リールメンテナンスに必要なもの
リールの中には砂や塩粒、そして微細なホコリなどが溜まりがちです。また、内部のオイルやグリスも時間とともに劣化していくので、定期的に内部にあるオイルとグリスの拭き取りと注し替えが必要です。
純正オイル
オイルはリールの部品の潤滑性を高めて、その回転性能をサポートします。また、オイルは時間の経過とともに減少と劣化をしていくので、部品同士の摩耗を防ぐためにも定期的な拭き取りと注油が必要になります。
純正グリス
グリスはねっとりした粘性がある潤滑剤で、金属と金属の摩擦による摩耗を防ぎ、同時に防水効果もあるので海水や水によるサビも防ぐことができます。塗る際は綿棒などで塗り、塗りすぎに注意しましょう。
綿棒
細かいホコリや塩粒などを取り除くには綿棒が一番です。さらに綿棒でも女性のメイク用の綿棒が一番おすすめです。メイク用の綿棒だと先端が尖っているので、隅々までゴミを取り除くことができます。
工具
工具は①ドライバー、②メガネレンチ、③ピンセットの3種類です。①のドライバーはプラスとマイナスそれぞれに#00・#0・#1の3種類、②のメガネレンチは10mm、11mm、12mm、13mmの4種類、③ピンセットは使い慣れているものにしましょう。以上が基本的な工具になります。
リールメンテナンス時のオイルとグリスの使い分け方法
オイルとグリスはどちらもリールの潤滑性をサポートする役割がありますが、それぞれが最適な場所に塗ることが大切です。この章ではオイルとグリスについて、その機能と使い分けについてご紹介しきます。
回転数をあげるところにはオイルを注油する
オイルは潤滑性のなかでもさらさらで「滑りを良くする効能」に特化しているので、回転数を上げる場所、つまり回転数が命のギア部分に使います。ここでグリスを使用すると粘性によって回転数が減ってしまいます。
ギアがぶつかるところにはグリスを注油する
グリスは揮発性が低く、粘性が高い特徴があります。言い換えると一度塗ると長持ちすると言えます。なので、砂やホコリ、海水が付着しやすいハンドル周辺には錆び防止のためにグリスを使います。
リールメンテナンスの簡単注油方法!
メンテナンスに必要な道具を揃えたら、リールのメンテナンスに入ります。リールのメンテナンスはリールを水洗いしたり、分解し、内部の汚れを綿棒やキムワイプで拭き取ります。次いで実際にリールに注油をしていきます。この章では注油方法を4つのパートに分けて紹介していきます。
①ハンドルのぶ
ハンドルノブの場合は概ねオイルで事足ります。ただし、海釣りにいくことが多く、海水がかかることが多いのであれば防錆効果のあるスプレー式のグリスを使います。ここは釣りのシーンによって注油材を選びましょう。詳しくは以下の動画が参考になります。
②ベアリング
摩耗を防ぐためにベアリングにも注油していきます。注油する前に前に塗っていたオイルを落としておきます。洗浄方法は以下の動画に載っています。ベアリングは基本的に回転性が重要になるので、オイルを使いましょう。
③ラインローラー
分解ができないラインローラーではオイルを差しておくのが無難です。ただし分解ができるのであれば、ラインローラーは海水がかかることが多いので、錆び防止のためにグリスを塗るのもありです。
拭くときはキムワイプがおすすめ!
「拭き取るのはティッシュで十分でしょ」と考えるのは危険です。ティッシュペーパーは毛羽立ち、さらにオイルが着くと脆くなります。最悪の場合、ギアにティッシュの欠片が入り込んでしまいます。そこで、拭き取りには毛羽がなく丈夫なキムワイプがおすすめです。
リールをメーカーのオーバーホールに出そう!
リールを自分自身でカスタマイズして自分専用のリールに仕上げるのは釣り人にとってロマンのあることです。しかし、リールは精密に部品が組み上げられた機材であり、一つ組み間違えるだけでうまく作動しません。自分は不安という方はぜひメーカーのオーバーホールに出しましょう。
オーバーホールは安全
メーカーのオーバーホールは失敗することはもちろんなく、完全分解され、隅々まで洗浄され手元に戻ってきます。また、不具合のある部品まで交換してくれることもあり、至れり尽くせりです。見積もりを出してくれる場合もあるので、まずは釣具店に相談することをオススメします。
オーバーホールで滑らかさを取り戻そう!
メーカーによるオーバーホールの詳細やサービス内容はメーカーごとによって異なってきますが、確実なのは失敗がないことです。また、自分では気づかない不具合や、これから不具合が出そうな部品の交換も提案してくれます。