カエンタケとは?猛毒キノコ?食べてみた人も?味や症状、生息地など紹介

近年までこの毒キノコの存在はそれほど認識されていませんでした。江戸時代の植物図鑑「本草図譜」に「大毒あり」との記述がみられるため江戸時代には認識されていたようです。

しかしそれ以前の記録は今のところ発見されておらずその理由として発生数が少なく食不適としてノーマークだったことが理由と考えられます。

カエンタケの毒性分について徹底解説

毒成分についてはかび毒(マイコトキシン)の仲間であるトリコテセン類が挙げられます。トリコテセン類は他の毒キノコにはあまり含まれない特徴的な有毒成分となります。トリコテセン類にはロリジンE、ベルカリンJ(ムコノマイシンB)、サトラトキシンHなど計6種類が含まれます。

カエンタケの毒性による症状について紹介①食べるとどうなる?

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食べれば死に至り、触れるだけでもとんでもない被害を引き起こすこの毒きのこですが食べると一体どうなるのでしょう?ご紹介していきましょう。

カエンタケの食後〜30分に出る症状

口に入れて10分もすれば嘔吐、腹痛といった消化器官における様々な症状が現れます。この時の吐瀉物などに触れるとその人の皮膚も危険にされされます。取り扱いにはゴム手袋などを使用し注意を払いましょう。

カエンタケの食後に数時間経過すると現れる症状

続いてめまいや痺れなど神経系の症状を次々と引き起こします。寒気、手足のしびれ、発熱などの症状となります。摂取した際に触れた粘膜部分も強烈な被害を受けますので口の渇きや口内炎、ただれなども起こります。

カエンタケの食後から24時間ほどで出る症状

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消化器官や神経系に多大な影響を与えるので様々な内臓が機能不全に陥ります。肝不全、腎不全とまさに全身をあっという間に犯してしまいます。さらには造血機能にも作用してしまいます。造血機能まで被害が及ぶと命はますます危険にさらされます。

最悪の場合には2~3日で死に至るカエンタケ

造血機能の低下により徐々に白血球や血小板の数も減少します。他の感染症のリスクも上がり、血小板の減少から粘膜から起こる出血も止まりにくくなるでしょう。最悪の場合には2,3日で死に至らしめてしまいます。

死には至らなくても1ヶ月ほどは症状が続く?

様々な内臓器官の機能を奪ってしまうため不幸中の幸いとして死を免れたとしてもその機能が戻るまではかなりの時間を要します。1か月ほどはご紹介したような様々な症状に苦しめられることになります。

カエンタケの毒によって後遺症が残ることも

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なんとか命を取り留めた先にまつ不安は後遺症の恐れです。神経系にも影響を与えるため、当然脳にもこの毒性は影響を及ぼします。体が回復したとしても歩行障害や言語障害、身体のマヒなど深刻な後遺症が残ることもあります。

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