さわらってどんな魚?
さわらはサバの仲間
スズキ目 サバ科、海水魚です。成長と共に呼び名が変化する出世魚で、さわらは約60cm以上成長した時の名前です。名前の由来は細長いスタイルから、狭い腹→狭腹(さはら→さわら)と呼ばれるようになったとの説があります。全長は大きなもので115cmくらい。口は大きく鋭い歯を持っています。サバの仲間なので、色はシルバー、黒い斑点と、青魚らいしい色をしています。
さわらは日本海の南に生息している
分布は日本海南部の亜熱帯域、温帯域で、福岡、長崎、島根などでよくあがっています。特に日本海のものは高値で流通しています。世界で見るとさわらは18種類という多種にわたりますが、日本に生息するさわらは4種ほどになります。
さわらは食用として人気
スーパーなどでよく切り身で売られているさわらは、骨が少なく淡白なので調理がしやすく、プロから主婦まで人気のある魚材です。また時期をずらせば日本国内色々な海で釣れるので、自分で釣って調理される方も多いです。
さわらの旬について知ろう
さわらは春の文字を書く魚
漢字では魚へんに「春」と書くので、春を告げる魚とされているさわら。旬は春だと思われがちですがそれは地域限定でおもに瀬戸内や関西になります。かつては瀬戸内地方で春に多くあがっていましたが、近頃の温暖化により、春は九州地方で多く獲れる傾向にあります。
さわらの旬は秋
秋鰆は油の乗りが1番良くて、鮮度がいいと刺し身で美味しく頂けます。その理由はさわらは春〜夏で産卵します。産卵後は徐々に体力が回復し、秋には元気になり瀬戸内海から移動してきます。なので秋には状態のいいさわらに出会うことができます。
さわらは関東だと冬が旬
冬、日本海を回遊するさわらは春に産まれた稚魚なので冬に日本海であがったさわらは最高潮でマグロのトロ並みの脂質を有しています。特に最近の温暖傾向により日本海での漁獲高が増え、関東で美味しいさわらがあがる機会も多くなりました。
さわらの旬とレシピ15選 ①刺身
さわらと言えば刺身
比較的鮮度が落ちやすい部類のさわらは、これまで漁師や釣りのベテランなど玄人の間でしか刺身で楽しめませんでしたが、最近若い女性の釣り人が増え、SNSなどでその隠れた魅力が徐々に知られるようになりました。ぜひ自分で釣っておろしてみてください。そして市場やスーパーの鮮魚コーナーで買う方は鮮度がいいものを選びましょう!
刺身級鮮度の見分け方
まずは色をチェックします。色が鮮やかでシルバーが輝いているものがいいです。そして手で触れてみてください。身のしまり方とハリをチェックです。さわらは身が割れやすいので刺身用は丁寧に捕獲されたものが好ましいです。刺し網のものは、身体に跡があるのでよく観察してみてください。
さわらの捌き方
釣り人も店で買う人もまずは自分で捌いてみてください。こちらの動画ではさばき方と、炙り刺身の作り方が見れます。鮮度バツグンのさわらで色んなお料理に挑戦してみてください!!
