カエンタケとは?猛毒キノコ?食べてみた人も?味や症状、生息地など紹介

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こういった状況になっていた場合は血液から毒を除去するために血液透析を行わなければなりません。全身の血液から毒を除くのにかかる時間は数時間を要します。回復の可能性も胃洗浄の段階に比べて下がると言わざるを得ません。

カエンタケを触れてしまった場合の対処法

192635 / Pixabay

次は摂取をしたわけではありませんが誤って触ってしまった場合の対処です。皮膚がただれてやけどのような症状が現れます。

ステロイド薬を塗る

皮膚の炎症を抑えるためにステロイドや抗生物質を使いながら炎症を収める治療が行われます。なかなかないでしょうが皮膚へのダメージがひどすぎる場合は皮膚移植も選択肢として挙がってくるでしょう。

カエンタケを見つけたらどうする?実際に自生していた地域も紹介

ここまでこの毒キノコの恐ろしさについて説明してきましたが実際にこんなキノコが日本に自生しているとは驚いたかたもいらっしゃるでしょう。ここからは見つけたときの対処法や自生していた場所などについてお伝えします。

カエンタケの発生が確認された地域

京都の伏見稲荷周辺は発生がよく確認される場所となっています。他には滋賀県多賀市、大阪府東大阪市、神奈川県相模原市、奈良県奈良市などの場所で確認された事例があります。

カエンタケを発見しても触らない!保健所へ連絡

万が一見つけた際は危ないキノコだから取り除こうとして素人が触れると大変危険です。かといってそのまま放置しても他の人を危険な目に合わせてしまいます。場所を自治体や保健所に連絡し、専門家の手によって取り除いてもらいましょう。

カエンタケを食べてみた人もいるの?どんな味?

StockSnap / Pixabay

ここまでの説明を聞いてきたならこんなキノコは絶対に食べたくないと思うでしょうが、でもその味がどんなものなのか気になるという方もいるでしょう。どんな味なのか少しご紹介します。

カエンタケは衝撃的な味?とても苦いとの噂も

味は信じられないくらい苦いと言われています。口の粘膜もたちまちただれてしまいますし、その味の苦さたるや「後ろから鈍器で殴られたようなショックを感じた」と体験談として残っているほどです。

食べた勇者の末路とは?2ちゃんねるの気になるスレッド

実際に食べてその感想を2ちゃんねるで述べている人がいます。嘘か誠か「バター炒めでバクバクいける」とまで書かれており、味に興味のある人は一度検索してのぞいてみるのもいいでしょう。真実味はどこまであるかわかりませんがそんなスレッドがたつほどこのキノコの恐ろしさは知れ渡っているということでしょう。

カエンタケによる事故事例を紹介

2ちゃんねるの体験談はどこまで本当かわかりませんが、ここからは実際の事故事例をご紹介していきます。2016年のデータにはなりますが、日本での事故は6例報告されています。中毒を発症したのは10名、そのうち2名が犠牲になっています。

カエンタケによる事故①山梨県での事故

山梨県での事例です。1991年のできごとで、当時43歳の男性がわずか一口天ぷらにして食べた人が中毒を起こしました。枢軸後には40度を超える高熱を出し、髪の毛は抜け落ちたうえ運動機能や言語機能に障害がでました。奇跡的に命はとりとめましたが歩行と言語に障害が残りました。

カエンタケによる事故②旅館での死亡事故

続いては死亡事故です。1999年新潟でおこったものです。旅館のロビーに飾ったったカンエタケをふざけて酒に浸して食べた男性5名の内1名の尊い命が失われました。この事件を通じてこの毒キノコの恐ろしさは有名となったといわれています。

カエンタケによる事故③誤食による死亡事故

最後も死亡事故になります。カエンタケによく似たベニナギナタタケというキノコがあります。それほどおいしいキノコとは言われていませんがサラダなどに加えて苦みを楽しむ人もいます。

この事故ではカエンタケとこのベニナギナタタケを間違えて誤食し中毒によって亡くなりました。

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カエンタケの自生地となるナラ枯れは増加傾向に

ナラ枯れを起こした木の根元に自生するカエンタケですが、このナラ枯れの傾向は増加傾向にあります。林野庁の報告によると平成22年度がもっとも多く32.5平方メートルと広範囲に及びましたがその後薬剤散布などの対策により減少していました。

しかし近年また増加傾向にあり、平成29年度は9.3平方メートルと前年度を上回る結果となりました。カエンタケの個体数も増加するかもしれません。森に行かれる際には十分注意しましょう。

カエンタケを含む「猛毒キノコ御三家」に注意!

カエンタケ同様、猛毒を持つキノコはまだ他にも存在します。毒性の強いトップ3を猛毒キノコ御三家と呼ぶ人もいるほどです。残りの2つをご紹介します。

ドクツルタケ

白くてきれいなカサを持ったキノコです。毒性があるようには到底見えない見た目のため誤食事故も多くなっており、英語では「破壊の天使」とまで呼ばれています。1本食べてしまえば死に至る猛毒です。

タマゴテングタケ

こちらの毒性も強烈です。食後24時間で激しい下痢、嘔吐、腹痛に見舞われます。そののち少し回復したように感じるのですがその間にも肝臓や腎臓といった内臓は機能不全に陥っていき、劇症肝炎に似た激しい痛みをともなう症状を起こし、かなりの確率で死に至ります。

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最悪の毒キノコ、カエンタケにご注意を

こんな猛毒を持つキノコが日本各地に自生しているとは実に驚きですね。観光地などでキャンプ場や森の散策におとずれた際にもし見つけても決して触れてはいけません。色鮮やかな赤色をしているのでお子さんなどは興味を持って触れようとするかもしれませんが決して近づかないように注意しましょう。

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