の関係性が見てとれます。
K-1黄金期の彼等の遺志を継いで、現在のK-1選手も活躍しています。その中で日本人選手「武尊」が史上初3階級制覇偉業を達成しています。武尊の活躍振りや戦績に興味のある方はこちらもご覧ください。
ジェロム・レ・バンナは優しく男気溢れる性格!
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ジェロム・レ・バンナは、試合の中でも時折優しさや男気を見せるシーンがあります。そういった姿に惹かれるファンも少なくないでしょう。ここでは試合外で見せるバンナの優しさや男気などを紹介します。
娘のミルク代にも困った際にK-1に誘った石井和義をずっと慕う
1998年ボクシングに転向後、契約トラブルで試合に出られず「金が稼げず生まれたばかりの娘へのミルク代ですら無い」と苦悩するバンナを、当時のK-1石井館長が救った経緯がありました。バンナはこのことにとても恩義を感じており、以降多くの場で石井館長を慕う言葉を多く残しています。
ジェロム・レ・バンナは子煩悩パパ!
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バンナにはヴィクトリアという一人娘がいます。普段の姿から家族との関りをあまり想像させませんが、一人娘を試合観戦のために日本へ同行させるなど、家族を大切にする様子が伺えます。また、「日本人や日本文化、色々な国・人種との調和を娘が理解することを望んでいる」と娘への期待を話しています。
ジェロム・レ・バンナは老人や弱い人に対してはとても優しい
写真はゴング格闘技のTwitterやめざましテレビで紹介された一枚です。2014年7月18日、大森ゴールドジムで練習後に、横断歩道で女性のお年寄りが転倒したところをすぐ様駆け寄り助けあげた後、手を取り横断歩道を渡った時の一枚です。これを見た人々からはバンナを絶賛する声が続出したのは言うまでもありません。
ジェロム・レ・バンナの妻や子供は?
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バンナは2度の離婚をしており、現在の奥さんは3人目の奥さんになります。また、子どもは前述の一人娘ヴィクトリアがいます。この奥さんや一人娘のことを、もう少し詳しく紹介しましょう。
ジェロム・レ・バンナの現在の妻は3番目の妻!
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現在の奥さんは3人目で、2011年12月30日の試合で勝利後にリングでプロポーズをしたお相手です。翌年2012年7月に正式に結婚をしました。奥さんの職業はプロカメラマンで、フランスの番組でバンナのドキュメンタリーを撮影・編集もしています。
ジェロム・レ・バンナは2度離婚している
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最初の奥さんとは2005年2月に別居の末離婚しました。2006年に2度目の結婚をしますが、長くは続かずに2度目の離婚をしました。全盛期である2000年から2007年くらいまでの期間は、試合に集中するものの左腕の大怪我などにも見舞われ、苦しかった期間と言えるでしょう。
可愛がっている娘は最初の妻との子供
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一人娘のヴィクトリアは、最初の奥さんとの間に1999年誕生しました。バンナは一人娘について、「試合前、トランクスにある娘のヴィクトリアの文字を触る。いつリングで死ぬか分からない。だから死ぬ前に最後に思い出すのがヴィクトリアでありたいんだ。」と話すほど一人娘を大事に想っているのです。
ジェロム・レ・バンナは親日家としても有名!
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あらゆる場面でのコメントでもわかるように、K-1デビューの地、石井館長にK-1へ呼び戻してもらった恩義、日本の多くのファンの声援など、日本及びファンへの思い入れは非常に深いです。この思い入れの深さが垣間見えるジェロム・レ・バンナの行動や発言を紹介します。
東日本大震災の際にはチャリティー大会のため来日!
2011年、複数回行われた東日本大震災の復興チャリティーマッチへ、家族の反対を押し切って来日し参戦します。「IGFチャンピオンシップ」に電撃参戦し、4月に鈴川真一との一回戦、7月にエリック・ハマーとの準決勝といずれもKO勝利で勝ち進み、8月の決勝戦は不戦勝により初代IGF王者になりました。
引退試合は日本で行いたいと語ったことも
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2015年8月8日、格闘技サイト「Boutreview」のインタビューで、日本のファンへ向けてバンナは次のように話しています。
(抜粋)「良い時も、悪い時も、どんな時でもかわらず応援し続けてくれる日本のファンの皆には、感謝してもしきれないくらいだ。本当に嬉しく思うし、そして心の底から日本を愛している。だから最後に日本のファンの前で戦いたい。」とコメントし、日本での試合実施をアピールしました。
ジェロム・レ・バンナ語録
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ジェロム・レ・バンナの過激且つ独特の発言は、良くも悪くも色々な場面で取り上げられています。一時期はフジテレビのスポーツ番組「すぽると!」の中で、「今日の俺の格言!」のコーナーができる程に人気、注目を集めていたのでした。その一部を紹介します。
「It’s Rock’n Roll, baby! Rock’n Roll」
2007年頃から、「It’s Rock’n Roll, baby! Rock’n Roll」を決め台詞として使うようになりました。それは、自身の生き様を語る中で「戦いとロックは同じだ。ロックンロールのような人生が大好きだ!そこには魂の破壊がある。後先考えない。俺の人生はロックンロールだ。」と言う独特の考えを話しています。
心も破壊してしまうパンチ
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パンチ力について問われた際に「自分のパンチが強すぎるせいで、フィリオもピーターもつまらなくなっている。でも、確かに強烈で痛いだけではなく、相手の身体も心も破壊してしまうから。仕方ないね。」と語り、独特の例えで自分のパンチ力の凄さを表現しました。
ジェロム・レ・バンナはファンも多いキックボクサー!
ジェロム・レ・バンナは、K-1の創成期から中心的な選手の1人として活躍し、K-1及び格闘技界の発展に大きく貢献した人物であると言っても過言ではありません。KO量産のファイトスタイルや、K-1番長と言わしめる発言や行動は、現在でも多くのファンを魅了し続けています。
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