刺身にする時の注意点
鮮度が新鮮でないさわらを刺身にする際にご注意頂きたいのが、「アニサキス」という寄生虫です。サバやカツオの内臓に寄生するアニサキスはまれに内臓から筋肉組織に移動することがあります。この寄生虫がついた刺身を食べると大変なことになるので、鮮度が心配なものは湯通しするか、薄くスライスして、目視で確認してください。
さわらの旬とレシピ15選②炙り刺身
先ほど動画にもあった炙り刺身。切り身を豪快にバーナーで炙る。スモーキーな味わいがたまりませんね!さっぱりポン酢、カボスや薬味を加えてお召し上がりください。
炙り刺身のレシピ
1.3枚に下ろす
2.骨を取り除きバーナーで炙る
3.適当な厚みにカットする
4.盛り付け
ひとことメモ
おすすめの薬味: 大葉、あさつきの小口切り、もみじおろし、カボス、生姜の千切り等。丼にしても良いですね!マヨネーズと七味唐辛子を散らすとまたひと味違ってきます。
さわらの旬とレシピ15選③さわらの塩焼き
焼き物はまずシンプルな塩焼きを味わってみましょう。塩はナチュラルなあら塩や岩塩などこだわってみてください。
さわらの塩焼きのレシピ
1.切り身はキッチンぺーパーで水気をとり、酒少々と塩をふり10〜15分おく
2.グリルで7~8分焼く(焼き過ぎ注意)
3.盛り付ける
ひとことメモ
あればレモンやカボス、ゆずなど酸味を加えると尚良しです。
さわらの旬とレシピ15選④さわらの照り焼き
焼きメニュー2つ目は照り焼きです。ご飯にとても合う、定食メニューの定番です。
さわらの照り焼きのレシピ
1.切り身を、酒、みりん、醤油、砂糖のタレで3、4時間ほど漬けて冷蔵庫でラップをして保管(タレの味はお好みで)
2.グリルにアルミホイルを敷いて焼く( 焦げつき注意)
3.盛り付け
ひとことメモ
おろし大根とカイワレ大根を添えるとよりきれいです。
さわらの旬とレシピ15選 ⑤ さわらの西京焼き
焼きメニュー3つめは京のおばんざいメニューの定番です。高級料亭でもよくでますね。付け合わせにはぜひ京野菜のおひたしなどを添えてみてください。
さわらの西京焼きのレシピ
1.切り身は水分をとり、白みそ(西京味噌)とみりんを混ぜたものをラップに広げて包み込む (分量1切れに対し味噌30~40g)
2.冷蔵庫で半日程度冷やす
3.冷蔵庫から出して味噌を取り除き、キッチンペーパーで拭き取る
4.グリルにアルミホイルを敷いて弱火で10分程度焼く
※味噌が残った部分は焦げやすいので注意
さわらの旬とレシピ15選 ⑥ さわらの塩麹漬け
西京漬けのアレンジメニューです。塩麹との相性もバッチリです。
さわらの塩麹付けのレシピ
基本は西京漬けと同じで西京味噌を塩麹に代えます。塩麹も焦げやすいので焼く際には焦がさないようご注意ください。
ひとことメモ
さわらの〇〇漬け、色々アレンジがききます。酒粕漬け、塩レモン漬け、味噌マヨネーズ漬け、色々やって自分好みの〇〇漬けを見つけてみてくださいね。
さわらの旬とレシピ15選⑦さわらのしゃぶしゃぶ
さばいたさわらをちょっと薄めにスライスして出汁でしゃぶしゃぶするだけのシンプルかつ贅沢メニューです。こちらも鮮度が命の漁師メシの定番です!
さわらのしゃぶしゃぶのレシピ
1.出汁づくり(カツオと昆布、またはあごだしなどお好みの出汁で)
2.お好みの具材(豆腐、白ネギ、薄切り大根など)をカットし、煮る
3.具材が煮立ったらスライスしたさわらをしゃぶしゃぶする
4.タレはポン酢にもみじおろし、ねぎの小口切りなど※時々灰汁を取り除いてください。
さわらの旬とレシピ15選 ⑧さわらの竜田揚げ
揚げ物もおすすめです!カラッと揚げて、身はフワフワ。竜田揚げは冷めても美味しいです。あまったら翌日からしマヨネーズをつけてパンに乗せて食べるのもいいです。
さわらの竜田揚げのレシピ(3切れ分)
1.切り身を3等分くらいにカットする
2.塩コショウ少々ふり10~15分おく
3.片栗粉大さじ3をまぶす
4.フライパンに油大さじ3(一切れに対し)3のさわらをきつね色になるまで焼く
5.盛り付け
ひとことメモ
千切りキャベツを添えて、マヨネーズとレモンを絞ると尚良いです。
さわらの旬とレシピ15選 ⑨さわらの蒸し焼き バター風味
さわらはバターを使って洋食にしても美味しいです。野菜と蒸してヘルシーにいただきましょう。
さわらの蒸し焼きバター風味のレシピ(2切れ分)
1.切り身は水分をとる
2.塩コショウをして10~15分おく
3.お好みの野菜(まいたけ、パプリカ、茎ブロッコリー、ミニトマトなど)をカットする
4.アルミホイルをフライパンに広げてさわらの切り身と3を添えて白ワインを大さじ1加え包み込む 5.フライパンに水2cmほど敷き火にかけ15分程度弱~中火にかける
5.アルミのふたをあけてバター小さじ1を落とし、1分程度そのままふたをしておく